出雲殺意の一畑電車
目次 主な登場人物
第1章 日本一長い名前の駅
第2章 犯人像
第3章 松平治郷公
第4章 友愛クラブ
第5章 過去への追跡
第6章 厚化粧の謎
第7章 祭りの終わり

ISBN978-4-575-00783-1

2011年6月19日第1刷

双葉社
800円(税引)
211ページ新書サイズ
元俳優・二宮啓介こと田宮始
田宮の娘・田宮あずさ
五十嵐昭
日本NFクラブ・有島事務局長、若杉敬一郎
作家・山崎由紀
一畑電鉄・足立社長、三枝広報部長
友愛クラブ・塩田達郎理事長
Y銀行館山支店・支店長
館山市議会議長・園田
「シャングリラ」オーナー・水島潤一郎
木之元勝
中央新聞社記者・田口
木之元の元秘書・大内
桜井修・立木大輔

捜査陣
十津川警部・亀井刑事・西本刑事
北条早苗刑事・日下刑事
三田村刑事・三上刑事部長

島根県警捜査一課横山警部
京都府警捜査一課田口純、青木警部
日本一長い駅名の小さな駅の名誉駅長・田宮始が射殺された。
被害者の胸ポケットから東京で殺害されたノンフィクションライター五十嵐昭の名刺が発見され、そこには犯行を仄めかすメッセージが書かれていた。
十津川班が島根県警の協力を得て捜査を進めると、被害者に共通の意外な過去が浮かび上がってきた。

書き下ろし作品
京都嵐電殺人事件に次ぐ、ローカル私鉄を舞台とする事件です。
経営に苦しい地方鉄道ですが、一畑電鉄も例外ではなく、広報活動の一端として、名誉駅長を募集、全国紙に載せた。その応募には、 名誉駅長になる為に、原稿用紙5枚ほどに立ち直るアイデアを書いてう事にした。このアイデアによって、1名を名誉駅長にする事となる。
「歴史的遺産をもっと活用する」「観光にもっと力を入れるべき」という内容が多い中、「地域の再生なくして、鉄道の再生なし」と 書いたのは、52才の田宮始であった。この内容が電鉄側の経営者に一目につき、面接すると、元俳優の二宮啓介である事が判明。
元俳優という背景もあり、名誉駅長に就いてもらう事になる。二宮啓介が駅長になったという事で、話題となり、観光客が集まり賑わった。
梅雨の時期となり、その賑わいも一段落したある日、 田宮のもとに、記念撮影を求めてきた男がいた。名誉駅長という事もあり、宣伝の為に応じ、2枚目の写真を撮ろうとした時、男が異変、 カメラではなく、銃で田宮を撃ったのであった・・・。

評価
☆☆☆☆ 星5つ(星5つで満点)    名誉駅長、射殺される。