富本憲吉語録 製陶余録 より
私は白磁の壺を最も好んでいる。そうしてこの壺こそ作者が
轆轤を回さねば到底つくりあげることの出来ないほど直接な
ものだと思っている。
冷たき大地より土を掘り
焼きて堅き美しき光あるものを作る
不思議ならずや
壺を見る上で最も肝要なことは、
その壺の形であり釉や模様は
本体である形の上を飾るに過ぎない。
釉も模様も、美しさをつくりあげる上で
随分重い役目を果たしてゐることは
勿論のことであるが、
形はその根元となり、
立体である壺としての生命の源泉である。
寸法 高7.5cm 径7.5cm
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