第4回  10月17日

T 行政国家の成立と行政学の発展

  1-2 行政学の誕生と発展

● 現代行政学が誕生したのは、アメリカ合衆国である。アメリカにおける政治的伝統と行政学誕生の背景を論じる。

● 初期のアメリカ行政学の基本的な考え方と「政治行政分断論」と呼ばれる理論を紹介する。

<ここから次回 10月21日>

● 分断論の前提の変化と「政治行政融合論」への展開を論じる。

● 融合論として展開された「行政責任論」「政策研究」「政治過程分析」について紹介し、1980年代からの「新公共管理論」に至る学説史を解説する。


<文献>

● 森田 『現代の行政』 第3章

● 西尾 『行政学』 第3章、第4章


    1-3 行政改革の理論

<講義の概要>

● 20世紀後半に世界的に行政改革が実施された背景。
  福祉国家の行き詰まりと「新保守主義」と呼ばれる思想の普及。

● 行政改革の理論を知る上で重要なことは、その根本にある人間のイメージの転換と、それから導かれる「行政」「公共」概念の転換
   「公」−「私」の峻別から連続へ。

● 自己利益を追求し合理的に行動する経済人と、経済人が構成する「市場」のメカニズムを、行政活動に適用しようとする試み。

● 公共サービスの効率的供給方法の模索。多様な政策の選択肢。
   たとえば、供給主体の性格、数、専門性、費用負担の方式 等。

● 先進国にみられた行政改革の展開。第1段階の民営化、規制緩和。第2段階の「新公共管理論」(NPM)

● わが国における行政改革の展開と「新公共管理論」の導入。


<文献>

● 森田 『現代の行政』 第4章

● フッド 『行政管理の理論』 第1章、第4章


授業・演習

2003年度行政学