田代元湯
八甲田山中にコンコンと湧く湯は、有志の方々によって今も守られている野湯
 
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■ アクセス ■
国道から脇道へと車で入り、数分走ると木々がひらけた駐車スペースがある(写真上) 本当はそこまで車で行きたかったのだが、途中に大きなデコボコがあり買ったばかりの新車での突入は断念して、数m手前に2台ほどのスペースへ車を置いて、そこから歩きました。

山の中へと入りますが、道は細いが一本道なので迷うことはないでしょう。 途中、川を渡ったりしますが勾配は少ないので初心者の私達でもツライ!という感じはしませんでした。 ところどころにぬかるみがあった程度だったので運動靴で大丈夫でしたが山歩きの準備は忘れずに。

明治35年1月に起きた”雪中行軍遭難事件”のときに目指したといわれる田代元湯は、以前は「やまだ館」という温泉旅館。現在は廃業し建物も朽ち果てつつありますが、温泉は今も変わらずコンコンと湧き出ています。 

15分ほど歩くと大きな吊橋があり、その向こうに赤い屋根の建物が見えました。 無事に到着です。

■ 温泉 ■
見えた建物は物置小屋のようで、浴槽は見当たらないので先に進みます。

1・岩露天風呂〕すぐ奥に大きな岩が配置された露天風呂がありました。 10人以上入れる大きい湯舟で少し湯量が少なそう。熱めだったのでさらに奥へと・・・

2・木造り露天風呂〕木々のトンネルに敷石が敷かれているその先に、木造り正方形の浴槽が見えました!
地元の有志の方が今でも湯も守ってくださっているようで、浴槽も綺麗な状態で入浴可能です。 桶やイスなどの備品や鏡に提灯、この温泉が愛されていることが見ていて分かりました。
私もほんの少しの間、お邪魔して温泉に浸からせていただきます。

8人ほどの長方形で深めの浴槽には熱い湯が流れ込み、浴槽内では丁度いい温度。
青緑透明で赤茶色の湯の華と緑苔が舞っています。 藤棚にはつるが伝って、適度な木陰での湯浴みは最高! キラキラ君も少しいました。
スルッとしてとてもいい肌触りの湯で、多少湯底に苔があってもそんなことはまったく気にならないほどに素晴らしい温泉でした。
山の中を歩き辿り着いた温泉、昔から自然に湧く温泉、現代でもその湯を守っている有志の方の存在、いろんなことに感動しながらこの温泉に入れたことは貴重な体験でした。

3・かつての内湯〕木造り露天風呂のすぐ脇に内湯があります。 が、建物の半分が崩れ落ちて内湯が露天風呂状態になっていました。 数本のパイプからは湯が出ているのですが、浴槽内の湯の流れが悪くて湯だまり状態、とても入浴できそうにはありません。 以前は内湯として入浴したとの情報もあったのですが、現在はとても悲しい状態です。

田代元湯周辺はダムの工事が始まり入れるチャンスはもうないかもしれませんが、私にとって心に残る温泉です。



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【おぼえがき】
 温泉名  田代元湯 〔当然tel無し〕
 源泉名  
 泉質  
 泉温  
 湧出量  
 成分総計  

 料金  無料
 時間  日の出〜日没まで
 備品  有志の方が用意したと思われる桶やイス 感謝です! 
 浴室  野天風呂   待合所:山ん中
入浴日:2005.9.12



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