我家は戦前に建てられた古い農家である。
群馬県は養蚕が盛んだったので、
屋根裏まで蚕棚がおけるような大きな家である。
大きな屋根の切妻部の瓦の下には隙間があり、
スズメにとっては格好の巣作りの場所となっている。
 
最近では蚕を飼育する家も無くなり、
建て替える家は昔の農家とは一変している。
新築される家には隙間なんてあるはずも無く、
スズメが巣作りできる余地は無い。
 
案山子が失業するほどスズメの数は減ってきたが、
繁殖の場所が無くなったことが最大の原因であろう。
スズメは人間に最も身近な鳥であったが、
そのスズメが共存出来ないほどに環境が変わってしまった。
スズメの姿が見られないような世の中も、
遠からずやってくるかもしれない。
 
私はそんな世界には住みたくない。
 

 俳句トップへ  花畑トップへ