ふと空を見上げると、
飛行機雲が飛んでいた。
長く伸びる飛行機雲ではなく、
まるで従者でもあるかのように後を追っているのだ。
雲が長く伸びていないのは、
気圧が低いので水滴が直ぐに消えてしまうためだろう。
爆音が全く聞こえないことからも、
極めて高空を飛んでいることが窺える。
太陽は既に山陰に没しているので、
西空の雲にも夕焼けは見られない。
しかし高空の飛行機雲は未だに夕日を浴びており、
地球が丸いことを実感させてくれる。
高い山の頂に立てば遠くまで見渡せるが、
逆に遠方からでも山頂は見えるのである。
秋の空は高いと言うが、
より一層空の高さを感じられる夕焼け雲だった。
俳句トップへ
花畑トップへ