肝臓
■チェック用語
・肝臓
肝臓は上腹部の右側に位置している体の中で最も大きな臓器です。
右葉と左葉に分けられます。
全体の重さは約1200〜1500グラムあり、その約40%は血液の重さです。
肝臓は血液に満たされた臓器であり、多量の血液が集まり出ていきます。
肝臓には、肝動脈、肝静脈のほかに門脈という血管があります。
門脈は、胃・腸・脾臓(ひぞう)・膵臓(すいぞう)からつながっている
静脈です。
肝臓に流れ込む血液量の約7割はこの門脈から入ってくる静脈血で、
残りの約3割が肝動脈から入ってくる動脈血です。
門脈から流れ込む血液は静脈血ですが、消化管で吸収された栄養を
たっぷり含んでいて、肝臓にさまざまな栄養素を運んできます。
・肝臓の線維化
肝細胞には優れた再生能力がありますが、あまりに破壊のスピードが速く
なっていくと正常な形で細胞を再生できなくなります。
本来の材料できちんとつくらないで無理やり手近にあった線維組織を
使って破壊されてしまった細胞の組織を埋めていきます(線維化)。
線維組織が増えると再生結節(けっせつ)といういびつな固まりができ、
これが増えていくと肝臓の表面がでこぼこになり硬くなります(肝硬変)。
・黄疸(おうだん)
白眼や皮膚が黄色くなる状態です。
ビリルビン(古くなった赤血球が肝臓で壊されたあとにできる有害な
黄色い色素)は、本来なら胆汁とともに肝臓から胆管を伝わって
十二指腸に送り出され、便に混じって排泄されます。
(便の黄色みはビリルビンの色素です)
ところが肝臓や胆管に障害が起こるとビリルビンは十二指腸にうまく送り
出されなくなり血液中に流れ出します。
血液中にビリルビンが増加すればその色素のために皮膚が黄色くなります。
(便の色は白っぽくなります)
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