BRICsの今後マネックスセミナーエンジュクIRセミナーで話をします
米国バリューファンドの苦悩書籍に対する考え方新しいことなど何もない
お尻に火が付いてきたサブプライム後の新資産運用「コア・サテライト戦略」セミナー追加開催
TOPIXを組み入れる意味カルパース登場締切に追われています

パーシャル・オーナー
株の長期保有による資産形成


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ショートコラム(2008年8月)

■締切に追われています(2008年8月28日)

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書籍やセミナーテキストの締切に追われています。6冊目「資産運用の強化書」は、最終的な見直しを残すのみとなりました。

相場環境に適応するためのバリュー投資戦略セミナー(9月6日東京開催)」のテキストも最終チェックをしているところです(最新目次は相場環境に適応するためのバリュー投資戦略セミナー テキスト目次にあげています。

セミナーについては、マーケットが冷え込んでいる状況では参加される方も少ないかもしれませんが、来られた方には「参加してよかった」と思ってもらえるような内容を目指しています。また、胸を張っておすすめできるコンテンツ(DVDなど)として残したいです。

以前、相場低迷期にセミナーを開催された投資家さんから「参加者は少ないながら、その後すごく感謝されました」という話を聞きました。そうなれば一番いいなと思っています。


■カルパース登場(2008年8月24日)

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東洋ゴム(5105)、ケンウッド(6765)、日本ビクター(6792)の大株主にカルパース(カリフォルニア・パブリック・エンプロイーズ・リタイアメント・システム)が登場しました。これらは、今までスパークスのファンドを通じて保有していたものを独自保有に切り替えたものです。

3社とも足元の業績は低迷しており、いわゆる再生企業への投資に当たりますが、成果はあがるのでしょうか? また、カルパースはどのような投資行動を起こすのでしょうか? 今後の動向に注目です。

東洋タイヤ

ケンウッド


■TOPIXを組み入れる意味(2008年8月23日)

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最近「TOPIXを組み入れる意味」について質問をいただくことが多いです。先日もかえるの気長な生活日記さんから問い合わせをいただきました。

簡潔ながら、理由を列記すると、次のとおりになります。

●コア・サテライト戦略のコア部分として世界先進国株式インデックスをバイ・アンド・ホールドしており、日本株についてはTOPIX ETF(1306)とiShares MSCI EAFE Index Fund(EFA)の一部が担っていること
●大型株(特に国際優良株)については世界中の機関投資家によってフォローされており、株価の効率性が高いこと。また、グローバル・セクターの影響を強く受けるので、日本だけ見ておれば投資判断を誤る可能性が高いこと
●インデックスをある程度持っている方が、サテライト部分の個別銘柄で思い切った運用ができること(セクター配分を気にしないで済む、潮が引いているときはキャッシュポジションで待機できる、など)
●自分の投資手法が上手くいかなかったときの保険として
●機関投資家の主戦場であるTOPIX(東証一部の大型株)と個人投資家の主戦場である新興市場(JASDAQなどの小型株)は別のマーケットであると認識していること

上手く整理できていないところもあってまとまりに欠けますが、個人投資家としては機関投資家との空中戦を避けたいと思っています。大型株は株価の効率性を利用させてもらう形でTOPIX ETFを活用して、小型株に銘柄分析のリソースを集中させるのも一案であると考えています。

コア・サテライト戦略については、 マネックスセミナーで取り上げたのですが、時間の関係などもあってほんの「さわり」を触れた程度です。次回作「資産運用の強化書」やコア・サテライト戦略セミナーにてもう少し説明したいと思っています。


■「コア・サテライト戦略」セミナー追加開催(2008年8月22日)

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9月6日(土)午前にコア・サテライト戦略セミナーを追加開催します。

内容的には マネックスセミナーを掘り下げたもので、相違点は次のとおりです。なお、このセミナーは資産運用の上流工程である「コア・サテライト戦略」についてお話します。下流工程の個別銘柄投資に興味のある方は、午後の相場環境に適応するためのバリュー投資戦略セミナーを受講してください。

●講演時間:60分→90分
●テキスト:実質10ページ→15ページ(内容も変えています)
●受講料:無料(オンライン)→2,100円 無料化!

●テキスト目次
1.角山智のプロフィール
2.はじめに
3.株式投資における2つの考え方
4.EFAとインターナショナル・ファンド
5.リターンの高い投資対象
6.米国金利と日本株
7.米国の凄腕運用者「カルパース」
8.アセット・アロケーション
9.パフォーマンスの決定要因
10.コア・サテライト戦略
11.コア部分−インデックス運用
12.サテライト部分−バリュー投資など
13.コア・サテライト戦略への移行
14.コア・サテライト戦略の具体例
15.参考書籍


■サブプライム後の新資産運用(2008年8月21日)

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中原圭介氏の『サブプライム後の新資産運用』を速読しました。この本に興味を持ったのは、著者の本が毎回ベストセラーになっているので「いったい、どんなことを書いているのか」興味を持ったからです。

内容を要約すれば、一般的な「長期投資」「国際分散投資」といった常識を疑えというものです。バリュー投資家にはショックングな事項も含まれていますが、投資に最適解がない以上、著者の主張は間違いとも言い切れません。

視野を広げる意味で、岡崎良介氏の「相場ローテーションを読んでお金を増やそう」と共に読んでもらいたい本です。


■お尻に火が付いてきた(2008年8月18日)

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これから締切ラッシュというのに、先週はお盆休みモードで過ごしてしまい、いよいよお尻に火が付いてきました。

●6冊目「資産運用の強化書(仮)・・・8月末脱稿
●8/30エンジュクIRセミナー・・・テキストは提出済。時節柄の話題を追加
●9/6相場環境に適応するためのバリュー投資戦略セミナー・・・8月中にテキスト提出
●9/23、9/27個別銘柄研究会・・・個人開催につき、前日までに仕上げれば間に合う

進行状況としては、6冊目はラフを原稿らしい形に仕上げており、9/6セミナーテキストはドラフト版まで完成しています。個別銘柄研究会はほとんど手付かずで、9月に入ってから猛ダッシュをかける予定です。

市況が冷え切っているときに、予定がこれだけ入ったものだと、我ながら感心してしまいますが、心配なのは集客です。どこで反転するかはわかりませんけど、ある意味でチャンスなわけですから、よろしければご参加をお願いします。


■新しいことなど何もない(2008年8月15日)

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ラリー・スウェドローは『ウォール街があなたに知られたくないこと』で「新しいことなど何もない……ただ、歴史を知らないだけだ」と述べています。

1999年のITバブルは、次の要因が重なって発生しました。

●金融緩和による過剰流動性
●情報通信の技術革新(インターネット)
●西暦2000年問題による情報システムの更新需要

その6年後、2005年の新興不動産バブルは、次の要因が重なって発生しました。

●金融緩和による過剰流動性
●不動産流動化やJ-REITという新しいスキーム
●長きに渡った日本の不良債権処理終了

物色された対象は異なりますが、パターン的にはほとんど同じです。双方とも、景気循環株の業績回復期に一時的要因が重なったため、多くの投資家が成長株と勘違いしてしまいました。

私も、ITバブル崩壊の過程で、値頃感から京セラとロームを買い付けて痛い目にあいました(ロームショックと呼ばれたストップ安を喰らいました)。だからこそ、今回「終わってしまった」銘柄には早々と見切りをつけることができたのです。

今回、傷を負った個人投資家は少なくないかもしれませんが、それを今後の糧にできるかどうかは、本人次第だと思います。将来、何からのバブルが発生したとしても「古傷の痛む」投資家は全面的に巻き込まれないものです。


■書籍に対する考え方(2008年8月13日)

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内藤さんのブログ「本は創造する(Create)のか編集(Edit)するのか 」を読んで、とても共感を持ちました。

投資では、世間をあっと言わせるような「新しい手法」は滅多に見つからないものです。また、有効性を証明するにも長期間に渡るテストが必要になります。学者であれば、研究に生涯を費やして本望かもしれませんが、私たち個人投資家の目指すのは「限られた時間で投資を行い、適切なリターンをあげること」です。

そうであれば、数多くの書籍からエッセンスを取り出し、自分の経験則というスパイスを振り掛ければ、多くの個人投資家の方に喜んでいただけるのではないかと思い、書き続けているのが私の本です。

内藤さんが書かれている「多くの読者が投資本に求めているのは難解で新しい理論ではなくわかりやすく編集された過去の発見のわかりやすいまとめ、なのです」は私も常々思っていることです。

後は、その中で新しい組み合わせを提案できればもっといいなと思っています。「バリュー投資の強化書」では、「バリュー投資+ロスカット」を組み合わせてみましたし、次作では「バリュー投資+アセット・アロケーション」を提案してみたいです。

興味深いのは、こういった異なる「宗派」を組み合せるだけでも、信者の方から批判が出ることです。これから先のことはわかりませんけど、厳しい相場環境の中、私が今まで生き残ってこれたのは、いい意味での柔軟性であると自負しています。


■米国バリューファンドの苦悩(2008年8月10日)

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昨年秋からの株価下落により、米国でもバリューファンドが苦戦を強いられています。下のグラフはOakmark Select Fund(OAKLX)、 Legg Mason Value Trust (LMVTX)とS&P500指数(^GSPC)の比較ですが、大幅なアンダーパフォームとなっています。

米国バリューファンド

パフォーマンスが低迷したのは、両ファンドともサブプライム問題で株価が大幅に下落した銘柄への投資を行っていたからです。Oakmark Select FundはWashington Mutual(WM)、Legg Mason Value TrustはFreddie Mac(FRE)を組み入れていました。

Washington Mutual

Freddie Mac

今から振り返れば「マクロの経済指標を見ていなかったのだろうか」「もっと早く外すべきだったのでは」など、疑問も残りますね。それとも、自分達の株価評価に絶対的な自信を持っていたのでしょうか?


■エンジュクIRセミナーで話をします(2008年8月7日)

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今度は、エンジュクIRセミナーの講師を勤めます。

●日時:8月30日(土)14:00〜15:50 (受付開始13:30)
●場所:新宿住友ビル47階 「スカイルームA4」
●参加料:無料(プレゼント付き、DVD抽選会あり)

当日は「割安成長株投資の視点」というテーマでお話をします。これは、セミナー等で「定量分析・定性分析のやり方は分かったけど、その前にどうやって銘柄を見つけるのですか」という質問をされる方が少なくないので、私なりの「銘柄選択の根底にある考え方」をまとめたものです。

テキストは、リラックスして聞いてもらえるような感じでまとめました。「へぇ、そうなんだ」と思っていただける部分があれば嬉しいです。

無料セミナーですし、特性マグカップのプレゼントや私のDVD(非売品)抽選会もあります。どんどん来てくださいね。


■マネックスセミナー(2008年8月4日)

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マネックス証券で無料オンラインセミナー(事前申込不要)を行います。

●日時:8月5日(火)20:30〜21:30(ログイン20:10〜)
●セミナータイトル:「バリュー投資を超えた資産運用におけるフレームワーク

大げさなタイトルをつけていますが「株式市場の歩き方」といった内容だと思っていただければけっこうです。株式投資には2つの考え方があります。

ひとつは「株価形成は効率的であり市場平均に勝つことはできない」という効率市場仮説です。主張しているのは学者が中心です。

もう一つは「株式市場の歪みに付け入れば市場平均に打ち勝つことができる」というもので、バリュー投資もこの範疇に入ります。こちらは、多くの業界関係者が支持しています。

そして、どちらが正しいのか論争が行われているのですが、お互いに都合のいいデータを用いているため、今ひとつ話のかみ合ってないところがあります。

そんな中「個人投資家はどうすればいいのか」について、私(角山)の投資経験を交えながらお話したいです。聞いておいて、損はないと思いますよ。


■BRICsの今後(2008年8月2日)

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下のチャートは、BRICsの株価推移です。

バブル発生の過程は、もう通り過ぎました。

●数年に渡って株価の上昇が続いた
●マネー誌で幾度となく取り上げられた
●BRICs諸国に投資する投資信託がいくつも発売された

今は、潮目が変わりそうな(あるいはすでに変わっている)雰囲気です。

●シンボリックな存在であった中国株が先行して急落した
●ブラジル株、ロシア株上昇の根拠となっていた資源価格にピークアウト感がある
●各国ともインフレ抑制のために金融引き締めを行っている

BRICsの株価推移

よって、今後については慎重に見た方がいいでしょう。

●最終的には4か国すべて下げる恐れがある
●下げた後、しばらくジリ貧の状態が続く
●VISTAあたりで通貨危機が起こり、新興国まとめて売られる可能性も否定できない

BRICsの成長性は魅力ですが、慌てて買う必要はないと思います。BRICsという言葉が忘れ去れてからでもいいのではないでしょうか。



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