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信楽からお伊勢さん その3 |
2011.09.17 |
内宮を出て「神宮」の参拝を終えると、「おはらい町通り」にある「おかげ横丁」を一回りしてきました。
「おかげ横丁」は、1993年の61回目の式年遷宮を機に開業された一角です。 江戸時代の頃、伊勢参宮の運気はピークに達し日本人口の20%にあたる人々が伊勢に殺到しましたが、その当時の伊勢詣では命がけの旅でした。 しかし、伊勢の人々は伊勢詣でに向かう人達には誠心誠意のもてなしを行い、また、何らかのアクシデントに見舞われて旅費に困窮する人達には、様々な面での施しを続けていました。 その根底には、自分の施しの心が神様のもとに届きますようにとの「おかげの心」があると言われております。 伊勢人の中には、日々あることを神に感謝する「神恩感謝」の精神が受け継がれています。 自然の恵みに感謝し日々おかげさまの心で働く、伊勢人たちによって息づく町、それが「おかげ横丁」との思想から、この一角が誕生したそうです。 ちょうどこの日は、「招き猫」がテーマ。 「来る福まねき猫祭り」が始まって間無しのようでした。 そんな所へネコ大好きの私が通りかかると・・・・ キャピキャピ所ではなく、キャーキャー・ピャーピャー!! (=^・^=) 同行していた相方は、さぞやうるさく思ったに違いない(汗)。 それでも私はネコが好きなのですー!。 歩き疲れると、五十鈴川に面した、「五十鈴川カフェ」でコーヒー・ブレイク。 こちらも名水の里なのでコーヒーがとても美味しく、スイーツも美味でありました。 参道の一部である「おはらい町通り」の入り口には交差点があり、人の通りもさる事ながら車の通行量も半端じゃない。 それで昔から、信号機を設置する代わりに歩行者専用の地下道が設けられていて、小学生の修学旅行時にもその地下道を歩いた記憶がかすかに残ってます。 というのも、地下道内での音の反響が面白くて「わーっ!」だの「あっ!!」だの、大声を出して先生に叱られたからなのですが(苦笑)、いまはリニューアルされていて、とても素敵な地下道に生まれ変わっていました。 もう少しで駐車場に行き着くと思われた頃、またもや土砂降りの雨が降ってきました。 地下道まですぐ目と鼻の先に来ているのに、ああ、何てこったい! 内宮参拝前に立ち寄った「赤福」の軒下で雨宿りすること、ほんの数分。 俄かに降り始めた土砂降り雨は俄かに上がり、風上の上空を見ると、新たな雨雲はまだすぐにはやってこない模様。 そこで思い立って「月読宮」も参拝することにしました。 「月読宮」は、内宮の主神である天照大御神のすぐ下の弟神で、夜の世界と暦を司る「月読尊(つくよみのみこと)」が祭られているお社で、内宮の別宮の一つに数えられています。 軽く15分は歩いたでしょうか。 国道23号線を北上し、灯篭が立ち並ぶ県道に入ると間もなく、簡素な鳥居を見つける事ができました。 鳥居をくぐると、そこは別世界。 もとから曇天ではありましたが、昼なお暗く感じるほどに密に茂った樹林が参道を覆い、さすがに夜の世界を総べる神が祭られていると感じたほどに、幽玄な世界が我々を取り巻いておりました。 暗い境内をしばらく歩くと、ぽっかりと木々の切れ目があり、そこに社が構えられていました。 その社にも「月読荒御魂宮」が設けられており、この神様もある意味、余程に怖い神様のように感じました。 実際、「月読尊」がとんだ早とちりをしたために、穀物の神である「大宜都比売(おおげつひめ)」を斬り殺してしまったとの記述が「日本書紀」に残ってるんです。 所以、この宮にも丁寧に御挨拶をさせていただきました。 その隣には「月読宮」、そしてまた隣とその横には、月読尊や天照大御神のご両親である「伊弉諾尊(いざなぎ)」と「伊弉冉尊(いざなみ)」が祭られており、そのすべてをお詣りしてきました。 そして、またのんびりと駐車場への道を辿ったのですが、彼岸前の9月17日はまだ蒸し暑くて汗がポタポタ。 でも、確実に秋に入っていたようで、橙色に色づいた柿が道路際から見えました(オイシソー)。 そして帰り道。 車の調子が思わしくない。 エンジン音は空を飛んでいきそうな勢いなのに、スピードは出ないまま。 ちょっとした上り坂にさし掛かりようなものならば、運転をしていた相方の証言によると、アクセルを思いっきり踏み込んで、回転速度を7000位にしても、ノロノロ運転。 ヤバいかも知れない。 てな事を何度も考えつつ、粘りに粘って高速道路を走ってましたが、マジに二人揃って「激ヤバ」と感じた時に出くわしたが「宇治西インター」。 「出るぞ。」<相方 「出てくれ。」<私 ETCゲートを無事に抜けると。少しだけホッ。 しかし次の瞬間、ゲッ!!! ゲートを抜けたとたんにエンジンが止まり、その後はいくらエンジンをかけようとしても、ギュルルルルンという音のみがむなしく響くのみ。 日はとっぷりと暮れ、本線を走る車の轟音の隙間から、エンマコオロギの声が聞こえ、オカメコオロギの声も聞こえ、耳を澄ませるとカネタタキやクビキリギスの微かな声も聞こえてくる。 その場に留まっていると危険なので、料金所の係員さんの手を借りて、退避帯へ車を移動させてもらいましたが、オレンジ色のナトリウム灯の下で為すすべも無くジッとしていると心細いったらない。 「しゃあないないねー。 高くつくけどJAFに来てもらうかー。」<相方 その言葉を聞いたとたんに、ここだけの話、どん底まで意気消沈していた私の気分は俄かにルンルン! むしろ、そのルンルン気分を相方に悟られないために、どれほどの苦労を要したか(自爆) だってさー、レッカー移動なんて生まれて初めての経験ですもの。 私の性格では、ここでワクワクしない筈が無い!! てなモンです。(苦笑) JAFに来ていただき、私にとっては少し期待外れ。 レッカー車に前輪を持ち上げられた車に乗って、ズルズルと引っ張って行かれると思いきや、車はトラックに乗せられ、我々はトラックの助手席に乗っての帰阪となりました。 でもね、神詣りはすべき時にはしておくべきです。 当初は、相方は「余計な寄り道をしたからこんな事になったのかも」と気に病んでましたが、知り合いの整備工場へ修理に出して約一週間。 帰って来た車は購入時より遥かに良い状態になり、立ち上がり良し! エンジン音は驚くほど静かになり・・・。 それにあの時、きっちりと伊勢参りを済ませていたからこそ、大事故にもならずに無事に帰って来られたのかも知れないと思ってます。 近いうちに走行距離1000キロ超の出張予定が入ってますが、当初予定の夜行バス利用をやめて、またムーブちゃんと一緒の旅をする事になりそうです。 |
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信楽からお伊勢さん その2 | 「軽四の車窓から」目次 | ||
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