『陸っぱり』
(おかっぱり)



海岸に一人、直立不動で立つ37期武藤。
いったい彼女は一心に何を見つめ続けているのだろうか?



彼女の視線の先には、練習中の部員達の姿があった。
そう、彼女は練習中の不測の事態に備え監視を怠らない陸上監視員
ぞくに言う『陸っぱり』なのである。



上陸が始まる。
はじめての海、このくらいのウネリでも上陸にもたつく一年生。
一人の一年生に二人の上級生がバディとしてつき、サポートしている。
武藤は直立の姿勢をくずさず、上陸中の部員ばかりでなく
上陸待ちをしている部員の様子にも気を配る。



その時、武藤が動いたッ!
ゴロタ石に足をとられ、一年生が一瞬よろけたのだ。
彼女も人の子、思わず一歩踏み出した、 が
しかし、そこまでであった
彼女の任務は全体の監視なのだ。

エントリーからエグジットまで安心して練習できるのも、『陸っぱり』が監視の目を光らせていてくれるおかげなのである。

練習後のミーティングで、武藤より
「エントリー、エグジットの際、目の前ばかり見ているのではなく、波を見るように」 
と的確な注意があった。

この日、8回のエントリーに対し武藤と植村が交互に『陸っぱり』を勤めた。
おつかれさまでした。


昔の『陸っぱり』は火の番も兼ねた


こんなぐあいで行なわれておったもんだ。
安全管理に対する考え方も進歩しておると感心させられた。
4年生なもんだから、おちゃらけていられる36期中川と東。
ここいらへんは、昔と変わらん。
手前は14期鈴木。