越後湯沢殺人事件
目次 主な登場人物
第1章 ヴィラ湯沢701号室
第2章 休暇
第3章 若い死
第4章 検証
第5章 二世議員
第6章 過去への追跡
第7章 師走の風の中で

ISBN4-04-152759-7

平成12年5月25日初版

角川文庫
514円(税引)
264ページ
十津川の友人・沢木敬
芸妓・由美こと、早川ゆかり
沢木の顧問弁護士・安部
芸者・とみ子、タレント・中谷博
若宮建設社長・若宮勇
新潟選出国会議員・栗山政一郎、政一郎の長男・貢
M銀行本店渉外部長・松本弘
サン建設社長・奥寺祐介、東日本担当部長・新井功
中谷のマネージャー・林正文
芸者・あけみ、栗山の秘書・小田研一
中央新聞社会部・田口
栗山貢の同窓生・杉本、榊原久之
栗山の秘書・小田研一、栗山の元秘書・深谷信之
小倉美加

北条早苗刑事・清水刑事・三上刑事部長
新潟県警六日町警察署青田悠一刑事、三浦警部
越後湯沢のリゾート・マンションで芸妓・由美の絞死体が発見された。
新潟県警は、部屋の所有者・沢木を容疑者として逮捕する。身に覚えのない沢木は、大学の同窓生・十津川警部に助けを求めた。
旧友の無実を信じ、現地に入り個人的に捜査を進める十津川に、亀井刑事から思わぬ知らせが入った。
湯沢町議で建設会社を経営する由美の父親が東京で殺されたというのだ!
正式に事件を担当することになった十津川だが、新たな容疑者として浮かび上がるのは政財界の大物たちばかり。
強固なアリバイと権力の壁を前に、十津川警部は危険な賭けを試みる!長編トラベルミステリー。(裏表紙文参照)

本書は、1995年8月、中公文庫より刊行されました。
私にとって越後湯沢は、スキー天国といったところで、上越国際スキー場や岩原スキー場、又、シーズンになると 越後湯沢駅から一駅いったガーラ湯沢駅では、レンタルスキーなど借りて、ゴンドラにすぐ乗れるようになっているとの事。私自身は 行った事はないのですが、便利になりましたね。本文では、このガーラ湯沢駅のオープン前の様子がちょっと描かれております。 便利になったと書きましたが、本文にも書かれているように、「あまり評判がよくない」との事。なぜかというと、日帰りで施設の中で 食事などもしてしまい、町にはほとんど利益がないそうです。便利になった反面には、不都合な事も多いという事なんですね。
バブル時期には、第2の居住地として、越後湯沢には、たくさんのリゾートマンションが建てられましたね。新幹線で1時間ちょっとで 着いてしまうのですから、地理的にもよかったのでしょう。ただ、今は不況の真っただ中。マンションも手放した方が多いのでは。
事件はおそらくはバブル期の話。週末、リゾートマンションで芸者さんを呼んでドンチャン騒ぎができた時代です。十津川警部の友人 沢木もその裕福な方なんでしょうが、不幸にして、所有する部屋に行くと、死体を発見します。さて、結末は・・・・。

評価
☆☆☆ 星3つ(星5つで満点)    十津川警部、湯沢へ