管理人の思うところや疑問点を月ごとに率直に述べていきたいと思います。

極力月初めの更新を目指しておりますが、更新時期はズレることも。(^_^;)

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稗官野史的コラム

『増殖』

 

何でも多忙のせいにするのはよくないが、この一年、何かと忙しかった。

占術研究をする暇が無かった。もちろん日本国の首相のように分刻みで忙しいという程まではないが、

にしても占術の研究というのは、片手間で出来るほど生易しいものではない。

要するに片手間程の時間を捻出することができなかった。

この間仕事でネットを利用しても、占術がらみでネットを利用することはほとんど無かった。

だから占術業界の動きが全くわからない。というよりもともとこの業界自体にはあまり興味が無い。

そこでとりあえず手っ取り早く情勢を調べてみるために先日、ヤフーで『奇門遁甲』を検索してみた。

意外にも予想に反して約118000件もヒットする。

奇門遁甲の商品化ともいうべき展開がネット上では盛んになってきていることが窺える。

もはや昭和中期の透派一辺倒の時代ではなく、奇門遁甲飽和状態化とも呼べる時代である。

占いで食べている人たちにとっては、まさに激動の時代。占いを利用したい人たちにとっては

良い方に捉えれば選択の幅が広がったとも言える。

この現象のさきがけは、言わずもがな黒門先生のテレビ出演に端を発している。

そして黒門先生の講義を受けた「黒門チルドレン」とでも言うべき人々が

ブログ上で各々個人で各々個人の見解により情報発信を行う。情報は増殖の一途を辿る。

これに比例するかのように奇門遁甲の認知度が上がり、それ以上に風水、とりわけ八宅派や玄空派の風水本が

一般の書店でも目にするくらい認知度が上がっている。そのうち八宅派風水の普及は目覚しい。

今までの某先生の風水本一色から随分変わったもんだと書店の風水コーナーへ足を運ぶのが楽しくなる。

ちなみに風水に至ってはその検索数の結果は約13500000件である。

奇門遁甲の沙汰ではない。風水の正しい情報を取捨選択するには余りに膨大になりすぎている。

世界各国からの著名な先生を招いての風水セミナー、風水が専門で無いのにいきなり風水師と名乗る方々、

風水と霊的なものを関連付ける商法、家相なのに風水と称する等々・・・・・・

ネットの中において、風水を俗に黄色が金運にいいという程度の知識の素人ならばどれが正しい風水なのか

どの風水を学べばいいのか、どの風水が効果があるのか大いに混乱に陥るくらいの情報量である。

風水に至っては飽和状態化というより風水ビッグバン化現象といっても過言ではない。

占術の世はまさに”戦国時代”のようである。この1年で戦国大名がごときの占術家や企業があちこちに増殖している。

こういうときにこそそれぞれの占術家の人間本来の中身が表にでるものである。

私は、幸いにも占いという世界から1年程距離を置いて生活してきた。

この1年は多忙極まりなかったが、占いというものを客観的に見つめなおすよい機会となった。

今一度原点であるニュートラルに戻って、奇門遁甲の研究・愛好に努めたい。

 

       
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