平成16年1月4日 記す

患者さんからのうれしい電話


 昨夜、奄美大島の患者さんから嬉しい電話をもらった。この患者さんとは、30年ほど前からのお付き合いで、時々電話をもらったり、大島に検診などで行った時等に会っているのだが、昨日の電話は私からの年賀状にあった私のホームページへのお礼の一言であった。手足の脱力に加え、視力も失ったお姉さんが、私のホームページを、インターネットの音声切り替え機で読んで、特にエム ナマエさんの失明のなかで世界的な画家として頑張っている姿や、また私のエッセイなどを読んでくれたとのことで、そのお礼を一言いいたくて、とのことであった。もちろん、お姉さんとそれから電話をくれたこの弟君の二人の病気を治すことが、私達の務めであり、大島県立病院の神経内科の専門医達が臨床面から、大学にいる私達が研究面からそのために力を尽くしているところではあるが、この2人の兄弟の、自分達の努力で苦難のなかで自立している姿に出会うたび、逆に私達が力をいただいているような感じさえする。若者の教育を第一の目的にして作りつつあるこのホームページが、私の患者さんにもよろこんでもらえたことを知って、作成の苦労も吹き飛ぶ気がした。
 新春早々、うれしい電話であった。