楊貴妃(イカリソウ) 「イカリソウ」は山地に自生する多年草ですが、 目にした人は少ないのではないかと思います。 あるいは目の前にあったとしても小さな花なので、 特に注目することもなく去ってしまうかも知れません。 「イカリソウ」という名前は花の形が錨に似ているから来ているようですが、 この場合の錨は小船等で使われている四爪錨のことで、 右下の写真がその特徴をよく捉えていると思います。 写真のイカリソウは「楊貴妃」と名付けられたものですが、 恐らく園芸用に品種改良されたものだと思います。 中央のクリーム色が爪の先端に行くにしたがって透明になっていき、 ガクと思われる背後の桃色との相性がぴったりで、 美しさと品の良さが見事に表れていると思います。 花の大きさは爪の先でも3p程度の小さなものですが、 小さいながらも凛として存在感のある高貴さは単独で鑑賞に堪えうるものであり、 「楊貴妃」の名に恥じないものだと思います。 茎が細くてか弱い感じのする花ですが、 元来が野草なので無事に育ってくれるものと期待しています。 散歩トップへ 檀麗トップへ