嘔吐反射とは
まず、最初に嘔吐反射とはなんぞや?という方のために。
嘔吐反射とは、いわゆる歯ブラシなどを口に入れるだけで、オエッってなってしまう、あの状態です。
喉の奥のやわらかい部分に異物などの刺激を感じると、嚥下しないように吐き出す反射がおきるように人間の体はなっているのですが、それが非常に強い、もしくはのどの奥以外の場所でも反射を生じてしまう状態です。(*器質的疾患がないことを前提としています)
なので、当然歯医者の色々な器具が口に入れられるなんて。想像しただけで、苦しい・・・。
原因は精神的なもの、一部構造上によるそうです。
精神的なもの:これはもうトラウマってやつですね。一度でもなってしまうとその時の状況が思い出されて・・・。
構造上:舌が大きい、口が小さいなどがあるそうです
ちなみにゆうの場合は、精神的なものかつドクターによると口の大きさに対して舌の根元(奥側)が大きくかつ厚みが平均より厚いそうです。
(そんなことを言われても、なんのなぐさみにもなりませんし、自分の情けなさには変わりません・・・。)
歯医者行くくらいなら痛いのを我慢すると言い続けて27年。28年目にしてとうとう虫歯治療を開始することになりました。
この日記が反射で苦しんでいる人へ少しでも参考・励みになれば幸いです。
幼児期からの歯医者経験
どうでもよい内容ですが、いかに歯医者通いが私の中で心の負担になっていたか、という自己弁護です。
幼稚園?:永久歯が生え始めているにも関わらず、乳歯が抜けなかったゆうを母が歯医者に連れて行ったのが
初体験。ご近所のおじちゃんが、突如恐いおじさんに代わった瞬間・・・。
ゆうは先生を両足で蹴り上げていたそうです・・・。
幼稚園:鼻炎持ちだったゆうはしょっちゅう耳鼻科のお世話になってました。時には中耳炎や風邪でも受診していました。
時々、のどの奥にルゴールを塗られたりしましたが、母から言い聞かせられていたので、ひとまずクリア。
当時はドラえもんの漫画でつられていた気が・・・。
小学生:歯科検診はなぜかクリアできていました。虫歯もなく健康な歯でした。低学年は歯磨き後は母のチェックが
あったのが幸いだったのかもしれません。
小学3年生:忘れもしない、救急でかかった小児科医で、今はほとんど使われることのない舌圧子で舌を押さえつけられた
あのショック。
付き添いの父が驚くほど医師からどなられました。とても苦しかったのに、何度もやられました。これがトラウマです。
(当時の小児科の主治医は使っていませんでした。)
社会人3年目:なんとなく歯がうずく感じが続いていました。しみないので虫歯ではないと思いつつ、かなり長引いたので
意を決して歯医者へ。(前出の歯医者さんです)
あらかじめ嘔吐反射が強いことを自己申告しておきました。初めてのレントゲンは丁度正面と奥歯の真ん中
辺りの歯にも関わらず、うまくできず、幼児用のレントゲンを使用してなんとか撮影。結果、歯槽膿漏気味と
診断され、2回にわたり歯垢除去をしただけで、終了。何故か歯垢除去は全てできました。
28歳:とうとう歯医者通いをすることになりました。治療日記はこちら!
自力での対処方法
歯医者通いにあたり、色々調べてみました。気の持ちよう、と言われてしまえばそれまでですが、当事者にとってはかなりのストレスかつプレッシャーなんです、この反射は・・・。
1、なにはともあれ、自己申告。歯医者受診時には必ず最初のアンケートで大書きします!
(かかろうとする歯医者のHP等を通じて事前に反射があることをメールや電話で医師に相談する方もいらっしゃいます。)
どの程度まで自分でできるのか(口を開けるのも大変とか何分間までなら開けていられる)などが担当医や衛生士さんに伝える
ことで、技術的部分(吸引を手前で行う、顔を傾けるなど)で配慮していただけます。
2、反射が起こりやすいのは、45度付近と言われています。なので、椅子は45度以内の傾斜が良いそうです。
でもこれは、治療内容にもより可能な場合とそうでない場合があるので難しいところです。
3、鼻呼吸をする(口呼吸で反射は誘発されると言われています)
4、腹筋に力をいれる。(特に型を取る時に、腹筋に力をいれ、足を軽くあげることで楽になるという体験談を読みました)
5、つぼを押す(反射に効果があるといわれているつぼがあるのを知りました。詳しくはこちら)
6、舌の中央に塩を置かれたことを想像し、こぼさないようにする。(実際に塩を置いて治療した経験がある医師がいたことが報告されて
いました。気を紛らわせるという意味で、実際に置けなくても想像してみては如何でしょう?ゆうもやりました)
7、リラックスする(これが一番!でも分かっちゃいるけど・・・です。)
医師による対処方法
1、笑気麻酔を用いる(心理的反射には効果が高いと言われています)
2、表面麻酔剤(スプレー)を喉の奥に塗る(胃カメラなどで用いられる方法でもあります)
3、鎮静薬を事前に飲む(場合によってはカウンセラーなどを薦められます)
4、鎮静静脈にて治療する(個人医だと費用の問題もありますので、最初から大学病院での治療を選択するのも1つの案です)
5、全身麻酔にて治療する(これは、完全に大学病院での範囲です。ゆうは日帰りでしたが、入院治療の病院もあります)