第8回 10月31日

U 統治構造と政府間関係

  2−2 議会と行政府

● 権力分立の考え方──大統領制と議院内閣制

● アメリカ合衆国モデルとイギリス・ウエストミンスター・モデル

    権力の分立と議会の優位をどう考えるか?
    民主的正統性と国会意思の形成

● 「政治」と「行政」の間に存在する「執政」部門の重要性

    単純な二分論の限界──政治的任命職の現代行政国家における役割

● 日本の議院内閣制

    議院内閣制でありながら三権分立が強調される理由
    明治憲法体制との連続と分断

   日本の内閣制度のもつ特質と問題については、第V章で


<文献>

● 森田 『現代の行政』 第5章

● 西尾 『行政学』 第5章

● 山口二郎 『イギリスの政治 日本の政治』 筑摩書房、1998


  2−3 中央と地方

● 連邦制と単一主権国家
・連邦制国家とはどのような国家か? アメリカ合衆国の統治構造を例として、日本、イギリス、フランス等の単一主権国家との違いを説明する。

● 中央集権と地方分権──分類の基準と類型
・集権─分権、融合─分離という分類基準とそれに基づいた類型を説明し、わが国の地方制度と分権改革の課題を論じる。
・政治的リーダーの選出方法、事務権限の配分、財源の配分、地方公務員制度という視点から、中央統制の制度を考察する。

<以下次回11月4日>

● 自治の単位と政府間関係
・現在話題となっている市町村合併の意義を、現代における地方自治という観点から考察する。
・広域行政ののあり方について、道州制等の考え方を引照しながら論じる。


<文献>

1.森田 『現代の行政』 第7章

2.西尾 『行政学』 第6章 その他 本書409〜411ページに挙げられている文献

3.森田「「自治体」のイメージとその変化」森田他編『分権と自治のデザイン』有斐閣、2003

授業・演習

2003年度行政学