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習慣とは恐ろしい


2月26日


 歩行指導2週目に入り、Bコースを歩いている。
 Aコースに比べて、ぐっとレベルアップした感じ。駅前の微妙にカーブした通路、エスカレータ、踏み切りなどが登場する。
 命令をはっきり伝えることに私が慣れたのか、私の声や動きにティンクルが慣れたのか、たぶんその両方だと思うけど、少しずつ意思疎通がうまくできるようになってきた感じ。
 そんな中、今日はとても恥ずかしい思いをする出来事があった。
 それは病院でのこと。
私ティンクル
 病院へはティンクルを連れていかないので、移動のときなど、スタッフに誘導してもらっている。
 ちょっと手を添えてくれるぐらいで十分安全に歩けるのだけど、そこは不慣れな相手のこと。やはり気を遣うんだろう。日常的に一緒に行動する友達や身内なんかだと、いちいち曲がり角だの段差だのって言わなくても、体の動きや間合いの取り方で十分付いていける。ところが不慣れな人や初めての人は「はい、ここから右に曲がりますよー」って腰に手を回してきたり、1センチの段差でもいちいち立ち止まってくれたりするのだ。
 で、今日も例によって病院の人が1センチの段差で立ち止まった。あれは段差というよりは、床の材質の境目みたいなものなんじゃないかと思うのだけどね。
 そこで私、とんでもない恥ずかしいこと言ってしまったのだ!
 ああ、習慣は恐ろしい!  毎日毎日訓練で、新米の犬に私のコマンドを刷り込むために、あえて意識して「コーナー。グッドグッド。ゴー。」ってやってる。その癖が、なんと、私を誘導してくれたこのスタッフさんに対して出てしまったのだ。
 「はい、段差ありますよー」
 頭では、別に段差ってほどでもないなぁと思いながら、口では
 「ゴー」
だって。ひぇー、人間に向かってそりゃないよね。聞かれてないといいけど。恥ずかしいからせっせと他のこと言ってごまかす私。できれば、段差であんなにポーズをおかずに連れてっていただきたいわ(ここは笑うところです。決してシリアスに受け取らないでくださいませ)。


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