*この作品はR指定です





見たことが無い餡がのせられた餅に幸村の目は釘付けだった。
黄緑色のそれは、見た目も鮮やかで見ているだけでも楽しげだった。どんな味がするのだろう。想像ができない。幸村はこれを持参した男の顔を見上げた。
「政宗殿、これは・・・?」
「ずんだ餅。枝豆が主成分だ。甘い味付けだからアンタはたぶん好きだと思うぜ?」
「豆でござるか・・・」
不思議な食べ物である。だが、気になる。
甘い食べ物。と、いう時点で幸村の心は動いた。
「某に下さるのであろうか・・・?」
「Of course」
満面の笑みで政宗はそれを皿ごと差し出した。










(美味い・・・!)
感激した。美味しい。政宗が自信満々で持参しただけのことはあった。政宗の持ってくるものは、いつも美味しい。
半分ぐらい食したところでだろうか。
幸村は違和感に気づいてその手を止めた。
「どうかしたか?」
「い、いえ。何でもござらん」
なんでもないわけが無い。なにやら体が熱いのは気のせいか。食べ物を摂取したせいで、血のめぐりがよくなっているせいだろうか。それにしたって・・・。
「そのわりに・・・・顔が赤い」
「っ!」
政宗の息が顔にかかって幸村は思わずびくりとする。普段こんな距離で話をしていても、こんな風になったことがないのにおかしい。しかも、だ。なぜ自分の腹の下あたり・・・つまりは自分の中心部分が反応しかけているのか。全くもって理解できなかった。幸村は激しく動揺した。
(政宗殿に変に思われるでござるよ!)
幸村はさりげなく身を引こうとした。モジモジと後ろに下がれば、政宗が心配顔でジリジリと迫ってくる。
「具合が悪いのか?」
手を伸ばしてくる。駄目だ、今触れられたら大変なことに。幸村はそれを避けようとした。だが、政宗は幸村の肩を掴んで、もう片方の手で顎を掴んだ。
じっと覗き込む。
「頬も熱い・・・」
「っっ」
つぅ。っと政宗の指が幸村の頬を滑ってゆく。ぞわぞわとして幸村は震えた。
ドクドクと激しく鳴るのは心臓の鼓動で、体がカッと熱くなる。何が自分の体に起きてしまったのか。幸村は泣きそうになった。
「あ・・・その・・・・っ」
「・・・・ふぅん・・・?」
政宗の顔つきが変わった。悟られた。恥ずかしさで幸村はこのまま逃げてしまいたい気分になる。
何を言ったらいいかわからず幸村は言葉に詰った。
政宗がじっと幸村を観察する。なにやら、面白いものを発見したような目つきだ。
(変だ)
また同じことを思う。政宗の視線に晒されているというだけで、息苦しくなった。
(こ、こんな・・・見られてるだけで、某・・・)
ムズムズする。ジリジリと下がっていくと、政宗が幸村を再び追ってきた。
それでも逃げ続けていると、幸村は壁にぶつかった。もう逃げられない。
「ま、政宗殿・・・・某」
「・・・・即効性アリ。ってのは、嘘じゃねぇみたいだな?」
「何言って、」
言っている意味が理解できない。政宗がニヤリと笑った時点で、なにやら騙されたのかもしれないとは少しだけ理解した。でも、なにをどうやって。幸村はぼんやりとした頭で考えてみるがやはりわからぬ。
「体。熱いんだろう?」
「ぅあっ!」
囁かれた言葉に反応するよりも先に、いきなりそこをグリ。と、押されて悲鳴を上げた。
「ア・・・・・違う・・・・・これ・・・・ぁっ」
グニグニと着物の上から揉まれて、あっという間にそこは形状を変えてゆく。半勃ちだったそれが完全に芯をもち、ヌルヌルとした感触が着物を湿らせてゆく。
「違う? 着物にシミができてんぜ?」
「ちっ・・・・ぁん」
こんなおかしい。いくら布越しとはいえ直接的な刺激とはいっても反応が早すぎる。もう達したくて仕方がなくて幸村は涙目になった。なおもしつこく政宗は布越しに刺激を続けてくる。幸村は駄々っ子のようにただただ首を振った。それをなだめるように政宗が髪を撫でる。だが、それだけで幸村はゾクゾクと震えてしまう。体がいうことをきかなかった。
どうしようもなく、熱かった。
――っっ!」
幸村は耐え切れず、吐精してしまった。ベトベトの感触が気持ち悪い。吐き出したはずなのに、体は余計に熱くなってゆく。すぐに幸村の中心が熱を持ち始めて、自分の異常さにとうとう幸村は観念した。
「政宗どのぉ」
助けを求めるように名を呼ぶと、政宗が喉の奥で小さく笑った。笑いながら、幸村の着物に手をかけた。布が擦れる感触に幸村はびくりとする。それだけで幸村自身からは蜜が零れ始めてしまう。
「もう漏らしたのか? 堪え性がねぇな?」
政宗はペロリと、上唇を舐めた。






「もっと食えよ」
「んぅっ・・・んっ」
着物を脱がされて裸に剥かれて幸村は背後から政宗に襲われていた。口の中にはいっぱいのずんだ。同じく口の中に突っ込まれた政宗の指がぐちゅぐちゅと餡ごと幸村の口の中を犯している。
(頭がぼうっとする)
なにも考えられない。体が熱すぎてどうにかして欲しくて。幸村は早く早くというように政宗の指をちゅぱちゅぱ吸い上げた。
「おねだりか?」
「んんっ・・・!」
耳とで囁かれてねっとりと耳朶を吸い上げられた。その瞬間幸村の背筋に震えが走る。幸村自身はもうだいぶ前から限界まで張り詰めて、赤く熟れたそこは解放を今か今と待ち続けている。が、できない。
(イキたい)
そう思うも、政宗はなかなかそれを許してはくれなかった。政宗の指が、幸村のそこの付け根にあってせき止めてしまっているからだ。
「まだ・・・そんなに触れてもいねぇのに、こんなになって淫乱だな?」
「んぅっ・・・・んっん!」
ぐり。と、口の中をかき回されて幸村はくぐもった悲鳴を上げた。悲鳴をあげた瞬間、口のなかからずんだが漏れて、畳に少しだけ零れてしまう。
「食べ物を粗末にするとは、お仕置きだな」
「!」
ぎゅ。と、締め付けられて涙目になった。こんなイジワルしなくたっていいのに。そう思うけれど、口の中いっぱいに詰め込まれたずんだで言葉を発することができない。そんなことは承知であろう政宗は、涼しい顔のまま。幸村をひっくり返し、両脚を掴んで左右に広げる。
(や!)
ぐい。と、広げられて政宗の眼前に赤く熟れた幸村自身を晒された。恥ずかしい。羞恥に頬を染める幸村を満足気に見下ろした政宗はおもむろに一本のヒモを取り出した。
「?」
「アンタの紙紐だ。わかるか?」
何に使う気だろう。政宗が口の端を持ち上げた。嫌な予感がする。
「やめっ」
「あーあ。また零した。勿体ねぇなぁ。忍の猿にいつも言われてるんだろう?食べ物は大事にって」
こんなときに佐助を持ち出されて、カッと顔が赤くなる。政宗は上機嫌で紐を幸村の前で揺らす。そうして、それで。
(なんてことを!)
ぎゅ。と、根元を縛った。










続きます。
お題「ずんだで媚薬で濃いめのお話」
なぜ私だけこのような・・・・。
サイトアップでよいのかわかりませんが、とりあえずアップ。
指定場面は次ページになります。

21.5.11.