Spectrum Lab(以下、Spectと言う。)について
海外では多くの観測者が使用しているソフトで、HROFFTの機能の一部も有しているのが特徴です。今までの慣れているHRO画像にするために、下図のとおり別のソフトも使用する必要があります。
特長は、
・今まではSDRを使うと2個のソフトで電波観測をしていましたが、1個で済む。
・更に、HROFFTなどに音声をハードやソフト的に渡たしていたが、その手間が無くなる。
・HROFFTなどは、パソコンが起動したときに同時に立ち上がらなかったが、このソフトは起動時に自動受信を始める。
・画質が向上しているので、エコーが約2倍になる。
・出力画像がディスプレイの大きさに依存しているので、パソコンを替える毎に再設定が必要となる。
・SDRの設定が、起動時に初期設定に戻るので、毎回「AGC」を外す手間がある。
Spectのインストールと起動
〇インストール
・Spectのページから「Download now」をクリックしてソフトをダウンロードする。
・ダウンロードした「install_speclab.zip」を解凍したうえで、InstallSpecLab.exeをダブルクリックして任意のフォルダを指定したうえで指示に従ってインストールする。
・指定したところに[Spectrumフォルダ]が生成されている。
〇事前設定
・HRO画像にするためソフト(Spect.tbt)とRTL用のExtIO.dllをここからダウンロードして解凍するとROフォルダができるので、ROフォルダのままSpectrumフォルダに入れる。
・エクスブローラにて ROフォルダ内の 00RTL_Test.usrファイルを\Spectrum\configurationsフォルダ内に移動しておく。
・SDRを接続する。
〇Spectの起動
・Spectを起動して、必要により最大画面に変更する。
注) この場合、起動する毎に最大画面に変更する必要があるので、起動時のままでも良い。
・この状態では、意味のない処理をしているので、Spect画面の上部にあるOptionsタブをクリックしてAudio
settings, I/O・・・をクリックすると、Spect画面1が表示されるので赤丸内のボタンをクリックする。
・エクスプローラーが表示されるので、ROフォルダ内の[Extio_SDRplay.dll]へのパスを指定して、[開く]をクリックする。
・別の画面がポップアップ表示されるが、そのまま[OK]をクリックする。
・念のためにApplyをクリック後にCloseをクリックして閉じる。
・Spect画面の上部にあるFileタブをクリックしてLoad Setting From..をクリックすると、Spect画面2が表示されるので00RTL_Test.usrファイルをクリックして開くボタンをクリックする。
・OptionsタブをクリックしてSDR settings・・・をクリックすると、Spect画面3が表示されるのでチェックを全部外して、RF Gainと IF Gainを最大にして閉じる。
注) 起動したときは初期値に戻っているので、毎回、変更が必要となる。
・受信周波数は、東村山局(52.905MHz)に設定しているが、変更するなら、Spect画面左上のvfoに受信周波数から1,000Hzを引いた値を入れると良い。
fc には受信周波数をMHz単位で入力する。Spect画面上では、受信周波数から1,000Hzを引いたところにvfo(局部発信)の輝線が現れる。これで、SDRによる受信が開始する。
〇画像の調整と確認
・Spect画面で中央付近の周波数目盛りににカーソルを移動してクリクして上下にドラッグすると受信周波数が移動できる。受信周波数を画面上から約80mmにすると、最終的に出力されるHRO画像で中央付近の位置となる。
注) 誤って左右にドラッグすると、画面右側のGraphエリアの幅が変更となるので注意深く。
・画面右側のGraphエリアでノイズ(グラフ)の中央付近のレベルの値を確認する。レベルグラフが現れていなければ、次の手順で確認できる。
・Spect画面左側のColor Palette下のレベル目盛りをクリック(Spect画面4)すると、画面がポプアップされるのでAmplitude Rang・・・のRange欄の左側に前項のレベル値を入力する。レベルグラフが現れていなければ、左右の欄に任意に数値を入力してApplyをクリックするとグラフが現れるので、何度か繰り返すと数値が決定できる。(簡易な操作に変更予定)
・Amplitude Rang・・・のRange欄の右側は、左側の数値に「+8」を加算したのを入力してApplyをクリック後にCloseをクリックして閉じる。
注) 「+8」は、特に決まりがないので適宜変更が可能です。
〇Spectからの出力ファイル(Rxxx.jpg)確認
・起動してから10分以上経つと、ROフォルダ内に jpgファイルが確認できる。
・jpgファイルを右クリックしてプロパティをクリックする。
・詳細タブをクリックして、「幅」と「高さ」を確認する。
・最終的なHRO画像の幅は629ピクセルなので、「幅」から 629を引いた値をSpectrum\configurationsフォルダ内の00RTL_Test.usrファイルを開いて、843行目に記入変更する。
注) 00RTL_Test.usrファイルは、テキストで開く。
・ROフォルダ内の Spect_info.txtを開いて、「高さ」を17行目に記入変更する。
〇Spect情報のセーブ
・Spect画面の上部にあるFileタブをクリックしてSave User Setting As..をクリックすると任意のファイル名で保存できる。必要によりセーブした情報で再起動することができる。
TBasicのインストール
〇インストール
・TBasicのページから「Download now」をクリックしてソフトをダウンロードする。
・ダウンロードした「install_speclab.zip」を任意のフォルダを指定したうえで解凍すると、TBasicフォルダが作られる。
・ROフォルダ内の Spect_v3.tbtファイルは、TBasicにより動作するので、事前に関連付けをしておくと便利です。
Spect_v5.tbtの起動
〇事前作業
・ROフォルダ内のSpect_info.txtを開いて、[ヘッダー情報] を修正する。
〇Spect_v5.tbtの起動
・ROフォルダ内の Spect_v3.tbtファイルをダブルクリックしてソフトを開く。
・タブの「即実行」をクリックして処理を開始する。
・既にSpectが起動してRxxx.jpgファイルが存在していれば、画像処理をしてROフォルダ内にHRO画像.pngファイルができている。
〇検出位置の確認
・HRO画像.pngファイルでエコーが現れていれば正確な周波数が判るので、エコーが検出範囲内になるようにの右側の目盛りを参考にして範囲を決める。
注) 範囲を大きくすると、処理時間が極端に長くなるので、概ね100〜200Hz程度とする。
・ROフォルダ内のSpect_info.txtを開いて、高い周波数を5行目、低い周波数を7行目に記入変更する。
注) VORを受信するときは、月毎に周波数が変動するので、9・11行目にも記入する。
ご質問・ご提案等
〇ご質問、ご提案等がありましたら、杉本弘文まで連絡を願います。
・Spect_v5.tbtは、Basic言語で簡易に作成をしています。処理速度が遅い上に画像処理が不得手なため、細かい表現ができません。今後、高度なC言語などで作成する予定でいます。
・事前に連絡先をお知らせいただければ、新しいソフトを提供をいたします。、