不動産バブル「崩壊」の韓国景気循環業種の特色成長企業の必要条件
SHOEIのROE株式投資で大きな利益を得る方法米国債券ETF
勝つための戦略ロングオンリー絶対リターン型株式投資

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ショートコラム(2023年8月)

■ロングオンリー絶対リターン型株式投資(2023年8月30日)

「市場」ではなく「企業」を買う株式投資』の第3章でロングオンリーの絶対リターン型株式投資についての解説がされています。概要は次の通りです。

ベンチマークをあまり意識することなく、元本毀損を避け安定的なキャッシュフローを狙う

ファンダメンタルズ分析に基づき企業収益(キャッシュフロー)が長期的に高いと見込まれる少数の企業を割安な価格で購入し、長い期間に渡って保有する

企業収益を元に計算した、企業の本質的価値をベースに投資する

実際にこの投資信念を貫くことは非常に難しい

この投資信念に中に、「株式市場」や「株価」という言葉はなく、投資先企業の生み出すキャッシュフローの予測が投資の考え方の中心にある

この投資を行う最も有名な投資家がウォーレン・バフェットであることは、投資に携わる人なら誰でも知っている

ここでのポイントは「実際にこの投資信念を貫くことは非常に難しい」です。私自身も痛感しています。

気合や根性といった精神論で何とかなるものでもありませんし、この投資スタイルを続けられるような仕組みを構築する必要性を感じています。


■勝つための戦略(2023年8月27日)

今まで数多くの株本を読んできましたけど、『ファンド・マネジャー』(後に『マネーマスターズ列伝』として再編)のエピローグに掲載されている「勝つための戦略」が一番しっくりきます。

1.株を買うのは会社の一部を持つことだと考えること。買う銘柄は自分がよく知っている優れた会社だけに限ること

2.株式市場が不人気なときに株を買うこと。とくに自分の狙う銘柄が不人気なときに買うこと

3.辛抱強いこと。株価の動きにいちいち心を乱されないこと

4.しっかりした根拠なしには投資するな。もっともらしく、生半可な投機に次々と手を出しホームランを狙うのは、恐ろしいほど高くつく

5.高利回りは落とし穴であることが多い

6.現在すでに割安な銘柄か、将来の高成長を考慮すれば割安になることがほぼ確実な銘柄だけを買うこと

7.市場全般の相場水準が高すぎると思ったら、手を出さずに休むこと。2、3年たてばほぼ間違いなく、次の弱気相場がやってくる

8.達人投資家たちの動きにいつも注目しておくこと

9.自分で会社分析をするのが難しければ、投資信託を買うこと

10.自分に合った投資戦略を決め、それ一筋に実行すること

11.臨機応変であること

この中で、特に意識しているのは2番目、5番目、7番目でしょうか。

個人投資家は割と自由なだけに、つい色々と目移りして、脇道に逸れてしまうことがあります。なるべく自分の流儀を守り、余計な行動を取らないよう留意したいです。


■米国債券ETF(2023年8月22日)

米国の長期金利が上昇しています。こうなってくると、どうしても邪な考えが浮かんできます。

●キャッシュに退避している投資資金を米国債券ETFで運用する
●世の中が不況になり、金利が下がり(債券が上がり)、株が売られるまで待つ
●頃合いを見計らい、米国債券ETFを利食い、安くなった株を買う

一見グッドアイデアに思えますけど、米国債がどこまで売られるのか(金利がどこまで上がるのか)、前もって分からない点には注意が必要です。マーケットの歴史を振り返れば、1980年代前半に15%を付けたこともあります。

最悪のケースとして、金利の急上昇により株式市場が下げたものの、手持ちの米国債券ETFが大きな含み損を抱えてしまい、売るに売れない状況に陥ってしまうことも十分に想定できます。

ここはおとなしく、現金で持っておくのが無難でしょうか。

【iシェアーズ・コア米国債7−10年ETF H有(1482) 月足チャート】

iシェアーズ・コア米国債7−10年ETF H有(1482) 月足チャート


■株式投資で大きな利益を得る方法(2023年8月20日)

ダイヤモンドオンラインの【元国税専門官が明かす】 富裕層が無意識にやっている 投資を成功させる王道とは?を興味深く読みました。

ベストセラーになった書籍『国税専門官がこっそり教える あなたの隣の億万長者』を元にした記事です。個人的には、次の記述が琴線に触れました。

相続税調査では、長期投資で大きな利益を得ているケースに遭遇することが少なくありません。

そこで、相続人に話を聞くと、「別に投資に詳しいわけではなかった」「昔に買った株が、いつの間にか高くなっていた」という答えがよくありました。

私も以前、アステラス製薬(4503)やSCSK(9719)に長年勤めていた方から「持株会で自社株を買っていた古参社員は全員が億万長者だ」という話を聞いたことがあります。

株式投資で大きな利益を得たければ、あまり細かいことを気にせず、将来が有望な会社をずっと持ち続けるのが一番なのかもしれませんね。


■SHOEIのROE(2023年8月15日)

高級ヘルメットのSHOEI(7839)は、景気の影響を多大に受けます。ゆえに不況で業績の落ち込んだ時に買い、好況で業績も絶好調の時に売るのが長期投資のセオリーです。

その際、参考になるのがROEです。直近20年の業績を見る限り、ROE10%未満が買いを検討する時期、ROE25%以上が売りを探る時期です。

このようなROEに対する逆張りは、ほとんどの景気敏感株で使えます。銘柄分析を行う際、下表を作成しておくと便利です。

【SHOEI 業績推移】

SHOEI業績推移


■成長企業の必要条件(2023年8月10日)

ファンド・マネジャー』(後に『マネーマスターズ列伝』として再編)にて、成長株投資家のT・ロウ・プライスが成長企業の必要条件をいくつか掲げています。

(1)商品開発力および市場開拓力に優れている
(2)激しい競争にさらされていない
(3)政府の規制からは比較的自由な業種である
(4)総人件費は低いが、1人当たり賃金は高水準である
(5)売上高利益率が高水準で推移し、1株当たり利益が急速に伸びている一方で、投下資本利益率が10%を上回っている

個人的には4番目に注目しています。今後、働き手が慢性的に不足するであろう我が国において、事業規模の割に社員数が少なく、1人当たり年収の高い企業のほうが何かと有利に思われるからです。

一方で、常に人手不足に直面している企業は、ビジネスモデルに問題を抱えているのかもしれません。銘柄分析を行う際は、そういった点もチェックしておきたいです。


■景気循環業種の特色(2023年8月7日)

株で本当に儲けるヤツは、 「業種別投資法」を知っている』に総合化学株を例として、景気循環業種の特色が端的に述べられています。

業績が悪くPERが高い時こそ買い場であり、それとは逆に業績好調でPERが割安に見える時は売りの機会をさぐらなければならない。

こういった逆張り的な視点で、改めて会社四季報の最新号を読み直せば、今までとは違った景色が浮かび上がってくるかもしれません。


■不動産バブル「崩壊」の韓国(2023年8月5日)

楽待の記事、不動産バブル「崩壊」の韓国、資金難で苦しむオーナーらを興味深く読みました。とりわけ私の琴線に触れたのが次の文言です。

他人が買った物件が値上がりしているのを見ると、物件を買っていない自分が損したような気持ちになるようです。

株も同様です。少なからずの投資家が高値をつかんでしまうのは、他人の儲け話を聞かされると、居ても立っても居られなくなるからでしょう。

それはさておき、この記事で注目すべきは結びの文章です。

このように、金利変動が不動産価格に多大な影響を及ぼす例もある。日銀のYCC修正により金利動向に注目が集まる今、改めて韓国の事例から学びたい。

欧米の中央銀行が利上げに動いている中で、日銀だけがその潮流に抗い続けることは難しいはずです。植田日銀の次の一手にも注目しています。



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