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写真:元は牛乳会社の倉庫だったフリンジクラブ |
20世紀香港の香りを留める街、上環。そこはまた坂の街でもある。オリジナルの海岸に近い皇后大道(Queen's
Rd.)を離れるとすぐに南に向かう急坂。ハリウッド道(荷李活道)にでると既に、海はだいぶ下界に見える。
急坂が高じて斜面を超えて階段になってしまっている「樓梯街/Laddar St.」が文武廟と出会うところから、飛び乗ったのがこの26番のバス。
荷李活道を東進。骨董屋や旧セントラル警察を眺めながら、香港の歴史の香りを残す街並みを抜けて行く。雲咸街から雪廠街(Ice
House St.)にはいると地形に合わせて左右にカーブを繰り返し、曲がった急坂を降下してゆく。レンガの縞模様が印象的なアート発表の場、フリンジクラブの前から先は坂とカーブがもっと急になる。二階最前列で眺めていると、都会の中でゆっくりのジェットコースターに乗っているようなスリルを味わえる。
雪廠街を降下して、皇后大道を横断し、大通りの徳輔道で右折。ここからは路面電車と一緒に東に向かう。さすがにバスは速い。道は平坦になり、車がぐっと増える。周囲は超高層ビルが林立している。これからは、一気に湾仔、銅鑼湾へと進む。キャナル道の高架をくぐって、銅鑼湾で下車。これで約15分。速くてスリリングで快適なバスの旅だった。
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