久し振りに蝉の声を聞いた。
かつては暑い夏にはつきものであったのだが・・・
夏が進むに連れて蝉の音色も変っていき、
季節が移っていくのが感じられた。
一匹の蝉が鳴きだせば他の蝉も一斉に鳴き始め、
『蝉時雨』と言う言葉を実感することが出来た。
しかし最近は蝉の声も珍しいものになってしまった。
樹木の伐採、地面のコンクリート化、
他の野生生物と同様、蝉の住める環境は減りつつある。
蝉が鳴くのは繁殖のためであるが、
こうも数が少なくては相手が見つかるかどうか・・・
懸命に鳴いている蝉の声も、
侘しいものに聞こえてならない。
来年もまた、聞くことが出来るだろうか・・・
私の頭の中では一年中蝉が鳴いている。
当て逃げ事故から16年が経過しようとしているが、
後遺症は更に悪化しつつあるようである。