住まう場所を失った神々は、
仕方なく中つ国を去り、西の最果てのアマンへやってきました。



アマンの西側にはエルフ達がエクカイアと呼ぶ
とても広大な海がありました。
その先には夜の壁があります。
(さぞかし黒い壁であったと思われます・・・)



アマンの東側にはベレガイアと呼ばれる海の終わりがありました。




このアマンで神々は、中つ国のメルコオルに備えて
新たなる防備を強化した城を造りました。



まず、海岸線にペローリ山脈という地上で最も高いアマン山脈を築き、
マンウェはその中で最も高い、エルフ達にタニクウェティルと呼ばれる山のいただきに
玉座を定めました。



この山は他にも、オイオロスセとかエレアリーナなど
さまざまな名で呼ばれていましたが、
後にアモン・ウィロスと言われるようになりました。



この、マンウェの玉座からは東の果てまでが鮮明に見渡せたのでした。



風呂上り、ビールを片手に
「ヴァルダよ・・よい眺めだのぅ・・うっとり
(と言ったかは定かではありません・・)




そして、ペローリ山脈の反対側の、ヴァリノオルと呼ばれるところに
神々の国を作りました。



そこには神々の館が建てられました。
美しいもので満たされ、清められたこの地は
不死の者たちの楽園となったのでした。




ここ、ヴァリノオルの次に 神々は、
山脈の向こうの平原にヴァルマアルという都を造りました。



西の門の前には緑の築山がありました。
これを清めたヤヴァンナは,その上に座って
長い間歌を歌っていました。



「パワァ〜♪ パワァ〜♪ パワァ〜〜♪」

という、土に育つものへ エールを送る「力の歌」です。
(歌詞の記述は残されておりませんが・・・)



しかし、ニエンナは物思いにふけり、無言の涙を築山へ落としました。




神々は、ヤヴァンナ(ケメンターリ)の歌を聞くために、
審判の輪(リング)、マーハナクサアル
(別名「まあ!花草ある!」)←由左補足

という会議場に集まりました。



神々が見守る中、ヤヴァンナの歌は続きました。



「パワァ〜♪ パワァ〜♪ ウルトラパワァ〜〜♪」


すると、築山に二本のほっそりした若木が生えてきました。
この時、世界は沈黙に覆われ、ヤヴァンナの歌だけが響いていたそうです。



「パワァ〜♪ パワァ〜♪ ベリベリ(very very)パワァ〜〜♪ 
ベリベリパワァ〜〜♪ ベリパワァ〜〜♪

(注:歌詞の記述は正確ではありません・・)



ヤヴァンナの「力の歌」は二つの若木を美しき名高い木へと
成長させていったのでした。




一つの木は葉の裏が銀色で、花からは同じく銀色の光のしずくがタラタラとこぼれており、
木の下の地面を染めていました。



もう一つの木は金に縁取り(ふちどり)された若緑色の葉で、
炎のような黄色の角笛形の花房からは、金色の雨が地面にこぼれていました。


この木の花々からは暖かい熱と光を発していました。




二つの木は、一つをテルペリオン(またの名をシルピオン・ニンクウェローテ)と、
一つをラウレリン(またの名をマリナルダ・クルーリエン)と呼びました。



これらの木は、
一本の光が薄れる少し前にもう一本が光るというように
それぞれが7時間ずつ交代するように光が強まっていきました。



ヴァリノオルではこうして日に二度、金と銀の光が混ざり合う
穏やかなときが訪れるのでした。




テルペリオンは先に成木になり、花を咲かせました。
ヴァラールは、この木が最初に光を放った一時間を
「始まりの時」
と名付け、彼らの時代を数え始めました。




ヴァリノオルに暗い日が訪れるまで、
テルペリオンの花は6時に閉じ、
12時間後にはラウレリンが開花を終えました。



「あれ?7時なのにラウレリンが咲いてないじゃん・・」
ってな事はなかったように思われます・・



アマンでのヴァラールの一日は12時間でありました。


ラウレリンの花が閉じ、テルペリオンが開花し、
二つの光が混り合う時に一日は終わるのでした。




二つの木からの光は
大桶にいくつも貯蔵され、ヴァラアルの国土の水と光の井戸になりました。
こうして、ヴァリノオルの至福の日々が始まったのであります。



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