目次 | 主な登場人物 | ||
第1章 時刻表を使った浮気 第2章 告別式 第3章 新井江美の過去 第4章 木下正道の女 第5章 二人の容疑者 第6章 轟く男と女たち 第7章 浮気の果て |
ISBN978-4-10-334426-1 2011/1/20発行 新潮社 800円(税引) 新書183ページ |
尾西洋次、妻・香里 モデル・新井江美 大阪店店長・菊池清美 木下正道 野中不動産店主・野中 Fテックス会長・服部久恵 十津川の妻・十津川直子 姫野理香、理香の秘書・山本加奈子 中央テレビ広報担当・篠崎 高橋紀香、三浦美由紀 北条早苗刑事・三田村刑事・三上刑事部長 兵庫県警神戸署松木警部 東京丸の内署・青木刑事 | |
新大阪―新神戸間を走る新幹線「こだま」。そのわずか十五分間に、女性デザイナーの尾西香里が殺された。 さらに、香里の告別式で、夫の愛人が毒殺されるという第二の殺人が。十津川の捜査で、香里も、京都で浮気をしていたことが判明。 ファッション界のドンの存在が浮かび上がるが、彼には、事件当日、姫路にいた完璧な不在証明があった……。 (裏表紙文参照) この作品は「小説新潮」(平成22年6月号〜12月号)に、「阪神間36.9キロの殺人」のタイトルで連載にされました。 |
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尾西洋次は、ファッションデザイナーとして、パリコレにドレスを出品するという話が持ち上がった事が
あるほど、若い頃には才能があるとされていたが、その後、ファッションの世界から消えていった。 その代わりといっては皮肉な事に 妻の香里が有名になっていった。香里は、尾西デザインという店とは別の会社を作り、名だけの社長に夫を据えた。最初、洋次は屈辱を 感じていたが、名だけであり、何もする事がない中、作家を目指し、小さなミステリー文学賞を受賞。表舞台からは遠ざかったものの、 少しばかり自身を持ち始めた洋次は、その生活に快感を感じ、やがて香里には内緒で浮気を始めた。 その浮気は、妻の香里が毎週月曜日に 大阪・神戸の店に行く合間を縫って行われた。ただ浮気はしているものの、離婚され、みじめな貧乏生活を送らなければならない事から、 バレないよう気をつかっての毎週月曜日の生活に、スリル感も楽しむほどのものだった。 ある月曜日、浮気相手と別れいつものように 香里からの電話を待っていたが、なかなかかかってこない。しばらくすると神戸の警察からの連絡で、香里が殺された事を知る。 そんな中、一通の手紙が届く。「一千万円を用意しておけ」という内容。 こんなところから、事件が発展していきます。 新神戸駅は開業当初には一部の「のぞみ」が通過となっていましたが、新幹線で同じように一部の「のぞみ」が通過していた 新横浜駅よりも先に全列車が停車となったと記憶しております。 そんな新神戸で香里を殺せるのは誰なのか? ちょっとしたアリバイトリックが書かれてます。 評価 ☆☆☆ 星3つ(星5つで満点) 最初は、「阪神間36.9キロの殺人」という題名だったそうです。 |