ふと見上げると、
2匹の蝶が舞っている。
近頃は珍しくなったアオスジアゲハだ。
昔は毎日見られた蝶であるが、
最近ではモンシロチョウでさえ番いは滅多に見られない。
蝶に限らず、
動物は1匹だけでは子孫を残せない。
時々見かける蝶はいつも単独であり、
翌年も見られるのだろうかと言う不安が消えなかった。
カエルの合唱は聞くことが出来ず、
赤トンボの姿も見ることが出来ず、
メダカは棲みかである小川と共に消えてしまった。
童謡に歌われた光景は次々と消滅しつつある。
蝶々の歌もいつまで残れるのだろうか。
2匹の蝶はそんな環境の変化も知らないかのように、
一時を楽しむように舞っていた。
来年も見られることを祈ろう。