富士山を眺めに八ヶ岳に出向く
2009年8月23日
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「そういえば夏休みに富士山が見えなかったわね」と高尾山へ向かう途中で妻が言い出す。
1週間に3度も中央道の小淵沢インターと甲府南インターの間を通過したのに富士山を見ていない。いつもならずーんとそびえる南アルプスと富士山を眺めるルートだ。
最終日には富士山を眺めるために甲斐大泉の天女山に立ち寄ったが霞がかかって見えなかった。
目的地を急きょ変更すれば中央道は相模湖インター付近を先頭に八王子集中料金所まで渋滞だ。
長坂インターで降り、八ヶ岳高原ラインに向かえば「また天女山を歩くの」と妻がけん制する。
≪天の河原≫へ向かう林の中の細道と長い階段を歩かされてうんざりしたのだろう。
≪まきば公園≫に立ち寄れば「牛がこんなにいるの」と言い出す。
牧場といえば馬だと思い込んでいるのに思わず苦笑した。
昨年の11月に立ち寄った時は寒風が吹きさらして牧場に牛の姿がなかったからだろう。
ともあれ、広々とした牧場のかなたに富士山が姿を見せるのに満足している。
まきば公園の富士 | 夏はヒマワリ | 富士山を拡大 |
「清里の美ノ森の先にリフトがあったでしょ。ユリがいっぱい咲いていたわね」と妻が言う。
5年前の夏に山勘で八ヶ岳を一周したのを妻は忘れない。妻は初めて八千穂から麦草峠を越えて白駒の池にも立ち寄った。
「美ノ森よりあそこのほうが富士山がよく見えるわよ」と念を押す。
亭主に選ばせると陣馬山を始めとして長い石段を歩かされるから、美ノ森のきつい階段道を登らせられるよりクルマとリフトで1,900mまで上がれる方が楽と踏んだのだろう。
清里ハイランドパーク≪サンメドウズ≫に出向けばユリは最近咲き始めたとかでリフトの下はちらほらとしか見当たらない。
おまけにフラワーリフトの終点に着けば雨が降り出す始末だ。
「この前来た時はユリでいっぱいだったのに」と悔やむ妻をなだめてリフトを下った。
このままではおさまらないのでパノラマリフトに乗り換えれば途中でリフトが停止する。
「ペットをリフトに乗せる客にせいで高い所に宙ずりにさせられるなんて迷惑だわ」と妻が憤る。
幼い時に犬にかみつかれた妻にはペットなんてしろものではなさそうだ。
フラワーリフト | ユリが咲く | パノラマリフト頂上 | サンメドウズ |
賽ノ河原 | むきになるなよ | 賽ノ河原にて | 賽ノ河原の標識 |
展望ヒュッテに到着すれば富士山を眺めて妻は満足だ。
新穂高ロープウエーや上高地から眺める北アルプスの峰々の荘厳さに感激しても、見慣れた富士山に愛着を感じるようだ。
妻はわが家の富士山評論家で、富士が見える朝は家族をたたき起し、いちいちコメントを付けるのも困りものだ。
「賽の河原まで徒歩3分だって」と妻が指さす。
あてにならないと感じつつも先に進めば急な登り坂である。先日は妻に非難されたから「無理しなくていいよ」と言えば、むきになって先に進む。
ようやく高台にたどり着けば富士山と南アルプスがせり出して見える。
デジカメを渡しても写そうとしない妻が身を乗り出してカメラ付き携帯電話のシャッターを押しまくる。
反対側には八ヶ岳主峰の赤岳がそびえているのに見向きもせず富士山に見入るのもおかしい。
清里高原道路 |
帰りは無料化された清里高原道路を回って八ヶ岳の尾根を眺めた。
「今日は何となく景色がぼやけているわ。紅葉の頃じゃないとしまらないわね」と妻がつぶやく。
紅葉を眺めるために毎年11月に清里へ出向いていたのものだけど、この頃はさっぱり出向かなくなった。
【データ】
7:45八王子インター、(この間渋滞)8:20藤野パーキング、9:40長坂インター、10:00まきば公園、10:20〜12:30サンメドウズ(リフト、賽ノ河原往復)、清里で昼食、14:00双葉インター、16:30上野原インター(渋滞19kmのため一般道)相模湖で夕食、21:50帰宅 416km走行
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