眼下に広がる火山灰の大地
遥か桜島を眺めて登る峠のループにかおる
ほのかな梅の香
大畑〜矢岳間にて
大畑〜矢岳間にて
日本3大車窓の1つ 真幸〜矢岳間にて
真幸にて
大畑にて
人吉にて
鹿児島本線の八代から人吉、吉松経由で日豊本線の隼人までを内陸部経由で連絡する。かつて船が戦争の主力だった時代、海沿いへの鉄道の敷設は危険だという考えから、鹿児島本線の一部として開設された。後に鹿児島本線の川内経由の路線が開業しこちらは肥薩線と名を変える。鹿児島・宮崎・熊本三県にまたがる峠越えは当時のSLにはきつく、大畑周辺にはループ線が造られているが、現在走っているキハ31形気動車はループ全体を見渡すサミットで停車し、ここで車掌が観光案内を行うこともある。かつてのSL時代には考えられなかった芸当であり、最早ループ線が観光資源という以外に意味を持っていないことを物語っていると言えよう。スイッチバックの真幸と隣の矢岳の間からは広大なパノラマが開け、その雄大さはかつて根室本線旧狩勝峠、篠ノ井線姨捨付近と並び日本3大車窓と称された。ループ線中のスイッチバック駅として有名な大畑は駅員の配置もなく列車本数も少ないため1日中閑散としているが、裏手に地元では有名な梅園があり、2月末には美しい花が咲き乱れる。