久松良和君の急逝を悼む
君の訃報を受けたのは10月5日朝、回診の最中であった。
耳を疑った。信じられないことであった。誤報であってくれと祈ったが、誤報ではなかった。
君は当直開けの申し送りの最中に突然倒れ、その後ICUでの治療にもかかわらず現地時間10月4日16時40分死亡、死因は胸腔内大出血(大動脈瘤破裂と推定)とのこと。こんな理不尽な、あってはならないことが何故おっこったのか! 神様は、仏様は、何故、こんなことを許したのか。君にだけは、こんなことがおこってはならなかった。 運命の神様はあんまりだと思う。
君は、鹿児島大学や鹿児島県内の今後の総合診療推進の旗手として、皆が期待していた。君の薫陶を受けた多くの若者たちが、鹿児島に理想の総合診療・救急内科の体制を打ちたてようと全国の一流の研修病院で学びつつあり、あるいは帰ってきて実践しながら、さらに若者をそだてつつあるが、そしてまた、多くの若者が育ちつつあるが、それらの若者達の心の支えであり、中心的指導者の君が逝ってしまうとは!
君を失ったことは、鹿児島県にとっても、鹿児島大学にとっても、とてつもなく大きな痛手であった。何より、青雲の志で臥薪嘗胆の辛苦に耐え、ひたすら精進してきた、久松君、君こそ、無念のことと思う。 家族のご無念のお気持ちもいかばかりか。 君を知る多くの同志の嘆きも表現できないほど大きい。しばらくは、我々は、立ち直れそうにない。君が育てた若者達が、いずれ心の整理がつき次第、再び立ち直って、君の遺志を継いで歩み続けることを信じて、そうぞ安らかに眠ってくださいね。
久松君、先日君から来たメールをここに紹介させてもらいながら、君の冥福を静かに祈るね。
納 光弘
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Date: Mon, 16 Aug 2004 07:18:45 +0900
納 光弘 先生
久松@ピッツバーグです。
7月より2年目になり、先月はinternと2名のmedical studentsを従えての内科病棟勤務でした。
診療にただ従事すれば良かったinternの時と違い、advanced responsibilityといいますか、team
managementと彼らへの教育という責任が課せられた為に、それなりにプレッシャーを感じながらの1ヶ月でした。
相変わらず英語で苦労していますが、段々開き直ってきています。
さて今日は一応御報告させて頂きたいことがあります。
先日病院からabove and beyond recognition awardなる賞を頂きました。
これは全職員を対象にした賞で、患者サービスに多大な貢献をしたと思われる職員が1/4半期毎にノミネートされ、表彰されます。
私が4月にICU当直をしていた際に、日本人留学生が偶然入院され、担当することになりました。
重症で残念ながら1週間で亡くなられましたが、その時の私の行動が一緒に働いていたICUスタッフの方達から評価され、彼らがこの賞へ推薦してくれたようです。
同じ時にICUをまわっていたfamily practiceの小嶋君(中部の後輩です)も自分がオフの日にはカバーしていてくれたために、彼と共に授賞式がありました。
病院の広場で授賞式があり、今後4ヶ月間添付した、ばかでかい写真が廊下に飾られます。
病院長から授与されましたが、レジンデントの表彰は我々が初めてだとのことでした。
日本で当然のようにやっていた事が高く評価されたことには、多少戸惑いも感じますが、
医師としてと云うよりも、1医療人として評価されたことには素直に嬉しく思います。
写真の撮り方がいかにもアメリカらしくて気取っています。
ちょっと恥ずかしくて、その写真のある場所はできるだけ避けて遠回りしています。
その飾られている写真と、受賞のアナウンスを添付します。
I am pleased to announce the winners of the "Above & Beyond" recognition
awards for the
2nd Quarter 2004. These recipients, along with our Honor Roll winners will
be honored at a reception at 10:00 AM on Tuesday, July 27th, 2004 in the
West Wing Concourse. Their photos will be displayed in the West Wing
Concourse as a part of the "Above & Beyond" display for the next quarter.
Our Winners:
Dr. Yoshikazu Hisamatsu & Dr. Hajime Kojima
"When the family of a patient in the ICU arrived from Japan, Dr. Hisamatsu
& Dr. Kojima made themselves available at any time to translate for the
staff and to convey family questions. Although they both have immensely
busy and challenging schedules, when it became clear the patient was
terminal, they spent time with the family and helped them to reach many
painful decisions. Dr. Hisamatsu & Dr. Kojima went above and beyond to
support this family in their time of need with their compassionate efforts."
Nominated by a staff member
長くなりましたが以上です。
また折りをみて、連絡致します。
久松良和
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Yoshikazu Hisamatsu,MD
Internal Medicine Resident
Community-based program
University of Pittsburgh Medical Center
Presbyterian Shadyside Hospital
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