19`09/27(金) -20:55- BD+DVDを購入して、「アリータ:バトル・エンジェル」を観ました。
と言う事で、今回は「銃夢」の実写映画「アリータ」の感想です。 ちなみに、自分は原作未読。 存在は知っていたし、当時友人が最高の漫画だと語っていたから興味はあったんですが、縁無く読まずに来たので、今回「銃夢」の実写と知った事も動機となって観てみました。 内容としましては、26世紀と言うちょっと遠い未来の地球が舞台。 地球と火星の間で戦争が起こり、300年前に最終決戦が行われ世界は滅亡。 唯一残された空中都市ザレムと、そのおこぼれを求める生き残りたちが集ったクズ鉄町アイアンシティのみが、人類最後の生活圏。 本編中に説明はありませんでしたが、滅亡はウィルス兵器によるものだそうなので、この時点では地球や火星に他の生き残りはいないと考えて良さそうです。 人々は体の一部を機械化し、サイボーグとして生活するのが普通になっているサイバーパンク。 主人公アリータを始め、脳以外は全て機械化している全身サイボーグも珍しくありません。 ザレムの法で銃器が禁止されているので、基本的にはドンパチの無いステゴロのアクション中心。 他に、モーターボールと言うレースと球技と格闘技を合わせた様な競技があり、それ絡みのアクションシーンもあります。 特徴的なのが、高度なレベルのCGを使った画面の美しさで、最初観た時は、大きな目とサイボーグ部分だけCG合成で、基本的には女優さん自身がアリータなのかと思っていたら、完全なCGモデルなんですね。 「アバター」由来の進化したモーションキャプチャー(パフォーマンスキャプチャー)を使って、体の動きだけで無く女優さんの表情まで完璧にトレースしているから、本当に人間レベルに見えました。 あえて目を大きくしているので、そこだけCG合成だと勘違いするくらい、存在が自然です。 この大きな目、主演女優さんの目そのものを1.25倍にしたものだそうで、不自然に大きいからこそ造顔されたサイボーグらしくて良いな、と思ったんですが、実はサイボーグらしさの演出では無く、原作の日本漫画らしい大きな目をリスペクトして再現したとか(^^; まぁ、他のサイボーグたちは、皆普通の目だしな(^ω^; 監督が、ジェームズ・キャメロンの手法を取り入れて制作した為、背景も実際にセットを組んだ物が多く、CGに頼り切ったフルCG系の映画とは違う趣のある画面作りになっています。 一見すると、昨今流行りのフルCG系映画の様ですが、ジェームズ・キャメロンが中心となっていただけに、「アバター」に比肩する実写とCGのハイブリットです。 ちなみに、本来ジェームズ・キャメロンが自分で撮るつもりで、「アバター」とどちらを優先するか悩んだ末、結果「アバター」を自分で撮り今は続編制作中との事。 当初、600ページにも及ぶ脚本になってしまいこのままでは映画に出来ないと言う理由もあったそうで、それを今作の監督が160ページにまで編集して実現したとか。 だから、要所は押さえながらもカットせざるを得ない部分も多く、世界観や設定には説明不足も否めません。 個人的に、いくつか気になりました。 まず、これは違和感と言うか好みなんですが、300年生き続ける脳ですね。 多分、これは原作からしてそうなんだろうし、23世紀時点で生体パーツの寿命問題が解決している世界観なんでしょうから、納得するしかありません。 ただ、「攻殻機動隊」の様に、電脳化してすら電脳硬化症などがあり、どんなに全身を義体化しても最終的に脳だけは寿命を克服出来ない、と言う世界観の方が好き。 サイボーグって、むしろ生身の肉体がどんなに素晴らしいかを、逆説的に表す表現でもあると思うんです。 だから、便利で強いサイボーグでありながら生体パーツに縛られ続けると言うのが、サイバーパンクとして正解なんじゃ無いのかな、と。 脳さえ生きていれば永遠に生きられる世界観は、少し都合が良過ぎる気がします。 次に、銃器が出て来ない点。 ザレムの法で禁止されている、と言うのは解ります。 だから、一般人は携行しておらず、町中で見掛ける事は無くて良い。 モーターボールも競技だから、ルールで禁止しているのは問題無い。 でも、犯罪者まで法を守る必要は無いでしょ? 犯罪者は銃を使って犯罪を犯し、それを取り締まるハンター・ウォリアー(公認賞金稼ぎ)には銃の携行を許可している方が自然。 警備用多脚戦車センチュリアンは重火器を装備しているので、銃器のテクノロジーは存在している訳だし、余程の先進技術を使った最新式で無い限り、素人レベルの犯罪者にだって簡単な銃くらい自作出来そうでしょ。 犯罪者が他の法は破るのに、銃器禁止の法だけは守る、と言うのが納得行かない。 昨今の流行りはマーベルとかDCのアメコミヒーローものだから、それに合わせてドンパチよりも格闘アクション主体にした、とか? 「銃夢」って言うくらいだけど、原作でも銃器出て来ないのかな? そして、飛行、乃至滑空装置が存在しないのも気になった。 空中都市と言うくらいだから、きっと対空防御は完璧で、火星連邦共和国(URM(アーム))も空中戦は仕掛け無かったんだと思う。 だから、URM製のボディが空を飛べないのも仕様だと思うし、ザレムに下層民の進入を許さないと言う意味で禁止されているとも思う。 結果、基本的に飛行装置の類が見当たら無いのは良いとして、先と同様犯罪者までそれを守る必要は無いはず。 そして、空中都市攻略作戦に飛行ユニットを使用しないとしても、飛行ユニットが無いのは話が別だ。 今回使わなかったとしても、URM製ボディ発見時に飛行ユニットくらいあっても良さそうなもんだ。 空中都市の上面は対空防御完璧だったとしても、下側(アイアンシティ上空)はそんな様子は無いのだから、下側から取り付く為なら使えそうだし。 それに、ただでさえ重いサイボーグボディなんだから、最低限のスラスターなどで落下時の衝撃を軽減する装置くらいは、オプションとしてあってもおかしく無いと思うんだよな(-ω-) 攻殻みたいに、生身の兵士が付ける装備の延長でも良いんだし。 原作がそうなのかも知れないけど、高いところから落ちたら全身サイボーグでも死ぬ、と言う都合の為に、飛べない、落下ダメージ軽減出来ない設定にされている様でちょっと…… 宇宙戦争を繰り広げるくらいの科学レベルだったんだから、飛行機の類が飛び交っている方が自然な気がしちゃう。 人類が死滅したのはウィルス兵器の所為なんだから、飛行技術を失う事には繋がりそうに無いし。 まぁ、映画だから説明不足なだけでちゃんとした理由はあるのかも知れないし、あんまり気にすんな、って話なんでしょうが(^^; あと他に、ストーリィ展開として気になった部分がありました。 それは、最後のシーン。 軽くネタバレになるんで、あらすじすら知りたく無いタイプの人は読み飛ばして下さい(^^; 紆余曲折あって、復讐とか目的達成とかの為に、モーターボールのチャンプになってザレムへ行く! みたいな続編ありきの終わり方をしますが、本編中に実はチャンプになっても望んだ形でザレムへ行かせてもらえないと示されています。 だから、本当のところなんで最後にモーターボールに勤しんでいるのか、ちょっと解らない(^Д^; 続編ありきの終わり方自体、個人的に好きじゃ無いので、観終わった後もやっとします。 結果的に続編が作られるのは良いし、最初から何部作と銘打たれていれば仕方無いかな、と思うけど、基本的には単発の映画としてすっきり終わって欲しいです。 「アバター」を思えば、きっと10年は続き作ってくれないだろうし(爆) と言う訳で、基本的にはとても良く出来ていて面白い映画でした。 原作既読者がどう思うか判りませんが、原作リスペクトのある作品だとも思います。 パフォマンスキャプチャーを使った画面作りは、確実に世界最高水準の美しさだし。 明確な減点ポイントも無いと思います。 自分の好みに合っていない部分は少なくありませんが、客観的な欠点とは思いません。 続編ありきの終わり方も、続編さえ観られれば良い引きになっているかも知れないし。 でも、「アバター」ほどすっきり面白かったとまでは言えないですね。 「アバター」の方は、本当続編なんて別に無くても良いのに(^ω^; いや、DVD出たら買って観るけどw 細かいサイバーパンクの設定や世界観を楽しむと言うよりも、エンターテインメント重視のハリウッドアクション映画として楽しむ分には、充分おすすめです。 寿命の無い脳や銃器無し、飛行機無しなど、近未来より少し遠い未来だからファンタジー入っているので、細かい突っ込みは野暮な一般向けエンターテインメントって事で。 まぁ、続編出来てから観るのが、1番良いのかも知れませんが(笑) (ブログの方に頂いたコメント(▲))
19`09/09(月) -20:38- 先日、Xbox 360「TOO HUMAN」をクリアしました。
と言う事で、今回は独特な世界観のハック&スラッシュ「TOO HUMAN」です。 前回、「DUNGEON SIEGE V」の2周目(▲)を遊んだ事で、ハクスラを見直し始めたものの、まだ完全にハマり切れず物足り無かったので、面白いハクスラとして評判だったから購入しておいた今作をチョイス。 長い事、ハクスラを少し敬遠していたので、遊ぶ候補にはなっても落選続きでしたが、ようやく遊べました(^^; 内容としましては、特徴的なのが北欧神話+サイバーパンクと言う世界観です。 銃を撃ち、サイバースペースへ行き来し、敵は機械ながら、何と無くファンタジーを感じる。 多分、近いのは「ファンタシースター(▲)」の世界観ですかね? アクションRPGであるオンラインの方(未プレイだから、多分(^^;)。 システムの方は、スタンダードなハクスラよりも、TPSのアクションRPGに近い感じ。 視点は自由に動かせないんだけど(LB押しながら右スティックで自由視点があるにはある)、視点モードが7つくらいあって、ビハインドビューから良くあるハクスラのバードビューまで、幅広く選択可能。 自分は、バードビューだとキャラ小さ過ぎて迫力に欠けるから好きでは無いので、デフォルトの良くあるTPSっぽい視点でプレイしました。 ある程度オートでカメラが動くから、ビハインドビューにするとちょっと酔いそうだったし(^Д^; ハクスラらしく、経験値稼いでレベルアップ、獲得したポイントでスキル獲得&成長、武器防具を拾ってルーンを刻む事でカスタマイズ、チャームと言う別種の特殊能力付与要素あり、と成長、育成要素は充実。 キャラメイキングは出来ませんが、クラスが5種類あるので、選んだクラスごとに個性が違うキャラを遊べます。 ステージ1クリア後に、2つの属性、ヒューマン(そのまま)とサイバネティック(さらにサイボーグ化)を選択するので、さらに選択肢の幅が増えます。 そこまで大きく変わりませんが、一応5x2で10パターン(スキルツリーの分岐もある)。 アクションの方は、右スティックが視点操作では無く攻撃入力に使われます。 マニュアル読んだ時点での1番の不安点でしたが、遊んでみると快適でした。 もちろん、カメラが不自由だしボタンで攻撃出来る方が馴染んでいますが、このゲームに関してはこれで問題無いと思います。 あとは、雑魚がわらわら群がって来る無双系で、個人的には好みじゃ無かった。 ただ、銃をメインに戦うと、TPSアクションガンシューティングっぽくなるので、それが少し救いでした(^^; これがあったから、序盤で投げずに済んだと言える(あくまで、個人的な好みの問題として)。 基本的には、とても良く出来たハクスラだし、面白いとも思いました。 客観的な駄目ポイントは1つだけだし、あとは俺の好みの問題(^^; ハクスラ全般に対しいつも書きますが、やはり任意で消費アイテムによる回復が出来ないのは嫌い。 今作の場合、バイオエンジニアと言うクラスにのみ回復能力があり、基本コンテナや倒した敵から出る回復アイテムでの回復だけ(+Lv.up時全快)。 コンテナ無し雑魚無しで危篤状態に陥ったところからの、挽回方法がありません。 そして、今作もネット接続によるマルチプレイ前提の為、セーブデータの扱いが不自由です。 キャラメイキングが出来ないから全員バルドルですが、一応データ別に名前入力が求められ、キャラ別データを作成。 各キャラごとにセーブは1つで、任意セーブも可能ですが、随時オートセーブで上書きされて行きます。 だから、やり直しも出来ないし、クリア直前のデータを取っておく、とかも無理。 しかも、セーブデータは全てコピー不可(-'-) 自分は、HDDに作ったデータを1度削除して、メモリーユニットを挿してそっちにデータを作り直して遊びました。 あと、先述した通り雑魚が大量に湧く無双系なので、基本退屈(^^; まぁ、以前遊んだ無双系と比べれば、雑魚が強めなのでボタンをただ連打していればクリア出来るほど単調ではありませんが、それでも無双系は普通のアクションゲームほど楽しく無い。 オートロックオンだけど、大量の雑魚に邪魔されて狙いたい敵を狙えないからイラッとするし(^^; まぁ、それでも本編はそこまでいやらしく無いから良かったんですが、クリアしたステージにもう1度挑戦するモードの方は、敵やルートが変更されていて、バランスも滅茶苦茶でした。 PCよりも10Lv.以上強い敵や、遠隔攻撃がほとんど効かない敵、爆発や凍結、毒などの属性攻撃をして来る敵がわんさかいて、ただただ辛いだけ…… それでいて、クリアしたから何かあると言う訳でも無く、単にもう1度同じステージに挑むだけなら、周回プレイをした方が建設的。 これって、何の為のモードなのやら┐('〜`;)┌ あと、本編も最高Lv.50に到達しちゃうと、それ以上PCは強くなれないのに、PCより高Lv.の敵、遠隔効かない敵、属性敵が増えて行き、こちらもただただ辛いだけになりましたorz このゲーム、Lv.カンストしない方がまだ楽しいです(^Д^; とまぁ、この辺は好みの問題で、ハクスラ好きには任意アイテム無しも当たり前だろうし、セーブ仕様は気にしない人は気にしないだろうし、バランス崩壊は別モードとカンスト後だけなので、客観的な欠点とまでは言えません。 問題は、シナリオ。 短過ぎて、続編に続く、では無く、前後編の前編終了って感じでした(-ω-; ステージ中のストーリィ以外は、ステージ間に展開する訳ですが、ステージ数が全4ステージと少なく、結果展開が圧倒的に少ない。 あらすじにすれば、充分物語は進んでいる事になるのだろうが、実際に描かれるボリュームが足りていない。 その為、宿敵ロキが逃走し、続きそうな終わり方をされると、「いや、ここで終わりかよっヽ(`Д´)ノ」と突っ込まずにはいられません(^Д^; ステージそのものは、ステージ1はチュートリアル的な面もあるから良いとして、ステージ2〜4は長過ぎて冗長的。 長さを半分にして全7ステージで全体のボリュームは同じくらいにした方が、ストーリィ展開も充分で周回プレイにも適した長さ、って事になったんじゃ無いでしょうか。 ある程度のボリュームさえあれば、続きを後編では無く続編と捉えられる終わり方も出来たはず。 ……ま、続編出ていないから、単に中途半端な物語って事なんだけど(^Д^; オーディンとロキが同じ声だから、実はすでにオーディンは……みたいな陰謀とかあるんじゃ無いかと、結構シナリオの中身は気になっていたんで、続編が無いのは残念です(-ω-) あ、それから、思い出したけどもう1つ欠点あった(^^; それは、足の遅さ。 いえ、戦闘中には気にならないレベルで、ダッシュは欲しいけど無くても仕方無いと言う程度。 問題は、サイバースペース内。 一応、メーカー側が謳っているこのゲームのジャンルはアクションアドベンチャーで、特に謎解きなんかはありませんが、あっち行ったりこっち行ったりしてストーリィを進めたりはします。 その中で、サイバースペース内での移動や探索もある訳ですが、戦闘行為は一切無しでただ歩いて(走って)行って回収するものだけ回収したらまた歩いて戻らなければなりません。 そのサイバースペース内が、雰囲気の演出の為だと理解は出来ますが、とにかくだだっ広い(-ω-) ただ移動するだけのステージなので、足が遅くてイライラします。 移動用のダッシュを付けるとか、サイバースペースから退出する時はボタン1発でどこからでも退出可能にするとか、何かしらの対策は欲しかった。 サイバースペースの1番深いところまで歩いて行って、そこから入り口までまた歩いて戻るのは、本当に無駄な時間でした。 てな訳で、またぞろ手放しで褒められる様なゲームではありませんでしたが、客観的には素晴らしいハクスラだと思います。 個人的にも、ハクスラと言う部分では、充分楽しめました。 Lv.カンストやLv.3チャームを1つくらい完成させようと、結果1キャラ目は2と3/4周、普段やらない防御力主体のキャラもやりたいと随分前から色んなゲームで思いながらも機会に恵まれ無かったので、今作にはディフエンダーと言う防御力主体のクラスがあったのでそいつで1周、計4周弱遊びましたから、好きか嫌いかで言えば好きです(^∀^; 明確な減点対象もシナリオだけだし、ハクスラに興味さえあれば、是非にとおすすめ可能です。 北欧神話+サイバーパンクの世界観は、むしろかなり好きですよヽ(^∀^)ノ (ブログの方に頂いたコメント(▲))
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