![覚えておきたい基本手筋 覚えておきたい基本手筋](logo70.gif)
……さて、最後に基本的な手筋(てすじ)を幾つか紹介します。
手筋とは、ある局面での石を打つ手順の事で、ここで紹介するもののほとんどが、石を取る為の手筋です。
● シチョウ知らずに碁を打つな
先ずは、格言で表題(↑)の様に語られる程重要な、シチョウです。
手順を図で確認して下さい。
![白aの右と下、どちらからアタリにするかがポイント。 白aの右と下、どちらからアタリにするかがポイント。](sityou_a.jpg) |
![](right.jpg) |
![逃がさない為には、連続でアタリにする必要があるのでNG 逃がさない為には、連続でアタリにする必要があるのでNG](sityou_b.jpg) |
例えば白aをどう取るのか? |
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黒1と下からのアタリは失敗。 |
![黒1の後、次は白2の右?下? 黒1の後、次は白2の右?下?](sityou_c.jpg) |
![](right.jpg) |
![連続でアタリにするコツがあります。 連続でアタリにするコツがあります。](sityou_d.jpg) |
黒1が正解。では白2に対しては? |
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今度は黒3の右からが失敗。 |
![ポイントは、逃げた方向を塞ぐ事です。 ポイントは、逃げた方向を塞ぐ事です。](sityou_e.jpg) |
成功すれば白は絶対逃げられない |
最初のアタリは、黒石(自分の石)の多い方向(今回は下)へ白石を誘導する、というイメージです。
その後は、相手の石が下へ逃げたら下からアタリ。
右に逃げたら右からアタリにするのです。
上なら上、左なら左からアタリにします。
逃げた先を封鎖する、というイメージですね。
ポイントは、シチョウに出来る形であると気付く事と、アタリをかける方向です。
後もう1つ、気を付ける要素があります。
下図、白bの石です。
![無理して追ったら、両アタリで反撃されました。 無理して追ったら、両アタリで反撃されました。](sityou_h.jpg) |
シチョウ失敗は自分のピンチ。 |
シチョウは連続でアタリにする必要があるので、白bに連絡されて失敗となります。
白bの位置は一定ではなく、逃げた先で連絡されてしまう石全てです。
この様な石の事を、シチョウアタリといいます。
シチョウを仕掛ける時には、シチョウアタリの存在に注意デシ。
● シチョウアタリにも有効なゲタ
次は、少し似た形から始まる手筋で、ゲタといいます。
下準備に1手多く使っていますが、シチョウアタリが邪魔な時には良い手でしょう。
こちらも、図で手順を確認して下さい。
![ゲタの形。シチョウの図よりも、1手多いですね。 ゲタの形。シチョウの図よりも、1手多いですね。](geta_a.jpg) |
![](right.jpg) |
![シチョウに行かず、ゲタにする事で白bの働きもなくなります。 シチョウに行かず、ゲタにする事で白bの働きもなくなります。](geta_b.jpg) |
ゲタにするにはどこに打つ? |
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黒1と打つと白aは死にます。 |
![先に4から逃げても無駄なのは、もう解りますね? 先に4から逃げても無駄なのは、もう解りますね?](geta_c.jpg) |
白aは絶対に逃げられません。 |
ただ、ゲタは手順が多いので、気付かれ易いかも知れません。
しかし、知っていれば戦力になりますし、偶然お膳立てが出来ている事は間々あります。
流れの中で、ゲタのチャンスは巡って来るのです。
見逃さなぬ様に留意しておきましょう。
● 取らせて取る、ウッテガエシ
このウッテガエシと次のオイオトシは、初心者には少々難しい手筋。
Valh.程度だと、説明の仕方を考えるのも一苦労。
ですが、とりあえず紹介はしておきます。
知っておくだけでも、きっと戦力になるでしょう。
ウッテガエシとは、自分の石をあえて取らせて、より多くのアゲハマを狙うもので、まさに“打って返し”な訳です。
これも図解しましょう。
![ここが、ウッテガエシのポイントですね。 ここが、ウッテガエシのポイントですね。](uttegaesi_c.jpg) |
![](right.jpg) |
![こうして、打った石を取らせる手筋なんです。 こうして、打った石を取らせる手筋なんです。](uttegaesi_d.jpg) |
では白bの上からのアタリでは? |
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白2で失敗・・・でしょうか? |
![白a・bは、黒1の時点で死にです。 白a・bは、黒1の時点で死にです。](uttegaesi_e.jpg) |
黒3で白石3子を取りました。 |
● ツガせて取る、オイオトシ
こちらがアタリで追いかけて、そこから逃げる為に石を連絡しても、連絡した石ごと取ってしまう、という事で“追い落とし”です。
こちらも、図を参考にしてみて下さい。
![自分が喰らう場合、早めに気付いて捨ててしまいましょう。 自分が喰らう場合、早めに気付いて捨ててしまいましょう。](oiotosi_2a.jpg) |
![](right.jpg) |
![上図とは違い、安全なアタリでは駄目なのです。 上図とは違い、安全なアタリでは駄目なのです。](oiotosi_2b.jpg) |
取らせて取るオイオトシです。 |
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外側から攻めても失敗します。 |
![ウッテガエシと同じで、取られても問題ありません。 ウッテガエシと同じで、取られても問題ありません。](oiotosi_2c.jpg) |
![](right.jpg) |
![自分が白なら、諦めて白2で5に打ちましょう。 自分が白なら、諦めて白2で5に打ちましょう。](oiotosi_2d.jpg) |
先ずは黒1と取らせて・・・ |
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3〜5で白に逃げ道はありません。 |
● どちらも生きの特殊形、セキ
最後に、覚えておきたい特別な手筋を紹介しましょう。
自分の石も相手の石も、どちらも生きている状態でセキです。
まぁ、手筋というより形な訳ですが、理屈を知っておいて下さい。
特徴は、先に打ったら取られてしまうという事です。
なので、どちらも手が出せずに生きとなるのです。
ですが、どちらの陣地でもない為、地として数える事は出来ません。
攻める時は、セキにならない様に、
守る時には、セキにする様に打つのです。
その為の手順を間違えない様に、注意が必要です。
下図の方を、参考にしてみて下さい。
![双方、中に石を放り込んだら死にます。 双方、中に石を放り込んだら死にます。](seki_2.jpg) |
これもセキです。 |
![とりあえず、知っておいて下さい。 とりあえず、知っておいて下さい。](seki_3.jpg) |
こちらもセキ。 |
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さて、それでは、後は実践あるのみです。
是非、囲碁の持つ無限の可能性を秘めた世界へおいで下さい。
対局場にてお待ちしております。
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