十津川警部 赤と白のメロディ
 
目次 主な登場人物
第1章 君は飯島町を知っているか?
第2章 草莽の人
第3章 攻防の開始
第4章 Dデイ
第5章 戦いの時
第6章 駆け引き
第7章 赤と白の記憶

ISBN978-4-408-50528-2

2011年1月25日初版
JOY NOVELS
819円(税引)
新書サイズ224ページ

装画・緒方ユージ
装幀・加藤岳
法務大臣・小西清太郎、妻・由美子、娘・由紀
総理大臣・小野寺、小野寺の盟友・浦川元官房長官
小野寺の第1秘書・木村秀之、秘書・村田
小西の友人、山野辺守
早川病院医院長・早川、長谷川教授
小西の秘書官・峰岸
検事総長・井上
T建設社長・青山
中央新聞社社会部・田島
自由連合党首・浅井、野党党首・神木省吾
北川慶弁護士、池田雅彦大学教授
小野寺首相の後継・香取圭吾

北条早苗刑事・三上刑事部長
東京中野警察署・青木警部
警視庁・森川刑事
時の法務大臣の一人娘が行方不明になった。娘の部屋に残されたパソコンの画面には「君は飯島町を知っているか」という謎のメッセージが。
十津川警部は、三上刑事部長から内密に彼女を捜すよう命じられた。
なぜなら、首相の政治資金疑惑で東京地検特捜部は秘書を逮捕、取り調べ中という政治的に微妙なタイミングにあるからだ。
もし、検察の手が首相に及べば、法務大臣は検事総長を罷免する伝家の宝刀を抜くかもしれない。捜査の結果、十津川は長野県の飯島町に導かれる!!
(裏表紙文参照)
 「飯島町」と検索すると、『ふたつのアルプスが見えるまち飯島町』と載っています。2つのアルプスとは、中央アルプスと南アルプスという事 です。この飯島町は、かつての江戸時代は、天領(江戸幕府の直轄する領地)であり、陣屋という代官所が置かれていた土地だったとの事。この地は、明治時代、 数年ではありますが、県として存在し、伊那県と呼ばれ、県庁所在地にもなった。 が、それ以前の、維新の時には、天領である為、その頃の裏通りとして、幕府を支持する志士が通ったという伝えもあるという。
 観光地としては、千人塚公園もあるとの事。春には、ここの公園で、桜が咲き、 残雪が残るアルプスの山々と、桜の共演で、桜祭りも開催されると書かれてあります。 しかし、その艶やかさとは対照に、かつて、戦国時代に、武田軍の支配下にあったが、織田軍が攻め込んで きた。その時に、戦死したり自刃した遺体や、武具を埋めたのが、この公園だという。  特産としては、飯島町で収穫される果物は、気候の寒暖差が激しい為に、甘みが強いとの事。

この本は、物騒な殺人事件はないのですが、野望渦巻く政治の話。 表題の「赤と白のメロディ」とは、果物の「赤」と雪の「白」を、何かに例えて、最後のクライマックスとなる。さて、その経緯は?

評価
☆☆☆ 星3つ(星5つで満点)   君は飯島町を知っているか
(失踪)特になし
(由紀は、自ら転んで怪我したと主張)
小野寺(政治献金事件)
小西由紀(失踪) 小野寺総理の政治献金事件に対し、検察の管轄する小西法務大臣への、圧力?。
最後は、検事総長を更迭せず、友人の小野寺の逮捕を認めた形となる。