4月22日(木) “〈『長崎新聞』『中国新聞』より−〉「ヒバクシャ証言の航海」映画、長崎と広島で上映される”

 国際NGO ピースボートによる、2008年8月〜09年1月の「第1回ヒバクシャ地球一周 証言の航海」のドキュメンタリー映画2作品が、18日に長崎市で、21日に広島市で、それぞれ上映されました。
 19日付『長崎新聞』、22日付『中国新聞』が、それぞれ報じてくださいました。

 この航海には、当協会の森田会長と渡辺理事も乗船・参加しました。

 映画は日本人の国本隆史監督による「ヒバクシャとボクの旅」と、コスタリカ人のエリカ・バニャレロ監督による「フラッシュ・オブ・ホープ」。
 会場ではトークイベントも行われ、広島、長崎で「どんなことが起きたか、海外ではほとんど知られていなかった」(国本監督)、「人間にどんなことが起きたか報道もされない」(バニャレロ監督)ことを語ったそうです。

 以下に『長崎新聞』4月19日付、『中国新聞』4月22日付 記事の全文を紹介させて頂きます。

(ホームページ管理者)

  ピースボート記録映画上映 監督と被爆者ら意見交換
(「長崎新聞ホームページ」4月19日付から全文抜粋)

 非政府組織(NGO)ピースボート(東京)の第1回「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」のドキュメンタリー映画2作品の上映会が18日、長崎市魚の町の長崎中央公民館であり、国本隆史監督(29)とコスタリカ人のエリカ・バニャレロ監督(29)が、会場の被爆者や市民と意見交換した。

 同航海は、2008年9月から4カ月間、103人の被爆者が世界20カ国を巡り、被爆証言をした旅。バニャレロ監督の「フラッシュ・オブ・ホープ」は被爆そのものに重点を置き、核廃絶は可能という希望を込めた作品で、核拡散防止条約(NPT)再検討会議の期間中、米国現地で上映予定。国本監督の「ヒバクシャとボクの旅」は、若者の視点で被爆体験の継承などを取り上げた作品。

 国本監督は航海中、原爆の記憶がない幼児被爆者が何をどう伝えるのかを一緒に考え、自分にできることを模索した経過を振り返り「被爆体験を伝える責任は被爆者だけにあるのではない。被爆者、記憶のない被爆者、被爆体験のない人が一緒に考えるほうがいい。その(手法の)一つとして映画を作った」と語った。

 会場からの「原爆を世界の人は認識しているのか」という質問に、バニャレロ監督は「広島、長崎の地名は有名だが、教科書には原爆は戦争を終わらせたと書いてある。人間にどんなことが起きたか報道もされない。広島、長崎の出来事と世の中に今ある核兵器の数のつながりが見えたとき、(意識の)変化が起きる」と述べた。

  被爆者の船旅、証言映画上映
(「中国新聞ホームページ」4月22日付から全文抜粋)

 世界一周の船旅をしながら体験を語る被爆者の姿を収めたドキュメンタリー映画2本の上映会が21日夜、広島市西区の区民文化センターであり、約40人が訪れた。

 核兵器廃絶への思いを描いた「フラッシュ・オブ・ホープ」と、若年被爆者に焦点を当てた「ヒバクシャとボクの旅」の2本。上映後、それぞれの監督のトークイベントもあった。

 「フラッシュ―」のエリカ・バニャレロ監督(29)=コスタリカ=は「船中で被爆証言を初めて聞き、核兵器廃絶の必要性を日本以外の人たちに伝えるツールをつくりたいと思った」と撮影の動機を語った。

 やはり船旅に同行して撮影した「ヒバクシャ―」の国本隆史監督(29)=神戸市=は、上映会参加者との質疑で「ヒロシマ、ナガサキでどんなことが起きたか、海外ではほとんど知られていなかった」と答えていた。

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