4:ワク線・フキダシ
鉛筆線による下描きが終わったら、次はインクでペン入れに入ります。
私はまず、「ワク線」と「フキダシ」を、ミリペンで入れてしまいます。
ワク線は、それぞれのコマの区切りの線。1.0ミリ<道具8>の太い線で、モチロン定規<机6.7>を使って引きます。
昔はカラス口なんていう特殊な機具があったり、使い古しのカブラペンを使って引いていたけど、乾くのに時間がかかると失敗も多い(定規で引きずるとか…)。
一時期はロットリングなるデザイン用品も使ってみました。これは線の太さが均一で仕上がりはとてもキレイなんだけど、高価な上に手入れが大変。結局即乾・耐水性のミリペンで、一番太い線の引ける1.0に落ち着きました。
本当は、もう少し太い、1.2ミリ位のがあると理想的なんだけど、市販されてないので仕方ない。
買って来た1.0ミリを、ちょっと先を潰して太めにして使ってますが、潰しすぎるとペン先が不安定になり均一の線が引けないので要注意。
フキダシは、セリフの入るスペースの事。
ワク線同様、フキダシの線も、人物や背景とは別次元の「絵ではない部分」。便宜的な区切り線です。
自分の引く面線が、わりとガチャガチャして落ち着きが無い分、面線以外はなるべくスッキリ無機質にしないと見苦しいと思い、均一な線を心掛けています。
フキダシ線は細い方がいいので、01.ミリのミリペン<道具7>を使用。
本当はもっと細い方がいいんだけど、市販されてる0.05ミリは、先が潰れ易くかえって線が不安定になるので、0.1で妥協しています。
印刷された時に活字がシッカリ納まるスペースを確保するのはもちろんの事、効果線同様感情表現も担うパーツなので意外に神経を使い、時間もかかる作業だったりします。
平行して、書き文字も入れてしまいます。
大き目の擬音や悲鳴なんかは油性マジック<道具6>がいい。
フキダシに入らない小さいセリフ等の細かい字は、フキダシ線と同じミリペン<道具7>で書きます。
(上図)フキダシの形で感情表現や状況説明もします。