左京
慈照寺(銀閣寺)
所在地:京都市左京区銀閣寺町2
HP:http://www.shokoku-ji.or.jp/ginkakuji/index.html
入場料:大人/高校生500円・小中学生300円
開館:8:30〜17:00



慈照寺観音殿(銀閣)
  


 清水寺から出発し、高台寺八坂神社平安神宮と北へ向かって歩いてきた。今日はここ銀閣寺をゴールとしよう。
 銀閣寺は正式には東山慈照寺。臨済宗相国寺派に属する禅寺である。室町幕府8代将軍足利義政(1436〜90)によって1482(文明14)年建立された。
 義政は、祖父である3代将軍足利義満(1358〜1408)が北山殿金閣(鹿苑寺)を建てたのにならい、山荘として東山殿を造営した。
 義政自身は東山殿の完成を待たずに亡くなったが、その義政の死後、その菩提を弔うために東山殿は相国寺の末寺・慈照寺となる。
 
 東山殿の観音殿を「銀閣」と通称することから、寺院全体が「銀閣寺」と呼ばれている。建造当初の建物はその銀閣と東求堂のみであるが、共に国宝に指定され、さらに1994年には世界遺産にも指定されている。
   



観音殿(銀閣)
 


 僕は銀閣寺に来るのは高校2年生の時以来である。その時は、金閣寺を見て、その華やかさに驚かされた直後だったこともあり、あまりのみすぼらしさ(失礼><)にかえってびっくりした記憶がある。
 金閣寺は文字通り金箔を貼られた建物であるが、銀閣寺は木肌が露出している。当初は銀箔を貼る予定だったが、幕府の財政難によって計画倒れに終わったという説もあるが、実際は貼る予定は無かったような気がする。というのも、銀閣寺に代表される東山文化はわびさびを重んじ たものだったからである。
 それはそうと、高校生当時の僕がこの銀閣寺を単なるボロ小屋(ますます失礼)としか思わなかったのは、まあしかたが無いところかもしれない。その後、僕自身茶道を習ったり、年齢を重ねた結果、ようやく銀閣寺のよさがわかってきた。簡素で落ち着いた趣がある ではないか。
   



   


 銀閣寺の庭園は国の特別史跡・特別名勝に指定されているが、中でも銀閣正面に広がる枯山水が面白い。波紋を表現した「銀沙灘(ぎんしゃだん)」と、富士山を模した「向月台」が特徴。とは言え、これは建造当時のものではなく、江戸時代になってから改修されたものとのこと。
   



東求堂
 


 銀閣寺のもう一つの国宝である東求堂(とうぐどう)は、1486(文明18)年に建てられた義政の持仏堂である。これまた質素なたたずまい。同仁斎と呼ばれる義政の書斎では、義政自らが茶を点て客をもてなしたといわれ、四畳半茶室の原型となった。

 銀閣寺を初めて訪れてから15年近くたってようやくその良さが理解できたような気がする。それにしても疲れた。考えてみたら清水寺からここまでずっと歩いてきた。単純に考えても3キロはある。疲れるはずだ。今日はゆっくり休むとしよう。
   

(2006年5月20日)

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