3ー4奥多摩と秩父でひまつぶし

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 今ではめったに出向かない奥多摩と秩父についてこれからふれます。温泉と関係のないことばかりですが、独り者の退屈しのぎのドライブや山歩きがどんなものだったかを残します。それが、山梨県の塩山と埼玉県の秩父を結ぶ雁坂トンネル(有料)に何度も出向くきっかけになっています。

●未舗装道路を走る

 東京の郊外の国分寺に13年住んでいた。学生時代には同い年の運転手と週末はひまつぶしに奥多摩へドライブに出向いた。青梅から小河内ダムのある奥多摩湖までは観光客の車も多かったが丹波山村から柳沢峠を経て塩山に至る国道411号は道路が未舗装で行き交う車もわずかだった。また、八王子から陣馬山を経て上野原に至る和田林道はラリーの練習コースでけっこう無茶な走行もした。運転が下手なわたしは地図を見たり分単位の走行時速(距離/時間)を確かめた。何が起こるかわからない不安がつきまとったがその緊張感が楽しかった。

●テントを背負って歩く

 社会人になってからは同僚と退屈しのぎに高尾山を往復しているうちに山歩きを始め、週末には立川から青梅線に乗り換えて奥多摩に向かった。みたけ駅から御岳山・大岳山・馬頭刈山を経て桧原村に抜け、秋川渓谷を経て五日市線で立川に戻った。ここは丹沢の水無川と同様にテントを持ち歩いて山で焚火を囲んで宴会をするのが目的だった。

●さんざんな元日

 所沢から秩父を経て三峰神社に向かったのは12月末だった。陽も落ちて薄暗い山道は凍っていて何度か足を滑らせた。泣き言を並べてうんざりするころにようやく雲取山荘についた。東京都の最高峰である雲取山2017mの近辺には「三条の湯」もあったが見向きもしなかった。同僚が山荘の主を囲む麻雀に勝ち続けて連泊させられた記憶だけが残る。この同僚は酒も強くて出向く先々で主に気に入られ、その巻きぞいで何度も翌日の頭痛に苦しめられた。大洞山(飛龍山)や将監峠まで往復したが、その先にある雁坂峠を経れば甲武信ヶ岳2475mにつながる。居残るつもりの同僚を急き立てて七ツ石山・鷹の巣山・六ツ石山を抜けてようやく奥多摩駅に抜けた。あてにした店は元日でどこも休業で慌てた。空腹に耐えて実家に戻ったころには日が暮れていた。

●奥多摩ドライブがきっかけ

 山歩きをやめてからも奥多摩には山芋のとろろご飯や汁粉にひかれてひとりでドライブに出向いた。また、現在は無料になった奥多摩道路や日原鍾乳洞へのカーブ走行を楽しんだ。妻と初めて会ったときには青梅から柳沢峠を経て塩山に抜けた。走行時間が長過ぎて断るに断れず一緒になったのも口惜しい。ほかの観光地は知らないから奥多摩には義父母や親族を連れてマス釣りにも出向いた。

【補記】

 温泉ガイドには、青梅街道ぞいの日の出町に「生涯青春の湯 ひので三ツ沢つるつる温泉」、五日市街道の先の桧原村に「桧原温泉センター 数馬の湯」が掲載されています。青梅街道を山梨県に入ると丹波山村に「丹波山温泉のめこい湯」や小菅村に「多摩源流小菅の湯」もあります。わたしの好みは丹波渓谷の一之瀬キャンプ場あたりが落ち着いて過ごせる場所です。
 秩父も温泉が多いのですが何分遠くて入浴どころではありません。国道140号では「大滝温泉 遊湯館」しか入っていません。地図には白久、日野、紫原に温泉があるようです。140号を外すと皆野町に「秩父温泉 満願の湯」、秩父市のオートキャンプ場に「凡の湯」、小鹿野町に「道の駅 両神温泉薬師の湯」や「クアパレスおがの」があります。

 なお、ホームページには「奥多摩と秩父」の写真集があります。その中には旅行記の目次も兼ねた記録もあります。
       ●1998/04/29 柳沢峠に15年ぶりに出向く
       ●2005/03/20 雁坂トンネルを走る