■米ＦＲＢ利上げ神経戦（2022年8月27日）

本日の朝日新聞朝刊に「米ＦＲＢ利上げ神経戦」というタイトルの記事が掲載されていました。その一部を引用します。

このため、市場ではＦＲＢが利上げペースを緩やかにするのではないかとの楽観的な見方が広がり、８月半ばごろまでは、米国の主要企業でつくるダウ工業株平均が大きく上昇する局面もあった。

他人から預かった資金を運用する人たちは、より多くの手数料（＝自分のボーナス）を得るため、何かと強気のストーリーを描く傾向にあります。自己資金を投じる立場としては、その誘いに乗るのかどうか、吟味する必要がありそうです。

■複利の魔法（2022年8月23日）

『サイコロジー・オブ・マネー』の第４章「複利の魔法」のサブタイトルは「ウォーレン・バフェットの純資産の９５％以上は、６５歳以降に得られたもの」です。本文より引用します。

本書の執筆時点で、バフェットの純資産は８４５億ドル。だが、そのうち８４２億ドルは、バフェットが５０歳の誕生日を迎えた後に増えたものであり、さらにそのうち８１５億ドルは、社会保障の受給資格を得た６０代半ば以降に増えたものだ。

来年に還暦を迎える私は、それまでを見習い期間、６０代以降を投資家としての本番（黄金時代）と認識しています。複利の魔法の恩恵にあずかり、今後、資産を大きく増やすために「今、何をすべきか」自問自答する日々を送っているところです。

■介護事業者の未来（2022年8月16日）

シルバーライフ（９４３５）の決算説明資料に興味深い記述がありました。

（売上の９割を介護保険制度に依存した）介護事業者の運営が困難になる時期は必ず来る

介護事業者に限らず、税金を収益源としているビジネスモデルは、国策次第で事業基盤が失われるリスクをはらんでいます。とりわけ我が国の高級官僚には「民間業者は生かさず、殺さず」という意識が垣間見れるだけに、なおさらです。

近年では、はしごを外される形で、ジェネリック医薬品各社が大幅な収益低下に見舞われました。要請に応え、設備投資を行い生産能力を増強した途端に、肝心の薬価を引き下げられたのです。

そういった業種を長期投資の対象に含めるべきかどうか、悩ましいところです。

■余剰資金の運用方法（2022年8月13日）

光通信（９４３５）の決算説明資料に余剰資金の運用方法が書かれていました。

シーゲル博士の著書『株式投資』の図表を引用して「余剰資金の運用方法として、株式投資が適切と考えています」と結んでいます。

まさにその通りなのですが、上場企業の公表資料にこのようなデータが用いられるのは意外でした。

■有頂天になっていた経営者（2022年8月9日）

４〜６月期で３．１兆円の赤字を計上した、ソフトバンクグループ（ＳＢＧ）孫正義会長兼社長が昨日の会見で次のように述べています。

有頂天になっていた。

もう少し厳選してちゃんと投資をしていれば、これほど痛手を負わなかった。

この言葉を聞いて思ったのは、有頂天になっていた企業経営者は、孫さんだけなのかということ。人間の本質が変わらない以上、好調な業績に気が緩み、イケイケドンドンの投資を行っている企業は少なくないはずです。

ＳＢＧは投資先の価値を四半期ごとに評価して決算に反映させるため、直ちに結果が出ました。他の企業に関しても、来年以降にかけて、評価損や減損と言う形で投資の失敗が表面化すると見ています。

■人生は暇つぶし（2022年8月8日）

午堂登紀雄の記事、お金持ちがSNSやゲームで時間を消費しない理由に書かれている、次の文言が琴線に触れました。

そう考えると、80年の人生は壮大な暇つぶしとも言えるでしょう。

何で暇つぶしするかは個人の自由です。そして、何かを成しても成さなくても、同じ80年が過ぎていきます。

コロナ禍でセミナー講師などの仕事が減ったこともあり、近年は自分自身もダラダラと過ごすことが増えてきたような気がします。今一度、時間を使い方を再考してみようかと思います。

■ティリングハスト氏のインタビュー動画（2022年8月3日）

たまたま、ティリングハスト氏のインタビュー動画「32年で顧客の資産を58倍にした伝説のファンドマネジャー、ジョエル・ティリングハスト氏インタビュー　ピーター・リンチ氏の直弟子」を見つけました。

相変わらずのティリングハスト節が炸裂する中で、とりわけ印象に残ったのが次のコメントです。

世の中が沸き立っているものには、人々が十分に理解していないものが多い。理解していないものに投資したら、失敗する確率が高くなる。

１０分程度の動画に付き、視聴されることをおすすめします。著書『ティリングハストの株式投資の原則』を読まれた方には、復習にもってこいです。