語り合う生命

 生命とは凄いものであり、何でもありの世界だなぁ、と思ったのは、今から20年以上も前、都留信也氏などと、ホロノロジー研究会を立ち上げたときでした。 私は土木工学を勉強し、機械メーカーに入社したため、当時は、「世界はコンクリートと鉄で何とかなる!」などと考えているようなアホでした。 今でもアホだが。
 その研究会立ち上げの時に都留氏が紹介したのは、樋口源一郎氏、石井董久氏(共に故人)の名コンビにより、後に「細胞性粘菌の行動と分化」などに編集される、当時の世界の微生物学者たちを震撼させた、まだ編集前の16mmフィルムでした。
 当時は既にビデオ全盛(古いなぁ〜)の時代だあったのに、古色蒼然たる16mm映写機を会場に持ち込まれたのにはチョト驚いたものです。
 しかし、私はその映像を見ているうちに私の生命感は変わり、何と生命とは奥行きの深いものかと驚き、司会をしていた私は、そのフィルムの終了後、何と発言しようか、と迷ったものです。
 なにしろ、このフィルムをBBCが買い取りに来たとか、あのバチカンが関心を持ったとかいう話もあったぐらいですから、私なんぞの判断ははいざ知らず、世界的にも相当なものであったのでしょう。
 当時も今も、多細胞生物は単細胞生物の分裂から出来たもの、が常識でありますが、このフィルムが世に発表されるや否や、この常識は簡単に瓦解し、「単細胞生命が集合して多細胞生物として生活することも有り得る」、が 「常識」 となったのです。
 技術者の端くれとして、しかも研究所で10年も飯を食ってきた私としては、科学技術は偉大なり、をかたくなに信じておりましたし、何しろあの有名な、The End of Science が発行されたのが1996年ですから、こりゃ絶大なる科学の常識も簡単に崩壊することもあるのだなぁ、と妙に感心したものであります。

 さて、このフィルム(以前はインターネットで見れたのですが、、)には粘菌(今話題の年金じゃありませんぞ!)たちが、バラバラに行動したり、司令塔に集まってきたり、統一体としてガンダムのように一体となり、ハタマタ分裂行動をしたり、しかも、それが周りの環境の変化に応じて、あたかも誰かが考え、指令をしているかのごとく、変幻自在の細胞たちの生態があからさまに撮影されているのです。 21世紀の今なら、「ンナァ、あほなぁ、下手なコンピュータグラフィック(CG)だろう!」 で片付けられてしまうところでしょう。
 幸いにCGが流行りだす前だから信用してもらえたというような不思議な生態を捕らえたフィルム類は、世界には他にも散見されているようですな。

 それはともかく、私としてはこのフィルムを見て以来、科学はすべて仮説を前提に成り立っており、ある時一瞬にして変わることが有る、という不安定な信仰(?)を持っております。そしてあらゆる生命は語り合って生きているのだ、と考えるようになりました。
 その後、動植物と人間が離れた場所に居ても、語り合うことがあると聞いても違和感がなく、「そりゃ、そうだろう」 とすんなり受け入れられるようになりました。 特に哺乳動物を飼っている人たちにとっては、当たり前のことでしょう。
 また、人間どうしでも、「目は口ほどにものを言い」 などという言葉が有るように、言葉以外でも意外に意思疎通が図れるのも常識でしょうが、お互いに顔を見ずに話は無理としても情報交換ができるとしたら、チョト常識外となるでしょう。
 しかし、虫の知らせとか、双子が同じ日に同じものを買ってくるとか、特に若い女性などは突然「あ、そうだ」などと同じことを言い出したり、噂をすれば影とやらでその人が現れたりは、それほど珍しくない経験です。(気とは何?)
 こういう能力を向上して言葉と併用して語り合えば、より理解が深まり早まるのではないか、というのが私の考えです。
 じっさい、ソ連の時代には遠く離れた潜水艦内との対話を研究していたという話を聞いたこどがあります。 2005年公開の日本映画「ローレライ」にも似たような話が有りましたが、これは全くの創作です。

 それで、この語り合いの手段を利用すれば、人間どうしの関係、親子関係とか、夫婦関係、職場の人間関係などの改善に利用できないか、と私は思いついたのです。 しかし、ここには具体的にどうするかは書きません。 事前に知られてしまうとうまく利用できないように思うからです。 過去の私の経験では、偶然できたのであって意図的にやったものではありません。
 そういう点では、参考文献*2に書かれている、「植物にはヤラセは通用しない」、と共通する点が有りますので、今後も科学的に証明するのは困難でしょう。 だから、この話をクドクドと書くと、「この親父は頭がおかしい、、」 と思われるので止めます。

参考文献など、
*1 http://kinoko2006.exblog.jp/
*2 あなたの細胞の神秘な力 ロバート・B・ストーン Robert B. Stone 祥伝社
    Silva Method のHP
    http://www.nightingale.com/prod_detail~product~Silva_Method.aspx

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