スリーコードと4コード
誰にもわかるコード進行 8



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誰にもわかるコード進行

(1)スリーコードのパターン      
(2)4コードのパターン         
(3)スリーコードと4コードの結びつき
(4)何で4コードが必要なのか    
(5)4コード進行は機能の重複を含む

別紙6 3つのコードで弾ける曲
別紙7 4つのコードで弾ける曲
別紙8 スリーコードで作られた歌の進行パターン
別紙9 4コードの進行パターンと使われた歌   
別紙12 実際に弾いてみたい方に(フォーク50選)

 スリーコードは主和音(トニック)・下属和音(サブドミナン)・属和音(ドミナント)の組み合わせです。
 スリーコードは「主要三和音」の組み合わせですから「副和音」である代理コードは含みません。
 これから4(フォー)コードにふれますが和音を四つ使った進行です。四和音と混乱しないでください。
 四和音(4ノーツコード)は三和音に�T音加えた和音の構造で、それ自体がひとつの和音です。
(1)スリーコードのパターン
 三つのコードを組み合わせれば3×3×3で27通りになりますが実用的には次の11パターンです。
 トニックで始まる原則からSやDは始めに使われません。具体例は別紙8のとおりです。
 �H〜�Jは同じ和音が続くので無意味ですが、唱歌や童謡で使われています。
 (注)DからSへの進行は「逆進行」と呼ばれるクラッシックの禁則です。
 パターン  区 分   始 め   中継ぎ   終 了    説       明
 �@TDT  終止形    ◎    ◎    ◎ 唱歌や童謡に多い万能型
 �ASDT  終止形    ◎    ◎ 中継ぎや終りに使われる
 �BTST  終止形    ◎    ◎    ○ 唱歌や童謡に多い万能型
 �CDST(注)  終止形    ◎    △ 中継ぎや終りに使われる
 �DTDS(注)  その他    ○ 中継ぎが多い
 �ESTD  その他    ○ 中継ぎに限られる
 �FTSD  その他    ○    ◎ 始めより中継ぎが多い
 �GDTS  その他    ○ 中継ぎに限られる
 �HTTT  その他    ◎    ○ 始めや中継ぎに使われる
 �ITTD  その他    ◎    ◎ 始めや中継ぎに使われる
 �JTTS  その他    △    ◎ 始めや中継ぎに使われる
(2)4コードのパターン
 4コードは、代理和音を含めた4つの和音で進行します。実用的には次の18パターンです。
 同じコードでも長調と短調ではトニック、サブドミナント、ドミナントの機能(役割)が異なります。
 また、代理和音が加わることによりT・S・Dが重複して登場します。具体例は別紙9のとおりです。
 別紙2「基本的なコード進行パターン集」はこの中の一部を抜き出したことに注意してください。
    パターン      スリーコード 利用度     使われた歌
�@TSDT TSD ◎ フォークやGSのほか童謡にも多数利用
�ATSTS ○ 始めは少数、中継ぎに多い
�BTSTD ◎ 唱歌・童謡・フォーク・GSに多数利用
�CTSSD TSD ○ Dm→Fはポピュラー禁則。フォークに少々
�DTSST TST ○ Dm→Fはポピュラー禁則。フォークに少々
�ETSTT TST ○ フォークに少々
�FTDST ○ D→Sは禁則。唱歌・童謡・フォークに少々
�GTDSD △ D→Sは禁則。童謡に1曲
�HTDTD ○ 唱歌・童謡・フォークに少々
�ITDTS ○ 唱歌・童謡・フォーク・GSに少々
�JTDTT TDT ○ 唱歌・GSに少々
�KTDDT TDT △ フォークに1曲
�LTTSD TSD ◎ 循環コードに使われます
�MTTST TST ○ フォークに少々
�NTTDD TTD △ 唱歌に少々
�OTTTT TTT ◎ 唱歌・童謡・フォーク・GSに多数利用
�PTTTD TTD ◎ 唱歌・童謡に始めや中継ぎで多数利用
�QTTTS TTS △ 童謡やフォークに少々
(3)スリーコードと4コードの結びつき
 コード進行の出発は、根音が「完全音程」の組み合わせのスリーコードです。
 音程には、完全(1・4・5・8度)、短音程、長音程、減音程、増音程があります。
 根音が完全音程でも、下属和音と属和音の構成音に不協和があるから主和音に結びつき、進行します。
 スリーコードに多数のパターンが生まれるのもそこにあります。
 4コードは基本的にスリーコードに代理和音を加えた進行です。
 第1のパターンは、始めか終りにT(トニック)を加えたパターンです。
 たとえば、TTSD、TTDS、TTST、TSDT、TSTT、TDTT、TDSTがあります。
 第2のパターンはSやDのいずれかを重複させて進行するパターンです。
 これにはTSSDやTDDTがあります。
 第3のパターンは、コード進行の解説で無視されていますが、Tを繰り返す進行です。
 TTTT、TTTD、TTTS、TTDDは同じコードの繰り返しですから解説がないのでしょう。
 そして、第4のパターンが「順番並べ替え」として紹介される「T●T●」や「T●T■」のパターンです。
 TSTS、TSTD、TDSD、TDTD、TDTSです。
 余計なことですが、このパターンが何で出てくるのか説明がつかず解説につまりました。
(4)何で4コードが必要なのか
 スリーコードに代理和音を加えるだけなら、一部を代理に代えて三つのコードで進行させればいいじゃない。
 ものぐさなわたしはそう考えます。
 でも、定義上それはスリーコードではありません。
 代理コードの説明なしにスリーコードの進行を語れないもどかしさがあります。
 三つの和音で弾ける唱歌や童謡でも「T●T●」や「T●T■」や「TTTT」、「TTTD」、「TTTS」を無視できません。
 それは、西洋音楽が4小節をひとつの単位にして、二行、三行、四行の組み合わせにしているからです。
 スリーコードで弾ける曲も楽譜はTTSD、TTDS、TTST、TSDT、TSTT、TDTT、TDSTの組み合わせです。
 4コードはそれに対応するひとつのパターンなんですね。
 同じ音階の中で変化の幅を広げるのが代理和音ですが、別の音階から一時的な借用もできるわけです。
 借用和音のセカンダリー・ドミナントの展開は10でふれます。
 ともあれ、コードの進行は楽曲の組み立てと絡み合っていることは確かです。
(5)4コード進行は機能の重複を含む
 機能なんて言葉を持ち出すと驚くでしょうが、働きとか役割のことです。
 (1)のスリーコードの11パターンをもう一度ながめてください。
 終止形のTDTやTSTをみて違和感がありませんか。これって二つの和音しかありません。
 TTT、TTDそれにTTSも二つの和音しかありません。
 こういう進行は同じ和音を繰り返さないというコード進行解説では無視されます。
 でも、4コードに最も多く使われているのがTSDT、TSTD、TTSD、TTTD、TTTTなんです。
 同じ機能を持つ代理和音を加えて曲に変化を与えるのも4コードの多彩さです。
 それではこのコード進行はどのパターンでしょうか。いずれも曲の出だしの4小節です。
 �@C・Am・C・Am   荒井由実「ルージュの伝言」、童謡「あわて床屋」
 �AC・Am・C・Em   サベージ「この手のひらに愛を」
 �BC・Em・Am・Em  シューベルツ「花嫁」
 �CAm・C・Am・C   猫「雪」、日暮し「いにしえ」、五輪真弓「少女」
 �DAm・C・F・Am   遠藤賢司「カレーライス」
 上記はすべてT(トニック)の繰り返しです。同じ和音を繰り返さなくても始めの4小節が同じ機能です。
 このように同じ機能であっても変化を持たせることができます。
 取り上げた曲はこの並びの次にサブドミナントやドミナントを続けて進行しています。
 ちなみに、「花嫁」はC・Em・Am・Em・F・Dm・Em・G7のTSTDパターンの進行です。
 五つ以上の和音の曲が多いのも代理和音を複数重ねた結果と考えれば良いわけです。
 脱線したついでにチューリップの名曲の出だしコードを付け加えます。
 C・Am・Em・F・G7・C         「心の旅」  Tが三つあるTSDTのパターンです。
 C・Am・Em・F・F△7・Dm7・G7  「青春の影」  TとSが三つで�U→�Xを加えたTSSDパターンです。
 始めの4つのコードは同じですがその先にどう進むかにちがいが出ます。
 調は変わっても作曲する人の好みの進行が出てくるのがおもしろいですね。

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