『ピンクの水』

「もういいよ」
ベッドの上で真夏は言った。
「フミさんの気持ち、よくわかったから。一生懸命探してくれてありがとう。でも、ピンクの水なんて、本当にもう、いいからさ」
目の前が霞んだ。自分の無力さに涙が出そうになった。
わかってる、自己満足だってことは。この人のために何かしてあげられると思うなんて、驕ってるんだって。
でも、見つけたかったのだ。ピンクの水を。甘いんだけど甘すぎない。さらっとしてるけど薄いんじゃない。そして、真夏の一番深いところを溶かす、魔法の水を――。

真夏と出会ったのは、支局に転勤になって一人暮らしを始めた時のこと。荷物を運んできた引っ越し業者にうまく指示が出せず、「そこらへん、適当に置いていいです」としか繰り返せないでいた時、キビキビと動いていた小柄な若い女性が、突然真顔でこう切りだした。
「適当でいいなら、本棚は東の隅にしましょう、MDコンポも東側でどうですか?」
「どうして東の隅に? 裏側が水回りなんですけど」と尋ね返すと、「そこが一番日があたらなくて、中身が日焼けしないですみますから。確かにトイレの裏ですが、配管はお客さんの部屋の方じゃないから、それで本が湿気るというのは、窓から雨が降り込むより可能性が低い。コンポも同じ理由です。このアパートは防音がしっかりしてますから、窓側に置くより音が洩れないはずです」と落ち着いた声で答えが返ってきた。
彼女のアドバイスに従って本棚を置きコンポを置くと、他の家具や家電も、やりかけのジグソウパズルのようにピタリピタリと部屋にはまって、風通しのいい、明るく快適な書斎が見事にしつらえられた。
感激した私は、彼女に名刺を求めた。
「もう一部屋にも後日家具が入る予定なので、そのコーディネイトも、できたらアドバイスいただきたいんですけど」
二間続きの奥部屋を、資料室にするか広めの寝室にするかを私はまだ決めかねていた。彼女は一瞬困った顔をしたが、
「アフターサービスということで、個人的にお受けします」
会社の名刺の隅に、自分の電話番号を走り書きして渡してくれた。ときわ・まなつ――精力的に動き回る女性にふさわしい、素敵な名前。
私も出来立ての名刺を差し出しながら、
「ええ、引っ越し屋さんのお仕事でないのはわかってるんですけど、もちろんアドバイス料はお支払いしますから」
真夏は名刺に視線を走らすと、怪訝そうに私を見返した。
「ショウジ・フミ、新聞記者? 取材が目的なんですか?」
「いえ、そういうのじゃ……もし書かせてもらうようなことがあれば、必ず事前にご了承をいただいてからにしますから」
私はうつむき、頬を染めた。
「というより、駆け出しなので、まだあんまり記事を書かせてもらってないんです。今までずっと広告取りで。でも支局でなら書かせてあげられるかもしれないって言われて、それでここへ引っ越してきて、一人暮らし始めたんです」
「そうですか」
とけきらない顔だったが、そういうことなら記者さん向きのいい部屋を考えておきます、都合のいい時連絡下さい、仕事の休みの日を教えますから、と真夏は言い、胸ポケットに名刺をしまって帰っていった。
頬を染めたのは、キャリアの浅さが恥ずかしかったからではなかった。一目惚れとか運命の出会いなんて言葉、大げさで好きじゃないけれど、真夏に声をかけられた瞬間、身体の真ん中に火が灯った。それからずっと、全身が暖かい。この人と一緒にいられたら私は生きていける、何があっても――生まれて初めてそう感じた。
その後、貴重な休日を、私のわがままで何日もつぶしてくれた彼女への信頼は深まるばかりで、迷惑だろうと思いながらも、思いきって「友達になってください」と頼み込んだ。
「そんなことわざわざ頼まなくても、嫌な人だと思ったら休みをつぶしてまでつきあいませんよ」
笑う真夏の前で、あがった私は思わずこう口走っていた。
「そうじゃなくて、常磐さん素敵だから、ぜったい恋人がいらっしゃるでしょう。だから、私とは友達でいいから、つきあって下さいって……」
「あ」
真夏はポカンと私を見返した。
次の瞬間、その頬が真っ赤に染まった。目を伏せながら、
「そういう話なら、別に友達じゃなくても。いま、誰も特定の人いないから……フミさんが私でいいなら、つきあいますよ」

一緒に住むようになるのは早かった。彼女のために奥部屋を割くことにしたが、「元々ここを資料室にしたかったんだよね」と部屋を間仕切りで区切って、新しい本棚を入れてくれた。奧のスペースに客用布団を一組貸してくれれば、プロだからなんとでもするからね、と笑った。
引っ越しの日、真夏はトランク一つでやってきた。魔法のように詰め込まれた、着回しのきく服と身の回りの品。トランクは彼女の収納を兼ねていて、何もかもがそこへ戻された。私の部屋は浸食されることがなかった。
私はセミダブルのベッドで毎晩一緒に寝たかったが、二人の時間があわない時は無理をしなかった。そんな夜、資料を探しに足音を忍ばせて奧部屋に入ると、すうっと真夏が起きだしてきて、この本がいいよ、そっちの資料は古いからリサイクルへ回した方がいい、などとアドバイスしてくれることもあった。真夏は私より二つ下だったが、二十代後半の私たちにその年齢差はそう意味もない。私はいつも教えられる立場だった。ベッドの中でも細やかに尽くされる方だった。真夏はいつも大人で、わがままを言うのはいつも私。されるばかりなのが嫌で、私も何かしたい、もっと真夏が知りたいとせがんでも、穏やかにはぐらかされてしまうのが常だった。
だから、あの日の彼女はいっそう衝撃的だった。

携帯のメールチェックをしていた真夏が、突然笑い出した。
画面を見てみろ、と熱心につつくので仕方なくのぞき込む。
【チチキトク、スグカエレ】
私は青くなったが、真夏は腹をかかえて涙を流している。
「さすが我が妹、いいセンス! どこでアドレス見つけたか知らないけど、いきなりここまでシャレたメール送ってくるとはさすがだね!」
「本当に妹さんからなの、これ?」
真夏はやっと笑いやんた。
「十中八九、妹。上京してから家族の話、フミさん以外に誰にもしてないからね。自分の生い立ちで同情ひくみたいなこと、一番嫌だからさ」
「それは、わかるけど」
ためらいつつも、一言挟まずにいられなかった。
「本当なら、一度は実家に戻った方が……妹さん、心細いのよ、きっと」
「わかってる」
真夏は挑む目で私を見た。
「でも、これだけは誰にも譲らない。考え直さない」
「真夏」
「言ったよね。ピンクの水でも飲ませてくれない限り、家族のことはもう二度と考えないって。私はね、チチキトクって言葉で、笑うんだ。ざまあみろって思うんだ。そんな私が帰って、愉快な思いをするひとは誰もいないよ。殊勝らしいふりなんて、絶対にできないからね」
そう。それは何度も言われている。
「そんなに憎いのなら、いっそ死に目にかけつけて恨み言を言うっていうのもいいじゃない」
「それが、言葉の通じる相手ならね」
話の接ぎ穂がなくなり、私はついに黙ってしまった。
この人がここまでいうのだ。
誠実で優しくて非のうちどころのない恋人が、この一点だけは譲らないというのだ。これ以上何が言えるだろう。
ああ、せめてピンクの水さえあれば。

家族、とりわけ父への憎悪が激しいことをきいたのは、同棲を初めて一年たった頃、私が実家へ行った時のことだった。
「こちらが常磐真夏さん。今、一緒に暮らしている」
「ええ、お噂はかねがね」
母は笑顔で迎えてくれた。休日で、真夏と行くことを知らせておいたので、父も弟も家にいた。私の部屋をみせてから遅めの昼食が始まった。真夏はきびきびした挙作と礼儀正しさで、家族全員を感心させた。
食事が終わり、翌日の真夏の仕事のために二人でいとまを告げて家を出ようとした時、玄関まで送ってきた父が、おもむろにこう切り出した。
「ジャーナリストというのは、表現の自由なんてことを言いながら、意外に頭のかたいもので……」
父も元新聞記者だ。その影響で私も文章の道を選んだのだが、いったい何を言い出すつもりかと身構えた。
「娘の一人暮らしも実をいえば大反対で、恋人ができたときいてからは、ずっと心配で仕方がなかった」
真夏の顔もさっと引き締まった。父は続けた。
「今日、常磐さんにお会いできて本当に良かった。冬美がこんなに楽しそうに笑うのを初めて見た。ありがとうございます」
ひとつ頭を下げると、すうっと奧へ引っ込んでしまった。
真夏もその後ろ姿に一礼して、外へ出た。
しばらく歩いてから、彼女はぼそりと呟いた。
「さすがフミさんの家だ。誰も余計な詮索をしない。空気も丸い。それに……いいお父さんだ」
「ううん、違う。ドラマの真似みたいなこと、してみたかっただけよ。理解ある父親を演じてみてるだけ」
驚きと照れとでそう言うと、彼女は真剣な顔で呟いた。
「理解しようと頑張ってるんだからいいじゃないか。素敵なお父さんで羨ましいよ」
「頭ごなしに叱ることもあるわ。最近は丸くなってきたけど」
真夏のことは時間をかけて説明してあったので、わかってもらえるとは思っていたが、その年になってまだ女の恋人を紹介したいだと、ふざけるんじゃない、と怒鳴られ、門前払いされることも覚悟しないではなかった。急ぎすぎではないかというのは真夏も懸念していた。家族だからといって、すぐに全てを受け入れろと押しつけるのは間違いだ。恋人を紹介するのには適切な時期や順序がある。それは男も女も変わるまいと。
それは正しいと私も思った。
だから二人の心配が杞憂に終わって、私はほっとしていた。
しかし、真夏の表情は暗いままで、
「叱るのは、それは娘が心配だからさ。フミさん、あのお父さんに殴られたこと、ないだろ」
「子供の頃、悪戯して、お尻を叩かれたことはあるけど」
「それはしつけの範囲内だ」
真夏は低く呟くように、
「フミさんは、悪いことしてないのに、ニタニタ笑う男親に、いつまでも平手でピシャリピシャリ、はたかれ続けたことなんてないだろ」
「えっ」
「おまえは男が嫌いだから、俺が嫌いなんだよな、なんて不気味なこと言われたこと、ないだろ。おまえは人間のクズだ、おまえを必要とする会社も人間もこの世には存在しない、なんて入院先で罵られたことなんて、ないだろ」
真夏の視線は遠くの一点に固定されていた。何もないところを彼女は見ていた。
「フミさんは優秀な記者だから知ってるだろう。ただ殴るばっかりが虐待じゃない。言葉で毎日犯されるのも虐待だって」
「真夏」
その日、珍しく真夏は重い口を開いて、自分の生い立ちをさらってくれた。
うだつのあがらぬ技術者の娘として生まれ、地元の短大を卒業してから、地元の信用金庫に勤めたこと。勤務態度もまあまあで、孝行娘と呼ばれていたが、上司が持ってきた結婚話を蹴ったとたん、職場でいじめられるようになった。そのストレスで胃を切った。神経性の疾患のある人間に金勘定はさせられないとクビになった。その後、病院に見舞いにきた昔の彼女のことも噂になり、元々そりのあわなかった父親と完全に衝突、ついに家を飛び出した。引っ越し会社に飛び込んだのも、いつでも逃げ出せるテクニックを身につけるためだったと。
胃の傷の由来は以前きいていたし、札束を広げて数える指さばきも見ていたから、それがウソとは思えなかった。父親に虐待されながらも、妹と友人に後ろ髪ひかれて、二十四まで家を出ずに我慢してきたというのも本当だろう。
ただ、彼女が父に対して憎悪しかもっていないということだけは、私は信じていなかった。吐き出される悪口が一段落ついた時点で、私はこう囁いた。
「でも真夏、ピンクの水のこと、忘れてないくせに」

二人で海に行った時、ビーチの古ぼけた自販機でジュースを買った時、真夏がぼそりと呟いた。
「ああ、これもピンクの水じゃないや」
彼女が手にしていたのはピンクグレープフルーツだった。私は何気なく聞き返した。
「ピンクの水ってなに?」
「私が子どもの頃、一度だけ飲んだことがある、ピンクいろの水を、勝手にそう呼んでるだけだよ。甘いんだけど甘すぎない。さらっとしてるけど水っぽくない。酸っぱくも辛くもなくて甘い飲み物のお手本みたいな味だけど、ブドウ糖やビタミンCの味じゃない。もう一度飲みたいと思ってずっと探してるんだけど、見つからないなあって」
「美味しそう。私も探そうかな」
「無理だよ。メーカーも何も覚えてないし。半地下のパチンコ屋の自販機の紙コップで飲んだんだ、探せっこないよ」
「パチンコ屋?」
私の怪訝な顔に真夏は肩をすくめた。
「オヤジに連れ込まれたんだ。その日は長く歩いてて、疲れて喉が乾いてしかたなくて、何か飲みたいって泣いたんだ。普通の親ならそこで喫茶店に入るんだろうが、あいつはケチだからさ。安い飲み物のありそうな所へ飛び込んで、ほら、これでいいだろう、飲めっていってさ」
私は思わず微笑んだ。
「思い出の味なのね」
「違うよ。うまかったからもう一度飲んでみたいだけさ」
真夏は笑った。私の告白に照れた時より、可愛い顔で。
だから私は忘れていなかった。忘れられなかった。
「お父さんのこと、心底嫌いな訳じゃないでしょ。それなら、ピンクの水が飲みたいなんて、絶対に思わないんじゃない?」
真夏は、あ、と私を見返した。
人の感情には揺れ幅がある。特に、家族に対する感情は。時間の経過でも、些細なことでも変化する。先輩記者達から、私はそう教え込まれてきた。物の一面だけ見て書くなと。嫌い、という感情は、強い期待の反動からくることもある。昔の真夏は少なくとも、父が好きだったはずなのだ。
「フミさん。悪いけど、家のことは二度と考えたくないんだ」
「真夏」
「問題から逃げてるって思われるだろうけど、家族のことで説教するのだけは勘弁。無理強いされても、駄目なものは駄目なんだ。限界まで頑張ったんだ、ほんとヘトヘトになるまでさ。だから、三年も前のことなのに、未だに悪夢で」
真夏はそこでふっと肩の力を抜き、笑った。
「もし、フミさんがピンクの水を見つけて飲ませてくれたら、その時になったら考えてみるよ。……ま、そんな顔しないで」
「うん」
その日から、ピンクの水の調査を私は本気で始めた。
勉強しなければならないことが多かった。
清涼飲料水の歴史、製造会社の歴史、自販機の歴史、甘味料の歴史、素材の歴史。ソフトドリンクにまつわる本や雑誌の筆者に取材した。口コミ情報もおろそかにできない。当然ネットでの検索も毎日。出かけていって実際に飲んで確かめてみる。少しの空き時間も水に使うので、同僚から「庄司さん、女性問題を専門に書くんじゃなかったの、健康問題も大事なことだけど」と驚かれもした。そして真夏が表現した味に少しでも近いと思うものがあれば、もって帰って飲んでみてもらったりもした。
そのまま無駄に一年が過ぎた。【チチキトク】のメールで、真夏の憎悪が薄まるどころか煮詰まっているのを目の当たりにして焦っても、糸口すら掴めなかった。そのパチンコ屋のオリジナルドリンクだったかもしれないと考えて、真夏が昔住んでいたらしい地方を折りあれば巡ってみたが、二十年近く前の自販機がそのままあるはずもなく、店そのものが残っている可能性すら低かった。
そんな中で唯一の救いは、真夏の妹さんから追加のメールが来たこと、それを私にも見せてくれたことだった。
【キトクダッシタ。ショウコウジョウタイツヅク】
間に合う。私はまだ間に合う。
私は必死で探し続けた。いくら帰宅が遅くなっても、真夏と顔をあわせる時間を減らしても、私は歩き回った。
ツケはすぐにやってきた。
真夏が入院したのだ。

「大丈夫。夏の疲れが今頃でただけだってさ。あと一日、点滴受けてりゃいいって言われた」
彼女の会社から「倒れた」と連絡をもらって慌てて病院にとんでいった時、私の方がよほど青ざめていたらしい。真夏はいつものように笑顔で私を迎えた。
目先のことにとらわれて彼女の不調に気づかず、こんな場面でまで気遣わせるなんて、と口唇を噛んだ私をみて、ベッドの上の真夏は言った。
「もういいよ。フミさんの気持ち、よくわかったから。頑張って探してくれて、ありがとう。でも、ピンクの水なんて、本当にもう、いいからさ。それより見舞いにきてくれたんでしょ、今日はしばらくここにいてよ」
「ごめん、真夏」
「だから、大丈夫だって。何でもないんだよ」
同室患者の目が気になるのか、真夏はベッドから降りた。
「ちょっと歩こうか」
ガラガラと点滴スタンドの音をたてて彼女は歩き出した。人気のあまりない薄暗い喫茶室まできて、やっと座った。
「点滴しててもノドは乾くもんだね。フミさん、何かおごってくれる?」
「うん」
備え付けの自販機にはピンクいろの飲み物はなかった。私はコーヒーにし、胃をやられている真夏用にあたりさわりのない飲み物を探す。カフェイン抜きのものの中では、みかんを絞ったジュースしか見つからず、天然果汁のパーセントが少なめのそれを選んで、彼女の隣に戻る。
「はい、真夏」
「ありがとう……あ」
みかん水に口をつけた瞬間、真夏の顔色が変わった。
「……かなわないなあ、フミさんには」
「え、なに?」
「これだよ、ピンクの水」
私は耳を疑った。
「でも、ピンクじゃないのに」
「うん。そうなんだけど、まさしくこの味」
真夏は深いため息をついた。
「フミさんと最初会った時、頼りなくてほっとけないと思ったんだ。こんなおっとりしたお嬢さんが一人暮らしなんかできるのか、記者なんて仕事がつとまるのかなって。あの時の自分がどんなに驕ってたか、今ならよくわかる」
「それはかいかぶり……今のだって偶然……」
真夏はそれをきっぱり遮った。
「わかった。フミさんの言うとおり一度実家に帰る。でもって、クソオヤジ、ちっとは根性みせてみろってちゃんとタンカ切ってくるから。妹にもゴメンて謝ってくるから」
「真夏」
「ね、いった通りの味がするだろ」
彼女の口唇がそっと触れてきた。
嘘じゃなかった。
甘いんだけれど甘すぎず、さらっとしていても水っぽくない、ピンクを思わせる理想の甘さ。

その瞬間、私の中で溶けないでいた塊が、ふわっと消えた。

(初出・テラ出版「アニース」2002年冬号。英訳版は、2008年夏刊行『Sparkling Rain』(New Victoria社)に掲載)

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