北帰行殺人事件


目次 主な登場人物
第1章 帰郷
第2章 青函連絡船
第3章 或る事件
第4章 札幌の夜
第5章 追跡
第6章 屈辱の夜
第7章 流氷を待つ町
第8章 レンタカー
第9章 北海岸
第10章 火刑の朝
第11章 アリバイ
第12章 北端の町・稚内

筆者のことば

解説 鮎川哲也
ISBN978-4-334-74717-6

2010/1/20初版1刷
2010/2/10 2刷

光文社文庫
667円(税引)
405ページ

(敬称略)
カバーデザイン・片岡忠彦
十津川の部下・橋本豊刑事
金子貢太郎、佐々木学、市川三郎、柴田邦彦
青木亜木子、中島まゆみ、鈴木弓子
青函連絡船津軽丸客船長・鈴木
佐々木の同僚・多田、佐々木の元婚約者・弓倉マキ子
橋本の彼女・古川みどり
和田久志、君島則文
木村友彦
クラブママ・しづえ
留萌の消防署長・細川

捜査陣
十津川警部・亀井刑事・西本刑事
小川刑事・桜井刑事・加島刑事
北海道警江上本部長・阿部警部
北海道留萌署署長
北海道稚内署渡辺署長
寝台特急「ゆうづる13号」と青函連絡船で、二人の男が殺された。ともに裸で後ろ手に縛られ、口紅を塗られた猟奇惨殺事件である。
急遽、北海道に飛んだ十津川警部は、容疑者として浮かんだ橋本刑事の重大な動機をつかむ。
北の大地に響く「北帰行」の歌声は、彼の犯行を証明するものなのか。橋本の運命の事件を描いて、累計一二〇万部に迫る、愛と慟哭の傑作長編推理。
(裏表紙文参照)
テレ朝系西村京太郎トラベルミステリー大映版 シリーズ第3作、北帰行殺人事件、原作。初回放送、1982年4月17日
     十津川警部役三橋達也さん、亀井刑事役綿引勝彦さん、ゲスト橋本豊役沖雅也さん、樋口可南子さん、垂水悟郎さんなど

テレ朝系西村京太郎トラベルミステリー シリーズ第42作、北帰行殺人事件、原作。初回放送、2004年11月6日
     十津川警部役高橋英樹さん、亀井刑事役愛川欽也さん、ゲスト橋本豊役賀集利樹さん、坂口良子さん、滝直希さん、寺泉憲さんなど
この本も以前、読んだと思いますが、再び、読んでみました。下り富士殺人事件など、その後、元刑事で探偵として、 窮地に立った十津川警部らを陰でサポートする立場となった橋本豊の登場事件ですね。
最初のフレーズで、「どうしても、辞めるのかね?」と書かれている通り、十津川にとっても、刑事として成長を楽しみにしていた橋本。 理由を聞くと、「稚内に住む母親と妹が、旅館をやっていて、母親も年なので、家業を継ぎたい」と言う。説得を断念し、 「いつ帰るのか?」と聞くと、「明日、千歳行の飛行機に乗る」と言う。しかし、十津川と亀井が次の日、羽田に見送りに行くのだが、 姿は見られず、警視庁に帰ると、昨晩、上野でゆうづる13号に乗る橋本らしき姿を見たと聞く。そして、夕刊に、ゆうづる13号で死体が発見される 記事が載る。というのが、序盤の展開。その後は、テレビでも2回放映されているように、北への復讐の旅へと展開していきます。

この当時、今のJRは国鉄時代で、青函連絡船も健在。又、赤字で廃止線となった羽幌線や深名線・天北線も存在。今では数少なくなった急行列車も 登場します。その中、「浮気急行」として、「かむい4号」という急行列車が登場します。これが、ある人物のアリバイを崩すものになりますが、 これは、本を読んでみてくださいと言っておきます。おもしろい列車が多く走っていましたね。

評価
☆☆☆☆☆ 星5つ(星5つで満点)  橋本豊、初登場作品!浮気急行って、何?