庭の端で何かが動いている。
まだまともに飛ぶことの出来ない子スズメだった。
羽ばたいているうちに巣から飛び出してしまったのだろう。
幸い怪我はしていないようだったが、
玄関からは我家の猫が出てきたし、
近所の飼猫や野良猫も毎日のようにやってくる。
とりあえず拾い上げて保護することにした。
 
成長期の子スズメは沢山の食物を必要とするが、
スズメは人に馴れないので餌を食べさせるのは難しい。
思案の挙句「野鳥の会」のHPにアクセスしてみると、
「野鳥のヒナは拾わないで下さい」との記事が載っていた。
人間が育てることは殆ど不可能であり、
それよりも元に戻せば親鳥が世話をするとのことだった。
勿論近くに親鳥の姿は無かったのだが、
人間に見えなくてもヒナの監視はしているらしいのだ。
猫に襲われる心配は消し去れないが、
親鳥に任せた方が生き延びる可能性は高いかもしれない。
無事に育つことを祈って元の場所に帰すことにした。
後は親鳥に期待することにしよう。

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