目次 | 主な登場人物 | ||
第1章 燃えるインド洋 第2章 六人の生存者 第3章 第一の犠牲者 第4章 大井川鉄橋 第5章 非常線 第6章 日本人町 第7章 南の島 第8章 沖縄の攻防 第9章 雪の中の結末 第10章 新しい疑惑 第11章 タンカー事故 第12章 消えたタンカー 第13章 幻の敵を求めて 第14章 暗闇の中の男 解説 香山二三郎 |
ISBN4-06-263983-1 1999/2/15第1刷 講談社文庫 に1-61 648円(税引) 430ページ |
「第5白川丸」船長・鈴木晋吉 タンカー「第1日本丸」船長・宮本健一郎 ピーター・コクラン、赤松淳一 宮本船長の妻・宮本浅子 ニュージャパンライン人事部長、総務部長 船医・竹田良宏、一等航海士・佐藤洋介 ニ等航海士・河野哲夫、水夫長・小島史郎 事務長・辻芳夫、妻・辻絹代 吉田孝夫、若松和之 新聞記者・日高京助 望月英夫・渡辺一郎 N造船設計技師・森岡 タンカー「第2日本丸」船長・内村 捜査陣 十津川警部・亀井刑事・田中刑事・小川刑事・今西刑事 (本多)捜査一課長 長野県警前島刑事、米山刑事、小笠原捜査一課巡査部長 沖縄県警玉城利夫刑事 | |
インド洋上で原油を満載したマンモスタンカーが炎上沈没した。 船長以下六名が脱出、残り二六名の生死、原因は不明のまゝ捜索は打ち切られた。だが、その船長が怪死し、十津川のもとに一通の挑戦状が届く。 そして捜査の裏をかくように生存する乗組員が次々に殺されていった。十津川、敗北か?傑作長編推理。 (表紙うらのページ参考) 単行本 1990年7月 カッパノベルズ刊 1次文庫 1993年12月 光文社文庫刊 |
|||
今回は、十津川警部シリーズの初期に近い頃の作品を読んでみました。この頃は、十津川さんも警部補となっており、
題材となるのも、鉄道ではなく、船舶ものとなっています。当然ながら、十津川班の若い刑事たちも登場されておらず、
唯一、亀井刑事が登場しているのみで、この当時は、亀井を含む、3人の部下にて、十津川班は構成されていたようです。 十津川の上司は、現在では、本多捜査一課長ですが、この作品では、「課長」という表現になっています。 又、当時、十津川は独身で、練馬にある2DKの間取りアパート暮し。現在では、十津川に対し、コーヒーを作り差し出す亀井ですが、この頃は逆に、 捜査の打ち合わせで、自宅に呼んだ亀井に対して、十津川がコーヒーを作りもってくる様子が描かれている。 長い付き合いの中、亀井の嗜好にも変化があったのか。 その他、この頃の十津川警部の背景については、十津川警部の仲間達の方で、記述したいと 思っています。 事件は、インド洋上でタンカーが炎上した模様が描かれ、生き残りの船長を含む6名が救出され、帰国後、インタビューされ、 保障問題など、日本で取り出せれる中、もう一人、インド洋の小さな島にタンカーに乗務していたと思われる男が漂着し、人道上の面で、 インドより日本へ帰還されるべく手続きが、影で行われた。炎上事件から1か月後、タンカーの船長が、歩道から転落して死亡。 十津川は、課長に呼ばれ、たった一人で、この事件を追う事になる。というのが、冒頭の展開。 この辺を呼んでいると、題名の「消えた」タンカーではなく、「燃えた」タンカーでいいはずですが、いつもの一ひねりがあります。 評価 ☆☆☆☆ 星4つ(星5つで満点) |