PAGE2(仔メル受けガチロリペド注意)
ファラミアは上機嫌でセオドレドの天幕を後にした。
まわりではローハンとゴンドールの兵士たちが、それぞれくつろいで茶を飲んだりしている。
空を見上げると陽がやや傾いて、空にオレンジ色が増してきていた。
かれは自分の馬を引き出すと、「ちょっと出てくる」といって野営の囲いの外に出た。
少し行ったところに小さな湖があった。水が澄んでいて、時折魚が水中をすばやく横切る。
馬を畔につないで水を飲ませていると、こちらに向って何者かが駆けてくる気配がした。
一瞬緊張して剣の柄に手をかけたが、やってきたのは見事に馬を駆るローハンの少年騎士だった。
「おやエオメル殿、今お戻りですか。オークは見つかりましたか?」
声をかけると、少年は馬を止めて鞍から降りた。そして手綱を引きながらかれのもとにやって来た。
「いいえ、どこにも見当たりませんでした」
「そうですか。このまま、日が沈んでも動きがない場合は、セオドレドさまが言われたように撤退した方がいいでしょうね」
「はい。せっかくオークと戦えると思ったのに残念です」
湖の水を飲もうと膝を突いたエオメルは、ファラミアの乗り馬の足元に目をやった。
「それはわが国が差し上げた馬ですね。少し、ヒヅメが痛んでいるようです。野営地に戻ったら手入れをしたほうがいいでしょう」
「わたしの馬ですか?それは気づかなかった」
「マークの草原と石の都とでは脚にかかる負担が違いますから。ゴンドールに帰国されたら蹄鉄を打ち直してください」
「わかりました。馬の司殿の言う通りにいたします」
ゴンドールの貴公子がエオメルの顔を覗き込むように身をかがめてそう言うと、少年は嬉しそうに笑みを返した。
二人は午後の湖畔に座って言葉を交わした。
「オークが見つからなくて残念です。初めて軍に加えてもらえたのに」
額に流れる汗を拭いながら言うエオメルを、執政の次男は感心して見た。
「年若いというのにエオメル殿は勇敢な方ですね。わたしもボロミアも、あなたの年頃にはまだミナス・ティリスの中庭で遊んでいましたよ」
「他の騎士たちからは、子供なのに生意気だと言われました。行軍は遠足じゃないからと・・・でも、わたしがどうしてもと頼んだら殿下が許可してくださったんです。この甲冑は殿下が以前使っていたものを、わたしに合うように直してくれた物です。そしてこの剣は亡き父上から受け継ぎました。父はオークと戦って命を落としました・・・だから悪鬼どもは父上のかたきです。決して遊び半分でついて来たわけじゃありません」
あどけない顔に真摯な表情を浮かべたエオムンドの息子を、執政の次男は微笑ましく思った。
「あなたはいずれ中つ国一立派な騎士に成長することでしょう。セオドレドさまも、そう思ってエオメル殿に期待をかけていると思いますよ。でも、あなたの母上は心配してるかも知れませんね」
それを聞いたエオメルは膝を抱えて水面を見つめた。
「−−母上は、去年病気で死にました」
「ああ・・・それは失礼しました。セオデン陛下の妹君にあたる方ですね。お亡くなりになったのですか。お寂しいでしょうね」
自身も幼い頃母を失っているファラミアは、心からの同情を込めて言った。
「はい・・・でも、エドラスには、妹とセオデン伯父上がいますから。それにセオドレドも・・・殿下は母上に似ているんです」
「お母上と王子殿下は叔母と甥の間柄でしたね」
「だから、わたしはセオドレドと離れたくなくて来てしまったのかもしれません。殿下が母上のように急にいなくなってしまう気がして、心配で・・・」
うつむいてそう言うエオメルの頬が少し赤くなっている。
ファラミアは相手の気持ちがよくわかった。かれも、母が亡くなった後ミナス・ティリスの白い都で、寂しさと不安を抱えていつも兄の姿を求めていたものだった。
「セオドレドさまがお好きなのですね」
かれがそう問いかけると、少年はしっかりと頷いた。
「殿下を一生お守りするのがわたしの役目です」
「あなたはもう、充分その役目を果たしていると思いますよ。それに、エオメル殿こそ、セオドレドさまの少年の頃にそっくりです。外見も、魂も」
「本当ですか、ファラミアさま」
弟君の言葉をエオメルは瞳を輝かせて聞いていた。
そして笑いかけられると、ロヒアリムの少年はすっかり魅惑されて、ファラミアの白い整った顔立ちを見つめてしまうのだった。
エオメルの長い金髪が、汗に湿っているのを見てファラミアは「暑くないですか」と尋ねた。
「あ、はい。休んでいたら急に汗が噴き出してきました。それにこういう格好が初めてなので・・・甲冑は重いですね」
「下に鎖帷子もつけているからでしょう。敵に襲われる心配はないようだし、脱いで身軽になられては」
「そうします」
ファラミアの提案に素直にしたがって、エオメルは軍装を解いた。
そして湖水に手を入れると、「あまり冷たくないですね、このままここで水浴びしようかな」と言って衣服とブーツも脱いでしまった。
少年が裸になって湖の中に入っていくのを、ファラミアは瞳を細めて眺めた。
まだ華奢な子供の肉づきだが、エオル一族らしく均整の取れた体型で、足が長い。
エオメルは水をすくって身体をごしごし洗いはじめた。
若いきれいな肌は水を弾いて、手触りがよさそうである。
−−実に美味しそうで、そそられますね。
とファラミアは思った。
−−そういえば、エオメル殿は先程、わたしに馬のアドバイスをしてくださった。わたしも何か礼をしなくては。そうだ、エオメル殿を手伝って身体を洗ってあげましょう・・・中まで。
と勝手に決めた弟君は、自らも衣服を脱ぎ始めたのだった。
「エオメル殿」
ファラミアが裸になってそばによると、少年は特に何も感じた様子はなくニコニコしてかれを見た。
「川よりも水が温くて気持ちいいです」
「そうですね。エオメル殿、こちらにいらっしゃい」
手を伸ばして相手の腕をとった弟君は、そのまま軽く引っ張って少年をそっと抱きかかえた。
「ファラミアさま・・・?」
エオメルが戸惑った声を出す。
「裸のつき合いを楽しみましょう」
そう言うと、かれはエオメルを浅瀬に連れて行き、そこに座り込んだ。
そして少年の身体を膝の上に乗せたのだった。
エオメルは意味もわからず、大人しくかれに従っている。
「わたしがあなたを洗ってあげます」
ファラミアの手がロヒアリムの日焼けした肌の上を繊細に撫でると、相手はくすぐったがって身をよじり、「ヒャア」と声を上げるのだった。
「あ、あの、いいですファラミアさま、自分で洗えます」
少年はそう言って断ったが、「あなたも従兄殿と同じで、感じやすい肌をしてらっしゃいますね。ロヒアリムは総じて感度が良いようだ」と嬉しそうに言って、更に相手を撫で回す弟君である。
素朴な馬の司の少年は、自分が性的な愛撫を施されているとは判らないらしい。
ただただくすぐったがって、ファラミアに自分から抱きついたりしながら、甲高い声を発している。
胸や腕、背中と腹の感触を充分楽しんだかれは、そっとエオメルの下腹部に指を滑らせた。
「あっ、ファラミアさま」
「おや、もう少し生えているんですね・・・髪と同じ、綺麗なプラチナブロンドだ」
水の中で揺れるエオメルの薄い茂みをさやさやと撫でて、ファラミアは囁いた。
「それにこちらも愛らしい」
そして、その下のまだ幼いものをそっと握る。
「ファ、ファラミアさま・・・?!」
純なエオメルも、さすがに胡乱な物を感じたらしい。
少年はゴンドーリアンの腕から逃れようともがいた。
「暴れないで、エオメル殿。いい気持ちにさせてあげますよ」
「で、でも」
「こういう風に触られるのは、初めてなんですね」
かれは相手を安心させるように、肩を抱いてぎゅっと抱きしめた。
密着した肌の向こうで、ロヒアリムの心臓がどきどき波打っているのがわかった。
「二人だけで、秘密の楽しいことをしましょう。大丈夫、わたしにまかせてください」
そう告げて、握った性器を優しく揉みこむと、エオメルは「ああん」と声を上げた。
「ね。イヤじゃないでしょう」
かれは湖と同じ色の瞳を間近に寄せてエオメルを見つめた。少年が大きな瞳に涙を浮かべてかれを見る。
「誰にも内緒ですよ」
と言うと、エオメルは「・・・うん」と小さな声で頷いた。
少年はごく若いだけに、未知の行為への怯えよりも好奇心が勝ったらしい。
一度ファラミアに身をゆだねることを決めてしまうと、エオメルはもう逃げようとしなかった。
弟君の膝の上で初めて性器を弄られながら、かれの指使いに従って喘ぎをもらす。
「あなたは素直な良い子ですね」
サオの部分をゆっくり擦り上げ、睾丸を転がすようにまさぐると「あッ、あん」とエオメルが身悶える。
水の中で愛撫されたペニスは、やがてひょこんと頭をもたげた。
「おお、ちゃんと勃ちました。一応スジも這って、なかなかのものです。それに可愛いものがお顔を出してますよ」
包皮の中から半分程顔を出した先端部分を、ファラミアは指の腹でくりくりと撫でた。
「やッ、やあーんっ」
エオメルがひときわ大きな声を出して身体をのけぞらせる。
「そこはイヤです、ファラミアさまッ」
「まだ剥け始めたばかりで敏感ですね」
うなじまで赤くしたロヒアリムは、大きなヘイゼルグリーンの瞳を相手に向けて言った。
「ときどき、こんな風になってしまうんです。そのたびにとても痛くて・・・わたしは病気なのかと、心配なんです。でも誰にも話せないし・・・」
すがる瞳で見つめられた弟君は、微笑んで「大丈夫、普通のことですよ」と少年に言った。
そして、半分勃ちかけた自分のものを指し示した。
「子供のうちは、ペニスは皮で守られてるものです。それがだんだん剥けていって、大人になるとわたしのようになるんです。ただ、それは人によって個体差があるものでしてね・・・成人しても剥けなくて、○○クリニックでレーザーメスの世話になる者などもいるようですが。(ひー、管理人はよくわかりません・・・;;)エオメル殿は、いま大人になる途中なのですよ」
ファラミアは少年の性器の皮をそっとつまんで、覆うように被せた。
「こうしておけば、痛くないでしょう?」
「は、はい」
「でも、これは自然の摂理ですし、放っておいてもいずれ亀頭が露出するようになりますから−−せっかくの機会です、全部剥いてしまいましょうか」
と言うなり、弟君はエオメルの包皮をばりッ、とはいでしまった。
「きゃーーーーああああああああぁあぁあぁあぁあぁあぁあーーーーーーーーっ」
遥か、西方の大海まで響き渡るかと思うほどの、絶叫を発するロヒアリムである。
激痛に少年は硬直し、ファラミアの腕の中で白目をむいた。
「最も敏感なところが傷口になるんですから、痛むのは仕方ないですね。でも、遅かれ早かれこうしなくては、待っているのはオペですよ。水に浸かりながらのほうが、いくらか楽でしょう」
と冷静な口調で相手に語りかけていると、我を取り戻したエオメルが「痛い痛い痛あぁ〜い母上〜〜」と泣き出した。
「最初だけですよ。しばらくすれば角質化して、苦痛はなくなりますから。そうしたらロヒアリムのあなたはもう最強です。セオドレドさま並に見事なモノに成長するでしょう。その時はまた、見せてくださいね」
「うわぁ〜ああぁ、痛いよう〜あああぁん」
しかしエオメルは激しく泣きじゃくったまま、かれの言葉など耳に入らない様子である。
仕方ないですね・・・と呟きながら、ファラミアはエオメルのさらに奥の秘密の場所に指を這わせた。
きゅっとつぼまったヒダの中にぷすりと中指を潜り込ませる。
「・・・あッ!?やっ、何」
そのまま付け根まで押し込んで内壁を刺激すると冷たい水が一緒に浸入した。エオメルは髪を乱して悲鳴をあげた。
「ファ、ファラミアさま・・・やあっ」
子供でも、前立腺のポイントは同じらしい。探り当ててぐっと押すと、エオメルが「はあッ」と喘ぎ、むいたばかりのペニスは、青筋を浮かべて腹につくくらい勃起した。
秘所を嬲る指を二本に増やして掻き擦り続けていると、エオメルは自分から細い腰を動かしはじめた。
「あっ・・・あんっ・・・ファラミアさまぁ・・・ッ」
弟君はもう一方の手で相手の可愛い乳首を攻め、揉みたてた。
「はッ、あぁッ、だ、駄目、変になっちゃうッ」
純情なロヒアリムの少年から縦横によがり声を引き出していると、ファラミア自身もエキサイトしてきた。
「可愛いですよ、エオメル殿。そろそろいきたいんじゃないですか」
そう告げて、エオメルのものをきゅっと握ると、少年は「あぁーーああぁーーーーーっ・・・」と高ぶった声を上げて水中に白濁を放出し、果てたのだった。
「気持ちよかったでしょう?」
ゴンドーリアンに抱かれたエオメルは、生まれて初めて昂ぶりの極致を味わった衝撃に、ファラミアの腕の中で目の焦点を失って震えていた。
「あ・・・・ああ・・・あ・・・」
弟君はそんな少年の頬をぺしぺしと軽く叩いて、相手の覚醒を促した。
「ファ・・・ラミア・・・さま・・・」
「しっかりしてくださいエオメル殿。まだ楽しみは終わってませんからね」
かれは、エオメルの手を自分の下腹部に導くと、隆々と勃ちあがったペニスを握らせた。
「今度は、あなたがわたしのものを満足させて下さらなくては」
相手の言う意味がよくわからないエオメルは、ぼんやりしたままだった。
そしてファラミアにされるがままに、膝の上から下ろされて、水の中で四つんばいに這わされた。
湖水は、ちょうど少年の胸を浸すくらいの深さである。
「そのまま、立ち上がらずにいてください。力を抜いて、じっとしてるように」
背中越しに声を掛けられて、エオメルはその通りに従った。
ファラミアの両手がウエストに掛けられ、ぐっと後ろにひきつけられる。
すると、先刻指で弄られた部分に固い感触が押し当てられた。
弟君は、逞しく猛ったペニスをエオメルの秘所にあてがうと、グイと腰を進めた。
「ひいッ・・・!」
予想したこともない感覚に、エオメルがのけぞる。
「ファラミアさま、何を・・・!」
秘所の入り口を押し広げて、ファラミアは強引に侵入を続けた。
「そんなことっ、やだあッ」
跳ね上がる身体を押さえながら、半分程埋め込むと、エオメルが振り返って叫んだ。
「う、うんこついちゃうよ!?」
かれは「さっきよく洗っておきましたから、大丈夫」と言ってにっこり笑った。
「や・・・やだ、あぁ・・・ッ」
根元まで納めて突き上げ始めると、少年は這いずって逃げようとした。
魚のように左右にはねる身体を固定して攻めながら、セオドレドさまと反応が同じだな、とファラミアは感心していた。
「いやぁッ、止めて下さいファラミアさまッ」
「わたしがイクまではやめられません。エオメル殿、暴れちゃ駄目ですよ。ほら、馬の交尾を見たことがあるでしょう?あれと同じです」
「馬じゃないもんっ」
泣き声交じりに抗議しても、ファラミアは聞く耳持たずに打ち込み続けた。
−−セオドレドさまと同じく、馬の司殿にはバックからがいいでしょうと思って始めましたが・・・後ろからだと、より深く入ってしまうので、初めてのエオメル殿には辛いかもしれないですね。でも、まだ子供だから奥行きは無いが、肉が柔らかくて動かしやすい。これはなかなか・・・。
と感じ入りながら、かれは少年の使い心地を愉しんだ。
何度も押し込まれ、突き貫かれて裂かれそうな痛みにエオメルは助けを求めて泣いた。
「あぁーーーッ、やだあっ、殿下ぁッ」
ファラミアは夢中になって激しく抜き差ししながら、「おやおや、オークと戦うはずの勇者殿が、そんな大声で従兄殿の助けを求めていいんですか?」と意地悪く言った。
「うーうううう〜〜〜〜」
それは幼いプライドに触れたらしい。エオメルは唇を噛み締めて呻いた。
そしてまたかれの方を振り返って訴えた。
「こ・・・こんなこと、わたしはイヤです、ファラミアさま・・・!」
可愛い顔が、涙でぐちゃぐちゃになっている。
が、ファラミアは「ああそうですか。でも、わたしがしたいんだから、続けます」と軽く受け流して、余計に強く腰をつかうのだった。(鬼)
「あんッ、ひぅッ、はぁんッ」
国境の夕空の下に、ロヒアリムの幼い喘ぎが響き渡る。
むき出された尻に、執政家の次男の性器を受け入れさせられ、エオメルは息をするのもやっとだった。
だが責めつづけられた身体は、少年の意志の外で反応し熱く燃え立っていた。
「実に美味です、エオメル殿!初めてなのに、こんなにうねって絡み付いてくるとは・・・素晴らしい」
ファラミアが角度を変えて更に深くえぐりあげると、エオメルは「あ、あん、いいッ、いっちゃうッ」と自分でも意識しない快感の声を上げて激しくのけぞるのだった。
その股間に手をやると、少年のものは再び張り詰めて勃起していた。
それを淫らに撫で擦りながら、かれは「いけない子ですね、あなたは」と相手の耳元に囁いた。
そして自らも悦楽を極めるべく、大きく揺すり上げはじめた。
弟君が果てると同時に、エオメルが気を失って水の中に沈んでしまったので、かれは慌てて少年を引き上げて柔らかな草の上に寝かせた。
衣服を着込んでいると、「ううん・・・」と呻きながらロヒアリムが意識を取り戻した。
まだ若いので、回復が早いのだろう。だが、目を覚ましても呆然と横たわったままである。
「エオメル殿、あなたは素直で可愛くて感度が良くて、なかなかのものでした」
ファラミアは相手に服を着せ掛けながら、上機嫌で話しかけた。
「あなたは、いずれセオドレドさまをお慰めして差し上げることになるでしょう。あなたがたは実にお似合いの恋人同士です。いや、セオドレドさまが羨ましい」
何やら、勝手に二人がくっつくことを決めるファラミアである。
「だけど、王子殿下の前にあなたの味見が出来て嬉しいですよ。わたしは幸運だ。もっとも、セオドレドさまの使い心地も大変いい具合でしたが・・・あ、これは秘密でした」
思い出し笑いをしながら、ファラミアはエオメルの身支度を整えた。少年はされるがままになっている。
「セオドレドさまは、わたしの兄と会えないあいだはずっとソリストのようだし・・・あんなに魅力的なのに、不器用な方なんだな。でも、可愛いエオメル殿が殿下の側にいてくださると思うと、わたしも安心ですよ」
ひとしきり一人で呟いた後、ファラミアは「さあ、帰りましょう」と言って、少年を立たせた。
野営地に戻るあいだ中、ファラミアは清々しく、歌でも歌いたい気分で歩いていた。
かたわらのエオメルは、無言で馬を引いてかれに付き従っていた。
・・・が、よく見ると目が変である。
エオメルは黙りこくったまま、馬をつなぐとすぐ自分の天幕に入っていった。
すでに辺りは薄暮に包まれ、松明に火が入れられる時刻である。
ファラミアは軍をまとめて帰国することに決めた。
部下に指示を出すとかれはセオドレドのもとへ挨拶に出向いた。
ところがローハンの世継ぎの王子はひどく酔っ払っていて、話が出来る状態ではなかった。かれに犯された後、正気でいたくなくて浴びるほど酒を飲んでしまったセオドレドだった。
ファラミアは気にしなかった。
かれはべろんべろんのセオドレドの前で礼儀正しくお辞儀すると、王子の天幕から退出し、そのまま帰国の途に着いた。
ミナス・ティリスに到着したのは、月が空の真上に昇る頃だった。
「兄上!お身体の具合はいかがですか」
かれはすぐに愛する兄の枕元に駆けつけて尋ねた。
「いや、熱は下がったようだ。ファラミア、随分早く帰ってきたのだな」
ボロミアは弟の頬に手を当てて微笑んだ。
かれはその手をそっと取ると、兄の指に口づけながら答えた。
「オークの姿が見当たらないので、今回は撤退ということになりました」
「セオドレドは元気だったかな」
「はい。お元気でしたよ。兄上と会いたがっていらっしゃいました。エオメル殿という、可愛い従弟の少年を連れておいでで。その子が、王子殿下の子供のころと実によく似ていましてね」
「ほう、それは・・・わたしも会って見たかったな」
「ええ、次の機会に是非」
弟君はボロミアに頷いて見せた。
そして、セオドレドとエオメルとの(ファラミアにとっては)甘美な情事を脳裏によみがえらせた。
我知らず、口元に笑みが浮かんでくる。
−−ロヒアリムと交わることで、わたしは精神の力を充填したような気がする、とファラミアは思った。
太陽の光を浴びた樹木のように、ローハン王家の従兄弟達は、かれに力を与えてくれたのだった。
「どうした、そんなに嬉しそうに笑って」
ボロミアが不思議そうにかれに問う。
ファラミアは兄の翡翠色の瞳を見つめて答えた。
「ロヒアリムは、実に愛すべき方々ですね。わたしは今回そのことがよくわかりました。別れたばかりで、またすぐに会いたくなってしまうような・・・」
−−そして会うと、可愛いから苛めたくなる。兄上と同じように。
そう考えてかれはまたクスクスと笑った。
「随分良い事があったようだな」
「ええ。兄上がセオドレドさまに惹かれるのもよくわかります。久しぶりに、セオドレドさまと会えるはずだったのに、残念でしたね」
ボロミアは何も言わずに笑っている。
「会いたかったでしょう?」
かれが重ねて尋ねると、兄は弟の背後の窓に目をやって呟いた。
「そうだな・・・会いたくて会いたくて、そういう時もあった。だが今は、セオドレドよりもお前のことを考えてしまう・・・ファラミア。おまえがいつも側にいてくれるなら、わたしはもう誰もいらないのかも知れないな」
「あ・・・兄上・・・!」
思いがけない言葉に、ファラミアの白皙に驚愕の表情が浮かんだ。そしてそれは、次に真っ赤に高潮した。
かれは信じられない感動に満たされて兄を見つめた。
ボロミアの指が動いて、弟君の顔を自分のほうに引き寄せる。
兄の身体にぶつかるように抱きつくと、ファラミアは相手に激しく口づけた。
「ファラミア・・・」
吐息の隙間から自分の名を呼ぶ唇に、舌をねじ込んで激しく絡める。
ひとしきり甘いキスを交わした後、ファラミアは赤くなったまま「そう言えば、今日、誰かとキスしたのはこれが初めてです」と告げた。
「わたしもだよ」と兄が言う。
「ああ・・・わたしのボロミア・・・!」
熱く囁くと、再びかれは兄の唇を求めた。
その頃、国境沿いの野営地では、悪夢にもてあそばれたロヒアリムたちが、それぞれの天幕の中でうなされていたのだが−−元凶である執政家の次男は、ボロミアとの甘い夢をむさぼるのに忙しく、かれらのことなど綺麗さっぱり忘れ果てているのだった。
20050710
キャー・・・・・・・・・・・・・・。
このメルメル、犯罪よ!犯罪だわ!お巡りさんこっちです!なお年頃なので(ママの死エピソードで推定
すると〜〜〜ギャッ)
いくつなのかはあいまいにしておいてくださいませ・・・
ショタの気はまったくないのに、兄貴だと萌えてしまって危険です。楽しかったし!!!
当方では弟君に不変の攻様として君臨して頂いてますが、なんかもうロヒ二人はそんな性のプレデター
ファラミア様(とうとう人外)の美味しいエサってことに勝手に決め〜v 含ボロたんv
では股〜
前編に戻る+++++
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