逆行列によるガイドミスキャンセル
ガイドミスの流れは画像がある一定方向へ積み重なったと考えることができます。 ということは画像を行列とみなせば、行列の積によってガイドミスの現象が模擬できるのではないと予想されます。
nxnピクセルの元画像をnxn行列Aとし、ガイドミス要素のnxn行列をBとすると、ABはガイドミスした画像ということになります。 そこでガイドミス要素のnxn逆行列を求め、ガイドミスした画像にそれをかければ元に戻るという考えです。
ではまずこのアイデアを計算上ですべて行ってみます。 いきなり実践するより安全です。 オリジナル画像(ガイドミスなし)にガイドミス行列をかけて模擬ガイドミス画像を作ります。
左:オリジナル 、中:ガイドミス行列 、右:模擬ガイドミス画像
たしかに、ガイドミスしたような映像ができあがりました。
次にこのガイドミス画像に逆行列をかけて復元してみましょう。
左:模擬ガイドミス画像 、中:ガイドミス逆行列1 、右:復元画像
たしかに逆行列をかけることで画像が復元しました。 当たり前ですけど。
では実際にガイドミスしている画像を使って復元してみましょう。
左:ガイドミス画像 、中:ガイドミス逆行列2 、右:復元画像
試行錯誤の結果ガイドミス行列を見つけることに成功しました。 一方向のディコンボリューションのPSFに似た解になるような行列を求めれば復元できることがわかりました。
2001,2,20
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