コードスケールの構成音と性格
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注)nはナチュラルマイナー、hはハーモニックマイナー、mはメロディックマイナーを表す。 *****補足説明1 CM7 Dm7の構成音を一つおきに並べると、Cのイオニアン ド(レ)ミ(ファ)ソ(ラ)シ(ド) になるというだけのことです。こうすると覚えやすいですし、3度重ねを含むフレーズが作りやすくなります。 dor-2はドリアンの2番目の音を半音下げたもの、loc+2はロクリアンの2番目の音を半音上げたものですが、大して変わりないので、あまり使われないようです。調が変わると経過音も変わるので起きる現象です。 後半(2番目)の和音はテンションノートとアヴォイドノートから成りますが、アヴォイドノートを避けて、テンションノートをランダムに並べるだけでフレーズができてしまうので、役に立つはずです。もちろん、コードトーンを入れても構いません。 少なくとも、アドリブや作編曲には役立つと思います。 もっと根源的には、新しいスケールを創るのに役立つかも知れません。そうすれば新しい音楽が生まれます。 *****補足説明2(作曲の一手法例)-----音楽関連システムを参照のこと コード進行の生成の仕方について述べます。まず、ハ長調で使われるコードをランダムに並べると次のようになります。 (各調の機能とコード)を参照のこと) |
((Em7 phr) (FM7 lyd)
(Am7 aeo) (-DM7 lyd)
(Bdim7 dim)
(G7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt)
(Fm7 dor) (+Fm7-5 loc)
(-D7 lyd-7) (-BM7 lyd)
(F7 lyd-7) (B7 alt)
(-AM7 lyd) (Dm7-5 loc+2)
(Dm7 dor) (CM7 ion)
(-A7 lyd-7) (Bm7-5 loc)
(-B7 lyd-7))
この後は人間(私)の出番です。ジャズの理論を駆使して(大した理論ではありませんが)、上のコード群をスムーズに繋ぎます。具体的には、セカンダリードミナント、ディミニッシュコード、平行和音、トゥー・ファイブ、4度進行、半音進行、偽終止の導入などで、コード間のギャップを埋めます。これによって、例えば、次のコード進行が作れます。この部分も自動化できればいいのですが、難しいですし、人間がやることがないのもつまらないと思います。ここが個性の見せどころでもあります。(実は基のデータをなくしてしまい、次に示すコード進行は上記コード群とは関係ありません。)
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((C "work4")
("CM7" ion) ("+Fm7-5" loc)
("B7" alt) ("E7" hmp5)
("Am7" aeo) ("D7" hmp5)
("Em7" phr) ("A7" hmp5)
("Dm7" dor) ("G7" alt)
("Cm7" dor) ("F7" lyd-7)
("-BM7" lyd) ("CM7" ion)
("+Fm-5" loc) ("B7" alt)
("Em7" phr) ("A7" hmp5)
("Dm7" dor) ("G7" alt)
("+Fm7-5" loc) ("Fm7" dor)
("-B7" lyd-7) ("-Em7" dor)
("Dm7" dor) ("G7" alt)
("CM7" ion) ("D7" hmp5)
("Gm7" dor) ("C7" alt)
("FM7" lyd) ("-BM7" lyd)
("A7" hmp5) ("Dm7-5" loc+2)
("G7" alt) ("Em7" phr)
("-Em7" dor) ("-A7" lyd-7)
("-DM7" lyd) ("CM7" ion)
("Fm7" dor) ("-B7" lyd-7)
("-EM7" lyd) ("-AM7" lyd)
("-DM7" lyd) ("-Am7" dor)
("-D7" lyd-7) ("CM7" ion)
("G7" alt) ("+Fm7-5" loc)
("Bm7-5" loc) ("CM7" ion)
("+Fm7-5" loc) ("Bdim7" dim)
("Em7" phr) ("A7" hmp5)
("-A7" lyd-7) ("Dm7" dor)
("G7" alt) ("CM7" ion)
("Gm7" dor) ("C7" alt)
("FM7" lyd) ("Fm7" dor)
("CM7" ion)))
次に各コードに対して、コードスケール、UST、テンションノート、などの情報を計算機に列挙させます。(コードの性格と分類を参照のこと) 以上の情報を基に作曲を行うのが基本的パターンです。既に知られている曲のコード進行をそのまま利用することもあります。 上記情報が与えられれば、慣れれば、簡単に作曲できます。この時に、いろいろな音楽知識が使われるのでしょうが、その音楽知識を明示するのは人間にとって難しいことです。明示すること自体、研究課題でしょう。 音楽には数学的アプローチは適さず、記号処理のアプローチが適しているようです。音楽を表現する数学的規則性は見つかっていないと聞いています。いくら統計的に解析しても無駄だそうです。 計算機による支援をするためには、JavaやCなどの通常の言語よりも、記号処理に適したLispのほうが有利ですし、簡潔に記述できます。但し、ハード面は話が別です。作曲の上流工程には明らかにLispが適しており、人工知能の手法が有効であるということです。また、Lispはプロトタイピングに適しており、試行錯誤が容易で、プログラマーの負担が極度に少ないのが特徴です。 私が(三流)音楽家とプログラマーとを両立できるのもLispのお陰なのです。 *****補足説明3 偽終止についてのまとめ) コード進行を作成するに際して偽終止についてまとめておくと、意外なコード進行を生成することができます。これと私のHPの音楽関連の記事を読んで頂ければ、体系化されていますから、理解の上ならば、作編曲は誰でも可能です。 ***一つのコードへ偽終止するドミナントコード群*** (例えばCM7へ偽終止するドミナントコードにはE7,+F7,A7,B7がある) |
E7,+F7, A7, B7*******CM7
A7, B7, D7, E7*******FM7
D7, E7, G7, A7******-BM7
G7, A7, C7, D7******-EM7
C7, D7, F7, G7******-AM7
F7, G7,-B7, C7******-DM7
-B7, C7,-E7, F7*****+FM7
-E7, F7,-A7,-B7******BM7
+G7,+A7,+C7,+D7******EM7
+C7,+D7,+F7,+G7******AM7
+F7,+G7, B7,+C7******DM7
B7,+C7, E7,+F7*******GM7
-E7, E7,-B7**********Cm7
-A7, A7,-E7**********Fm7
-D7, D7,-A7*********-Bm7
-G7, G7,-D7*********-Em7
B7, C7,+F7**********+Gm7
E7, F7, B7**********+Cm7
A7,+A7, E7**********+Fm7
D7,+D7, A7***********Bm7
G7,+G7, D7***********Em7
C7,+C7, G7***********Am7
F7,-G7, C7***********Dm7
-B7, B7, F7**********Gm7
-D7,-E7,-B7**********Cm7-5
-G7,-A7,-E7**********Fm7-5
B7,-D7,-A7**********-Bm7-5
E7,-G7,-D7**********-Em7-5
A7, B7,+F7**********+Gm7-5
D7, E7, B7**********+Cm7-5
G7, A7, E7**********+Fm7-5
C7, D7, A7***********Bm7-5
F7, G7, D7***********Em7-5
-B7, C7, G7**********Am7-5
-E7, F7, C7**********Dm7-5
-A7,-B7, F7**********Gm7-5
A7*******************C7
D7*******************F7
G7******************-B7
C7******************-E7
F7******************-A7
-B7*****************-D7
-E7*****************-G7
+G7******************B7
+C7******************E7
+F7******************A7
B7*******************D7
E7*******************G7
***一つのドミナントコードの偽終止先のコード群*** |
G7***((Em7 phr)(Am7 aeo)
(Em7-5 loc)(Am7-5 loc)
(-Gm7-5 loc)(-EM7 lyd)
(-AM7 lyd)(-DM7 lyd)
(-BM7 lyd)(-B7 lyd-7)
(-Em7 dor))
C7***((Am7 phr)(Dm7 aeo)
(Am7-5 loc)(Dm7-5 loc)
( Bm7-5 loc)(-AM7 lyd)
(-DM7 lyd)(+FM7 lyd)
(-EM7 lyd)(-E7 lyd-7)
(-Am7 dor))
F7***((Dm7 phr)(Gm7 aeo)
(Dm7-5 loc)(Gm7-5 loc)
( Em7-5 loc)(-DM7 lyd)
(+FM7 lyd)( BM7 lyd)
(-AM7 lyd)(-A7 lyd-7)
(+Cm7 dor))
-B7**((Gm7 phr)(Cm7 aeo)
(Gm7-5 loc)(Cm7-5 loc)
( Am7-5 loc)(+FM7 lyd)
(BM7 lyd)(EM7 lyd)
(-DM7 lyd)(-D7 lyd-7)
(+Fm7 dor))
-E7**((Cm7 phr)(Fm7 aeo)
(Cm7-5 loc)(Fm7-5 loc)
( Dm7-5 loc)(BM7 lyd)
(EM7 lyd)(AM7 lyd)
(+FM7 lyd)(+F7 lyd-7)
(Bm7 dor))
-A7**((Fm7 phr)(-Bm7 aeo)
(Fm7-5 loc)(-Bm7-5 loc)
(Gm7-5 loc)(EM7 lyd)
(AM7 lyd)(DM7 lyd)
(BM7 lyd)(B7 lyd-7)
(Em7 dor))
-D7**((-Bm7 phr)(-Em7 aeo)
(-Bm7-5 loc)(-Em7-5 loc)
(Cm7-5 loc)(AM7 lyd)
(DM7 lyd)(GM7 lyd)
(EM7 lyd)(E7 lyd-7)
(Am7 dor))
+F7**((-Em7 phr)(-Am7 aeo)
(-Em7-5 loc)(-Am7-5 loc)
(Fm7-5 loc)(DM7 lyd)
(GM7 lyd)(CM7 lyd)
(AM7 lyd)(A7 lyd-7)
(Dm7 dor))
B7***((-Am7 phr)(+Cm7 aeo)
(-Am7-5 loc)(+Cm7-5 loc)
(-Bm7-5 loc)(GM7 lyd)
(CM7 lyd)(FM7 lyd)
(DM7 lyd)(D7 lyd-7)
(Gm7 dor))
E7***((+Cm7 phr)(+Fm7 aeo)
(+Cm7-5 loc)(+Fm7-5 loc)
(-Em7-5 loc)(CM7 lyd)
(FM7 lyd)(-BM7 lyd)
(GM7 lyd)(G7 lyd-7)
(Cm7 dor))
A7***((+Fm7 phr)(Bm7 aeo)
(+Fm7-5 loc)(Bm7-5 loc)
(-Am7-5 loc)(FM7 lyd)
(-BM7 lyd)(-EM7 lyd)
(CM7 lyd)(C7 lyd-7)
(Fm7 dor))
D7***((Bm7 phr)(Em7 aeo)
(Bm7-5 loc)(Em7-5 loc)
(+Cm7-5 loc)(-BM7 lyd)
(-EM7 lyd)(-AM7 lyd)
(FM7 lyd)(F7 lyd-7)
(-Bm7 dor))