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ユリシーズ・S・グラント
Ulysses Simpson Grant
(1822〜1885)


 本名、ハイラム・ユリシーズ・グラント。南北戦争において、不屈と大胆不敵を以って北軍に勝利をもたらしたグラント将軍です。1864年に北軍総司令官に任命され、連邦軍最高位の中将となります(南軍の最高位は大将)。
 寡黙で大酒飲み。服装には無頓着で、南軍の名将、リー将軍(ロバート・E・リー。リンカーン大統領は彼に北軍総司令官を委ねたかったのですが、南部連合となった故郷への郷愁ゆえ、南軍に身を投じ、北軍を苦しめる事になります)の降伏の際、リー将軍が礼装用軍服に身を包み、会見に臨んだのに対し、グラント将軍は野戦服のまま(多分だらしない着こなし)だったというエピソードが残っております。
 後に大統領を2期つとめますが、優れた軍事的才能に対し、政治に無知だったグラントは、閣僚達の汚職を見過ごし、それ故に『歴代最低の大統領』と評される事になり、晩節を汚す事になりました。