【珍スポ観光 File031】
昆虫千手観音(群馬県)
(その2)
その観音像は、お寺ではなく邑楽(おうら)郡板倉町の中央公民館内にあるということで、わざわざ平日の昼間に一人でやってまいりました。ちなみに板倉町というのは、群馬県の南東部、埼玉と栃木に挟まれた尻尾のような部分にあります。
館内に入り案内図を見ると、2階にギャラリーとなっているスペースがあるようです。恐らくそこに展示されているだろうと目星をつけ、階段を上がっていくと薄暗いホールの奥に目的のブツを発見!
じゃーん! これが問題の「昆虫千手観音」です! 台座を入れて高さはおよそ1.8メートルほど。
この段階で、既に何か尋常でない雰囲気を感じ取ることができると思いますが、その原因をじっくりご確認いただけるよう大きいサイズの写真[533×800pixel]をご用意いたしましたのでどうぞ!
全身をワンカットでおさめたかったのですが、展示ケースが反射してうまく撮れないので3分割で撮った写真を並べてみました。皆さんの脳内でうまく合成してください(ソフトで合成しようとしたら、きちんと撮っていなかったので、うまくいきませんした……)。
ご覧の通り、見事に全身びーーーーっちり昆虫です。もちろん杖や光背、台座も虫、虫、虫!状態。いい歳したおじさんなのに、ゴキブリを見て「キャー」という女の子のような悲鳴を上げていたサラリーマン時代の私の上司、中村部長にぜひ見せてあげたいですね。
この千手観音像を作ったのは、地元の稲村米治という虫好きのおじさんで、制作期間はなんと6年。実はこれ以前にも約5000匹の虫を使って同様に作った、80センチほどの新田義貞像などの作品があるようです。
(大きいサイズ[533×800pixel]で見たい方はここをクリック)
台座部分なんてケーキか中華料理のようですね。
(大きいサイズ[800×533pixel]で見たい方はここをクリック)
この新種の植物みたいな部分は何ですかね? 飾り? 四天王?
千手観音像の手というか腕は、全部で42本とするのが一般的らしいのですが、こちらの「昆虫千手観音」の場合、実際に1000本の手を持っていたと言われる唐招提寺金堂の千手観音(調べたところ現在の手は953本だそうです)をモデルとしているため、手を表したクワガタが尋常で無い状態になっています。
……しかし、この「昆虫千手観音」、虫供養として制作したということなのですが、何か大きく間違っているような気がするのは私だけでしょうか。
群馬県邑楽郡板倉町大字板倉2698
END
(2013.3)
(この頁最初へ)