「そんなに良かった?」 恋人の問いかけに、キースは満足げなため息をついた。 「君とセックスするために、僕は生まれてきたのかもな」 「お誉めいただき光栄ですが」 ウォンは苦笑しながら、 「それなら“君に会うために”と言われた方が嬉しいです」 「それは違うな」 キースはウォンの口唇に指をあてた。 「君が、僕に会うために、この時代で待っていてくれたんだろう?」 恋人の掌をとって口づけると、ウォンはうなずいた。 「ええ。……そのために、時をかけてきました」