学費をFXで溶かした社長、投資家とトレーダー、シュッピンの業績下方修正、
ロッテ澤村投手の言葉、サンクゼール・久世福商店、保険代理店のビジネスモデル、
10年後の自分
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ショートコラム(2023年2月)
■10年後の自分(2023年2月27日) |
本棚にある『 「10年後の自分」を考える技術』をざっと読み返し、10年後の自分について少し考えてみました。 現時点において、ほぼ確定していることは次の4つです。 (1)10年後の2033年には70歳になっている。 この4つに対する、10年後を見据えた取り組みとして、以下を認識しています。 とにかく、年金額と生活費の差額を埋め合わせなければならない。多少は仕事量を減らしてでも、個人事業主として今の本業を続けている必要がある。 投資に関しては、なるべくフルインベストメントに近い形に持っていく。足元のような好景気・楽観時代が今後10年間も継続するとは思えない。次の不景気・悲観時代に長期投資に値する会社を組み入れ、なるべく売らない方針で臨む。 そもそも、株の売買益(キャピタルゲイン)やで生活するつもりはない。配当収入(インカムゲイン)も、今後10年間で生活費を上回ることは難しい。毎年のように増配する会社を持ち続け、配当収入を少しずつ増やすことが先決。 自分の場合、慎重な性格が幸いして高値つかみは少ないものの、その代わり急落局面における“パニック売り”で振り落とされている。予め再発防止策を立てておかなければ、同じ過ちを繰り返す可能性が高い。 一番の課題は体力面。健康を損ない、仕事ができなかったり、投資に支障をきたしてしまえば元も子もなくなる。体力の低下を最低限に食い止めるため、体づくりに最優先で取り組みたい。 優先順位を付ければ「体づくり>本業>投資」となります。今から10年後、相応に健康であり、本業と年金で生活費をまかなえ、株の配当で趣味など人生を楽しめる70歳を目指したいです。 |
■保険代理店のビジネスモデル(2023年2月24日) |
このところ、保険代理店の上場が相次いでいます。昨年12月にIPOを行ったエージェント・インシュアランス・グループ(5836)もそうです。 同社の決算説明資料に興味深いスライドがありました(下図)。損害保険と生命保険の収益モデルです。 損害保険は更新手数料の割合が多いストック型、生命保険は初年度手数料の割合が多いフロー型という違いがあります。 どちらをメインに販売しているかで、業績のブレに差が付きそうです。 |
■サンクゼール・久世福商店(2023年2月19日) |
地元のイオンモールまで出向いて「サンクゼール・久世福商店」をこの目で見てきました。昨年12月にIPOを行ったサンクゼール(2937)の実店舗です。 店舗はイオンに近い、一等地とおぼしき場所にあります。食料品を買うついでに立ち寄れる便利な場所です。平日の15時頃にもかかわらず、店内は生活に余裕のありそうなマダムの出入りがけっこうありました。 目的は視察だったのですけど、良質の素材を使い、添加物をなるべく入れないものが個人的に好きなこともあり、2千円近くも買い込んでしまいました。 レジではまず「贈答用ですか?」と聞かれました。たしかに気の利いた商品も多く、ちょっとしたプレゼントに最適です。ちなみに店員さんの動作は、ゆっくりでていねいでした。あえてそういった雰囲気を演出しているように思われます。 第一印象として好感を持ちました。今後の我が国は、おそらく個人消費が二極化するでしょうから、ある意味で業務スーパーと対局に位置する、この手の商品に対するニーズは一定数あるはずです。 さて問題は味です。これからじっくりと楽しむことにしましょう。もし口に合わなければ、同社が投資対象から外れることになるかもしれません。 |
■ロッテ澤村投手の言葉(2023年2月16日) |
ユーチューブにアップされているファンの皆さまの要望に応えて、再び澤村投手のアーリーワークにカメラが潜入!【広報カメラ】を見ました。 チームの若手に向けて発したであろう、次の言葉が琴線に触れました。 どんなトレーニングでも、年単位で継続しないと意味がない。 それを2〜3カ月程度やって・・・、やめる奴が多すぎる。 継続するだけ。それが一番難しい。 いつの時代でも環境でも、やる奴はやるし、やらない奴はやらない。 何事も同じなんだなと感じました。 自分自身のモチベーションを維持するために、今後も折に触れて、この動画を見返したいです。 |
■シュッピンの業績下方修正(2023年2月8日) |
シュッピン(3179)は小型割安株セミナーでも取り上げた会社です。 昨日、業績下方修正と減配を発表しました。カメラに次ぐ収益源に成長した時計事業が、いわゆるロレックスバブルの崩壊による影響を受けたためです。 同社の株価は、業績下方修正前においてPER10倍程度で推移しており、シュッピンにしては割安でお買い得に感じられました。 しかしカメラには詳しくても時計に疎い私は、高級時計の市況に関して無関心でした。なお1月のセミナー開催時に「12月の月次が悪い」と指摘された投資家さんがいらっしゃり、その方の懸念が的中した形です(お見事でした)。 また会社四季報新春号によれば、同社株は投信が13.1%も保有しており「何か理由があって売られているのではないか」と勘ぐっておくべきでした。自分自身の調査不足を反省しています。 さて問題は今後です。逆張り派の長期投資家にとって、この手の発表は飯の種になり得ます。まず「悪材料が短期的なものか否か」を調べてみるのもありだと思いました。 |
■投資家とトレーダー(2023年2月4日) |
メールでおすすめされた『伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術』を読んでいます(Tさん、いつもありがとうございます)。 本書でいちばん刺さったのは、第1章の冒頭に書かれている文面でした。 トレーダーと呼ばれる人種は、投資家とどこがどう違うのだろうか。 この両者の境目がしばしあいまいになるのは、投資家の自称する人の多くが、実際にはトレーダーのような行動をとるからだ。 本当にグサッと来ました。自称バリュー投資家にならないよう気を付けたいです。 |
■学費をFXで溶かした社長(2023年2月1日) |
IPO銘柄を分析する際、必ず行っている作業があります。社長に関する調査です。 目論見書の【役員の状況】に記載されている生年月日や略歴はもちろんのこと、特に知りたいのは次の5点です。 (1)どんな家庭で育ったか。父親の職業は何か(経営者の場合、DNAを受け継いでいるケースが多い)。 (2)学生時代をどうやって過ごしたか。物心ついた時点から既に起業を目指していたのか。 (3)社長になるまで、いかにしてキャリアを積んできたか。 (4)本人の人物像や考え方について、何かを語っているか。 (5)写真や動画から受けた雰囲気が、投資家である自分と合いそうか。 先日、昨年12月に上場したスマートドライブ(5137)の北川烈社長について調べていたとき、母校である慶応義塾大学のサイトに変化の最中にある「移動」の世界。 そのデータプラットフォームを構築して 世の中の進化のスピードを加速させていくという記事を見つけました。 個人的に注目したのは次の記述です。 両親は大学入学時にまとまったお金をくれて、「あとは4年間、自分でなんとかしなさい」という方針でした。私は貯金を増やそうと、FX(外国為替証拠金取引)を始めたのですが、取引に失敗し、300万円ぐらいのお金をたちまち全て失ってしまったのです。 その後、学費を稼ぐためIT系ベンチャー企業でインターンシップを始め、福祉系の新事業を立ち上げます。この経験が起業に生きたそうです。 もしFXで儲かってしまえば働く必要がなかったわけで、スマートドライブという会社も誕生していなかったのかもしれません。そう考えれば人生は何が役立つか分からないものです。 ちなみに北川社長の父親はデザイン会社を経営していました。世間知らずの学生に大金を渡せばどうなるか、見通していたと考えるのは、深読みし過ぎでしょうか。 |
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by 角山智