スパロボZ,感想の続き

さて、それではシナリオの評価と行きましょう。

世界観でも触れましたが、α外伝に近いパラレルワールド路線な為、いつものパターンではありません。
いつものパターンと言うのは、
バンプレオリジナルの地球より文明が発達した外宇宙知的生命体が、絶対の科学力、軍事力を少人数で運営し、よく判らない宇宙戦争の戦力として、戦争にだけ長けた地球の軍事力を取り込もうと観察、のちに侵略開始。
その首領は、幹部の悪役の傀儡にすぎず、その悪役が黒幕で、そいつと
バンプレオリジナル主役脇役たちは、別次元で戦った事があるとか言う厨二病大爆発。
んで、そいつを倒しても、この軍勢は銀河系辺境方面軍第XX艦隊、とか言って脅威は当面回避されただけ。
みたいなパターン(^∀^;
正味うんざり。

今回も、
参戦作品設定上、外宇宙知的生命体の地球侵略ってのは含まれますが、あくまでも参戦作品設定を取り込んだだけ。
バンプレオリジナルカイメラ隊は、厨二病大爆発なのは一緒ですが、あくまでも地球圏統一が目的だし。
別次元云々に関しては、“
時空崩壊により繰り返される黒歴史”と言う形でZストーリィの肝になっていて、厨二病臭さは減少しています(^∀^;
ま、
アサキムは闇に堕ちたマサキだ、みたいな厨二病キャラは健在ですが(爆)

展開も、多元世紀の混乱と、時空崩壊による世界消滅の危機の回避が目的であり、各陣営は自陣営による地球圏統一、地球侵略、時空修復を狙っての大混戦。
最終局面オーガス、エウレカセブン、アクエリオンなんかの設定で構成されており、バンプレオリジナルが出しゃばっていません。
ラスボスも、影で暗躍しているだけで、大して重要な部分を占めませんし、目的も侵略とか支配みたいなワンパターンじゃなくて、自分は好きです。

と、概ね好感触な訳ですが、先にも触れた通り、致命的な欠点がありました。
それが、
中盤展開される同士討ちです。


各作品は、古くは何十年も前のものだったりしますので、世界観が現在と大幅に違っていたりします。
科学技術では未来世界でも、創造されたのは過去なので、想像が及んでいない要素があります。
それは、
携帯電話インターネット
その、
インターネット代替設定として、ほぼ同様の機能を持つUNと言う物が、多元世紀ではカイメラにより敷設されています。

主人公たちの一団、今回はZEUTH(ゼウス)と呼称されますが、主義主張、思想の違いから、一度二手に分かれます。
SEEDEATH、Z(ゼータ)のザフト、エゥーゴの様な軍属と、エウレカセブン、オーガスゲッコーステイト、ファクトリーの様な民間、むしろ反体制なループとで。
そして、分かれた後には、主に双方の情報を
UNで見聞きするだけになり、内部に入り込んだ埋服の毒が誘導した情報から、互いの蛮行に疑心と怒りを抱いて行く事になります。
UNそのものをカイメラが押さえているので、相手方の捏造、歪曲情報は見られるものの、自分たちの捏造、歪曲情報は隠されてしまい、その捏造、歪曲情報をついには信じて、双方共に「彼らは我々と別れてから変わってしまったのだ」と考える様に。

これだけ聞くと、それじゃ仕方ない、と思いますか

でもね、しょせん
UNインターネットですよ。
そこに流れる情報は玉石混交、鵜呑みには出来ないと知っているはずです。

自分が最初に選んだ
リアル系ルートでは、自分たちが百鬼帝国から解放した日本が、新連邦所属のカイメラによって解放されたと発表されるシーンがあります。
ザフト所属のミネルバプラントの協力者であるエゥーゴ所属のアーガマを擁する自分たちが、表に出ていらぬ政治的混乱を招かぬ為。
そして、円滑に
新連邦傘下に日本が復帰する為、名目上はZEUTHの協力者であるカイメラが解放、復興の担い手として発表された。
と、理屈としては理解出来ても、何か腑に落ちない面々。
政府発表、そして
UN上の情報は、必ずしも正確に真実を伝えてはいない。
その事を、
ZEUTH各人が思い知る展開が、シナリオ上で表現されていました。

その上に、です。
各作品世界の特別な存在が、多数在籍している訳ですよ。
人類の革新たる
ニュータイプを始め、世界の表も裏も見てきた訳ありたち。
アムロ、クワトロ、ブライト、アスラン、ホランド、ジャミル、ゲイン
さらには、
Z設定上、Dr.ヘル、暗黒大将軍を撃破し、ベガ星連合軍、恐竜帝国とも一緒に戦い、協力して日本を守り抜いてきた甲児、鉄也、デュークフリード、リョウといったダイナミックヒーローたち。
そんな彼らが、自分の目で見、耳で聞き、肌で感じて来たものを信じず、
UN上の怪情報を鵜呑みにして、ついには同士討ちまでしてしまう。


ありえない!


バルディオスチーム
の仲間内での罵り合いは、ムカツクけど原作準拠だから仕方ない。
けれど、この
ZEUTH同士の仲間割れは、本当に虫酸が走りましたね。
やってて、ムカツイてムカツイて堪りませんでしたよ(

あくまでも、手前の
シナリオ展開を重視した為のキャラクター改変。
最低です。

ただですね、互いの
解が解けて再び合流し、あらゆる敵対勢力と戦って行く様は、普通にスパロボでした。
同士討ちだけが、際立って最悪でテンションがた落ちでしたが、その後の
展開でテンションも復活。
集中力も回復して、
クライマックスへ向かう頃には大盛り上がり。
心底楽しんだんですが、同士討ちはやっぱりシコリとして残っているので
-1点
せめて、せめてどうしても同士討ちさせるってんなら、ちゃんと説得力のある
展開にしろよ、と(-_-)


最後に、
戦闘アニメーションの評価と言うか要望と言うか希望と言うか(^∀^;

いやぁ〜、とにかく良く動く動く

最近の
スパロボは、回を重ねる毎に戦闘アニメーションが進化していますね。
自分は、
SSFから始めたんですが、その頃からは想像も付かないほどの進化っぷりです。

カットインも多用され、SD表現ではないリアルロボットの格好良さも窺えます。
まぁ、
人物カットインの乳揺れに関しては、ニルファ、サルファ辺りを境に抑え気味になっている様ですが(*^∀^*)

方向の美麗さとはベクトルが違いますから、スパロボの美麗表現にPS3は不要ですね。
あと10年は、
PS2のスペックで充分だ(笑)

さて、そんな美麗
アニメーションが表現出来ている現在、もうSDやめませんか
最初期、
ゲームボーイのスペックではSD不可欠だったでしょう。
PSでも、新スパロボリアル頭身でしたが、スペックや技術的に、今の様に動きまくったりはしませんでした。
それでも自分は、未だに
1番好きなスパロボは新スパロボです。
SDじゃないから、格好良さが桁違いなんですよ。
ロボットには、可愛さなんか求めていません。
格好良さをこそ、求めています。

今の
SDスパロボも楽しんでいますが、どうしても“SDの可愛らしい百式に乗って戦争をするクワトロ”とかを、シュールに感じながら遊んでいます。
ゲーム中ではリアル頭身のカットインがあるので、実際にはSDではないロボットに搭乗している設定なのかも知れませんが、ムービーではSDロボで戦っていますし(^Д^;
で、そもそもの
設定SD兵器ではないのなら、今のスペックと技術でリアル表現での戦闘アニメーションは可能でしょう。
ターゲットにしたって、すでにお子様向けではなく、大きなお友達向け。
おもちゃで戦争させる意味なんて、すでに存在しないでしょうよ。

PS2でのスパロボ表現が極まっている今こそ、新スパロボを再発動して頂きたい。
リメイクとか続編とかではなく、何作も続く大作シリーズでもなく、単発独立の完全新作としてまずは1本。
スパロボスタッフの皆様、どうか格好良いスパロボを創って下さいませm(_ _)m


PS.2周目を始めちゃいました。

周回プレイは、スパロボの基本です。
大別して、
リアル系、スーパー系の2通りのストーリィ、そして2人の主人公に2機の主役メカが存在します。
自分は大抵、1周目に
リアルやって、2周目でスーパーやって終了、ってパターンですね。

さらに、色々な
数値を引き継ぐ要素もデフォです。
今回は、
総獲得資金(残金ではないので、使ってOk)、総獲得BS(ブルーストーンは、資金とは別系統の通貨)、総獲得PP(パイロットポイント、パイロットの成長に使う経験値)が引き継がれ、2周目は50%、3周目が75%、4周目以降で100%です。
他には、
撃墜数も(2周目以降は、簡単にエースになれて気力+5)。

そんな面白要素満載な
周回プレイ
クリアまで長かったので、取り敢えず1周で止めとこう、と思っていたのですが、序盤だけちょろっとやっとこう。
と、手を出してしまったのがいけませんでした。
面白すぎて止まらない(^∀^;

結局、
ドラクエ9を始めちゃったので中断しましたが、2ヵ月半で55話まで進みました。
資金等が潤沢で、真のエンディンを目指して攻略サイト)を参照しながらのプレイだった為、1周目の半分以下の時間で進みましたが……やっぱ充分長いなぁ(^Д^;
3周目を妄想しながら遊んでいましたが、念願の
ハマーン様が仲間になった事だし、2周目で真のエンディンを回収したら、流石に3周目突入は無しの方向でw
それでようやく、
アクシズの脅威Vを始められます(ソサオンはどうした(^ω^;)。

ってな事で、この記事がこんなに遅くなったのも、2周目が面白すぎた所為です(^Д^;
+
ドラクエ9の所為ですw
結局、
シナリオに致命傷があったとは言え、めちゃくちゃ面白いぞ。
それが
結論ですね


個人的評価
★★★★☆(4/5)




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